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JMITU夏ボーナス回答速報 組合員平均昨年を120,668円上回るバンド7以下一般職推定昨年を上回る

組合員平均昨年を120,668円上回るバンド7以下一般職推定昨年を上回る
日本IBM 平均1,005,000円キンドリルジャパン平均948,000円

JMITU 24夏季闘争では、回答指定日である6月5日に、全国51支部分会で夏ボーナスの回答を引き出しました。6日現在の集計では、春闘時にすでに妥結している38支部分会を含めた89支部分会の組合員平均は、昨年同時期との比較で+120,668円(+0.10ヶ月)となっています。1年前のかいな2427号では、組合員平均は昨年同時期との比較で+43,467円(+0.06ヶ月)とお伝えしましたので、今年のプラス額は昨年を大幅に上回っています。支部分会別では、とりわけ、東京北部・文化シャッター922,631円(前年比+114,803円)、栃木・日本板硝子(804,185円(同+235,323円)、東京東部・大東工業940,000円(同+240,000円)、東京西部・電設650,000円(同+250,000円)、東京西部・田原電機538,000円(同+269,000円)、東京南部・宇野沢組鉄工所703,163円(+119,232円)、神奈川・三和エレクトロニクス759,959円(同+161,025円)、長野・日酸TANAKA934,599円(同+255,767円)、兵庫・甲南電機655,000円(+175,000円)など、昨年を大幅に上回ったところがひろがりました。また、7日の統一行動日には、東京東部・日本ロール支部が早朝から1時間、東京西部・超音波工業支部が午後3時から2時間のストライキに立ち上がりました。その他の支部も、物価上昇からくらしをまもるためにも大幅な上積みを求めて闘いを継続しています。

両社ランキング圏内、昨年よりアップも不十分

6月6日現在、JMITU主要企業の夏ボーナス回答速報(ランキング)は下表の通りとなり、日本IBMとキンドリルジャパンは昨年に続きランキング圏内でした。両社の2024年夏ボーナスの組合推定平均支給額(本体・バンド7以下一般職)は下表の通り、日本IBMが100万5千円(2.22ヶ月)、前年比+7万9千円、キンドリルジャパンが94万8千円(2.08ヶ月)、同+4万8千円でした。これは24年のボーナス支払に使われた会社業績達成度が日本IBM「106」、キンドリルジャパン「96」と異例の高水準になったためですが、けして喜べる状況ではありません。なぜなら、24年の本給の組合推定平均賃上げ率は日本IBM1.1%、キンドリルジャパン2.1%と低水準で、24年のボーナス込みの年収の増加が物価高騰に追い付いておらず、また算定根拠が不明瞭なままの会社業績達成度が下がれば年収の減少になるからです。会社は、物価高騰を上回る年収の引き上げを、本給の引き上げと、わかりやすい「本給×月数」でのボーナス支給によって実施すべきです。

5月30日5次スト決行 日本IBM、キンドリルジャパンは賃上げの上積み回答をせよ

今24春闘は、4月24日の4次ストライキの後、新しい局面に入りました。日本IBMからは4月26日、5月1日付給与調整の発表、および5月1日付の組合員の賃上げ回答がありました。また、すでに3月11日の団体交渉で7月1日付給与調整を表明しているキンドリルジャパンからは、5月21日、7月1日付の組合員の賃上げ回答がありました。

推定平均賃上げ率は日本IBM1.1%、キンドリルジャパン2.1%

今春闘での組合要求がなければ両社の2024年の賃上げそのものがなかったかもしれませんが、4次にわたるストライキを決行した組合の強い要求によって、両社は24年の賃上げ実施日の回答、組合員の賃上げ回答を行いました。しかし、両社の全従業員平均賃上げ率は回答が未だになく分かりません。そこで組合は平均賃上げ率を推定していますが、24年の組合による推定平均賃上げ率は日本IBMが1.1%、キンドリルジャパンが2.1%で、今春闘の10%の賃上げ要求にはるか及ばず実質賃下げです。これでは、収まることのない物価高騰の中、従業員の生活の改善はありませんので、組合は両社の賃上げ回答を不服として、5月30日、5次ストライキを決行しました。組合は、引き続き日本IBMとキンドリルジャパンに、賃上げの上積み回答を要求していきます。さらに、賃上げが1回分少ない状況(20年から24年の5年間に4回)の中、少ない1回分の賃上げを24年に実施することも要求していきます。季節は春闘を過ぎ、すでに6月ですが、組合の賃上げのたたかいはまだ続きます。

夏ボーナス回答出る バンド7以下一般職推定昨年上回る 日本IBM 平均100万5千円

夏ボーナス回答出る バンド7以下一般職推定昨年上回る 日本IBM 平均100万5千円

6月10日は夏ボーナスの支給日です。日本IBMから組合に夏ボーナス回答が出ましたので、全社推計をお知らせします。(キンドリルジャパンからの夏ボーナス回答は近日の見込みです。)

昨年よりアップも不十分

日本IBMの2024年夏ボーナスの組合推定平均支給額(本体・バンド7以下一般職)は、100万5千円(2.22ヶ月)、昨夏より7万9千円アップでした。(下表参照)24年夏ボーナスの支給額がこのような高水準になったのは、日本IBMの24年のボーナス支払に使われた会社業績達成度が「106」と異例の高水準になったためですが、これはけして喜べません。なぜなら、賃上げは本来、年収ベース(本給+ボーナス)で行われるべきですが、日本IBMの24年の本給の組合推定平均賃上げ率は1.1%と低水準で、ボーナス込みの年収ベースの賃上げが物価高騰に追い付いていないからです。組合は引き続き年収ベースの賃上げを実現するため、本給とボーナスの上積み回答を要求していきます。

会社は会社業績達成度の判断基準を開示せよ

24年のボーナス支払に使われた会社業績達成度は高水準でしたが、会社業績達成度は左表のように毎年変動しますので、会社業績達成度の判断基準は検証を要します。日本IBMでは2016年度には税引前利益が前年の2倍以上である1996億円もあったにもかかわらず、会社業績達成度「45」という発表に大きな疑念が生じました。この時、団体交渉で組合が会社業績達成度の判断基準をただしたのに対し、会社は、会社業績達成度の基準はUS❘GAAPに基づく決算資料であると説明しましたが、その資料を労使協議で未だに開示しません。一方で、会社は都労委では「必ずUS❘GAAPが判断の要素になるということではない」と違う主張を始め資料開示を逃れようとしました。会社は会社業績達成度の判断基準を開示すべきです。* * * * *以下は参照情報です。

ボーナスの計算方法

日本IBM、キンドリルジャパンでは左図の通り、従業員の年収相当額をリファレンス・サラリー(以下、RS)と呼び、RSの計算式は「本給×12カ月+賞与基準額」です。そして、このRSを元に、固定部分と変動部分から成る賞与支給額が計算されます。固定部分の計算式は「賞与基準額❘RS×6%」、前年度の業績が反映される変動部分の計算式は「RS×6%×会社業績達成度×個人業績率」です。したがって、RSと同額の年収を得るには、会社業績達成度、個人業績率ともに100%でなければなりませんが、会社業績達成度が100%になることはめったにないので、RSはまず満額受け取ることのできない計算上の金額なのです。

ボーナス抑制の仕組み

以上の計算式は、会社業績達成度、個人業績率が低ければ、賞与支給額が低くなる仕組みです。例えば、日本IBM従業員、RSが1000万円(RSの6%は60万円)、個人業績率が100%のケースでは、会社業績達成度「69」の2023年支払時には、100%に足りない31%相当の18万6千円はもらえません。加えて個人業績率も下がれば、もらえない額はさらに増えるのです。

団体交渉での不誠実な会社回答に抗議 日本IBMは集団的労使交渉に誠実に応じよ

団体交渉での不誠実な会社回答に抗議   日本IBMは集団的労使交渉に誠実に応じよ

今24春闘の4次ストライキの翌日の4月25日、組合は日本IBMとの団体交渉で、24年の賃上げについて実施時期と、本給の平均賃上げ額および平均賃上げ率を会社にただしました。これに対し会社は、24年の給与調整については4月中に発表予定である、本給の平均賃上げ額および平均賃上げ率を回答する考えはない、という従来からの回答を繰り返すのみでした。しかし、その翌日の4月26日、会社は24年度の給与調整を同年5月1日付で実施することを発表しました。このように会社が、給与調整発表の前日の団体交渉においてさえ、賃上げの実施日すら組合に知らせなかったことは不誠実な回答であるとして、組合は5月7日、会社に書簡を提出し抗議しました。さらに同書簡では、会社が4月26日に組合に組合員の給与調整結果を通知する前の4月22日の段階で、日本IBM社内に、非組合員の従業員への新給与の通知が始まっていた部門があったことも指摘、これは組合員差別と言わざるを得ない不適切な事象であるとして抗議し、これら2点の抗議に対する会社見解を5月14日までに回答することを要求しました。これに対し会社は5月14日の文書回答で、組合との集団的労使関係とは関係ない理由を述べて、1点目の抗議には「不誠実な回答とは考えておりません」、2点目の抗議には「不適切な事象とは考えておりません」と回答しました。組合は、5月23日の団体交渉で、5月14日の会社回答に抗議しましたが、会社は回答を変えませんでした。一方、キンドリルジャパンは24年の賃上げの実施時期について、すでに3月11日の団体交渉で7月1日と回答していますので、日本IBMとの対応の差が際立っています。日本IBMは集団的労使交渉に誠実に応じるべきです。* * * * *上記の組合の抗議書簡と、会社の文書回答(それぞれ要旨を抜粋)を以下に掲載します。

【組合の抗議書簡】

1.2024年4月25日の団体交渉で、会社は、24年の給与調整については4月中に発表予定である、(24年の賃上げにおける) 本給の平均賃上げ額および平均賃上げ率を回答する考えはない、という従来からの回答を繰り返すのみでした。このように(同年4月26日の)給与調整発表の前日の団体交渉においてさえ、会社が賃上げの実施日すら回答しなかったことは、団体交渉において賃金に関する集団的労使交渉を行う意思が会社に無いことの表れであると言わざるを得ず、組合は同年4月25日の団体交渉における上記の不誠実な会社回答に抗議します。2.日本IBM社内には、2024年4月22日の段階で、つまり、会社が(同年4月26日に)組合に組合員の給与調整結果を通知する前に、非組合員の従業員への新給与の通知が始まっていた部門がありました。これは組合員差別と言わざるを得ず、このような不適切な事象に抗議します。

【会社の回答書簡】

1について、2024年度の給与調整については、2024年4月26日付人事担当執行役員カーラ・カン発信の「2024年度給与調整について」にて発表され、同日2024年4月26日付書簡「給与調整について」にて貴組合にご連絡しており、不誠実な回答とは考えておりません。2について、2024年4月26日付人事担当執行役員カーラ・カン名発信の「2024年度給与調整について」の発表をうけ、2024年4月26日付書簡「貴組合員の2024年5月1日付給与調整について」にて、貴組合員個別の給与調整額の会社提示案をお伝えのうえ「会社は次回の貴組合との団体交渉にて給与調整に関する協議に応じます。」とご連絡しており、不適切な事象とは考えておりません

4・10金属反合共同行動・官民共同行動 4・24東京地本未解決支部分会激励統一行動

24春闘後半の4月、日本IBM支部のストライキ(1面参照)の他にも、春闘勝利のための追い込みの行動として宣伝や請願、団交やスト行動が実施され、日本IBM支部も参加しました。以下に紹介します。

金属反合共同行動

4月10日、金属機械反合闘争委員会は、朝から第297回金属反合共同行動を展開しました。今回は、全国の仲間とともに全国一律1500円の最低賃金の実現の要求をかかげた、4・10全労連最賃ビッグアクション(全国統一行動)に呼応した行動となりました。

ノバ・バイオメディカル本社前宣伝行動

金属反合共同行動は、スタートのキンドリルジャパン本社前スト行動に続いて、同日午前、米国に本社を置く医療機器製造・販売会社「ノバ・バイオメディカル」の本社前で宣伝行動を実施しました。宣伝行動では、金属機械反合闘争委員会の野中事務局長が「労働組合排除のために数々の攻撃を会社がしかけている。射場委員長に対し、営業職を取り上げ、福岡から東京本社に不当配転、さらに倉庫に異動させマネージャー職から降格、年収で300万減額。これらに対し会社は、本人が自主的にサイン・同意をしている、このような信じられないことを言っている。労働委員会から、これ以上の紛争の拡大をするな、と要望書が出された」と会社の姿勢を批判しました。続いて、ノバ・バイオメディカル支部の射場委員長が「最後までたたかい抜きます。最後までやり抜きます」と決意表明しました。

官民共同行動

また同日、官民共同行動実行委員会は、「真の大幅賃上げがなければ、生活できぬ!」をスローガンに官民共同行動第四次行動を展開しました。今回は、4・10全労連最賃ビッグアクションに呼応した行動となりました。行動は、昼休みに厚生労働省前宣伝行動を、夜には「24春闘勝利!国会請願デモ」を実施。デモは日比谷公園の内幸門を出発、永田町の議員会館に到着し、国会請願行動を行いました。請願行動では、衆参の議員会館の議員面会所で請願対応した国会議員と「一緒に頑張りましょう」「国会で頑張って」とエールを交換しました。

東京地本未解決支部分会激励統一行動

4月24日、JMITU東京地本(東京地方本部)は、大激励団による未解決支部分会激励統一行動を実施しました。この行動は、24春闘で経営者に賃上げの上積み回答を求める支部分会を激励する行動です。

宇野沢組鉄工所支部産別団交

統一行動の激励団は、スタートの日本IBM箱崎事業所前スト行動の激励に続いて、午後に宇野沢組鉄工所支部の団体交渉に参加(左写真)、産別団交で支部を激励しました。団体交渉で支部と激励団は、会社の2023年度の製造部門の業績が久しぶりに黒字になったなか、24年度の賃上げがベースアップ無しの定期昇給のみとなった理由をただし、ベースアップを要求しました。これに対して会社側は、製造部門の業績が持続的な黒字にならないとベースアップはできないという従来からの回答を繰り返し、ベースアップできない理由も述べませんでした。宇野沢組鉄工所支部への支援は今後も続きます。

桂川精螺分会スト行動

続いて、桂川精螺分会が、会社が春闘回答をしない、いつ回答するかも示さないことに抗議してストライキに突入したため、統一行動の激励団は会社前で激励行動を実施しました。激励団は代わる代わるマイク宣伝をしながら、そのような会社の不誠実な姿勢を批判、春闘回答を求め、ストに立ち上がった、たった一人の分会組合員である古畑分会長を激励しました。

24春闘4月4月10日3次スト決行4月24日4次スト決行 日本IBM、キンドリルジャパンは物価高騰を上回る賃上げをせよ

日本IBM、キンドリルジャパンは、JMITU 24春闘要求の回答指定日の3月6日、回答を行いましたが、3月6日回答(1次回答)では両社とも、本給の10%引き上げを柱とする、物価高騰を上回る賃上げ要求に対し、有額回答をしませんでした。組合は、両社の1次回答を不服として、3月7日に1次ストライキ、3月14日に2次ストライキを決行、従業員の生活軽視に抗議しました。また、賃上げ要求に対する1次回答について、組合が3月11日にキンドリルジャパン、3月27日に日本IBMと行った団体交渉でも、両社は依然として賃上げの有額回答をしませんでした。一方、賃上げの実施時期については、キンドリルジャパンは7月1日となりましたが、日本IBMは未定でした。そこで組合は物価高騰を上回る賃上げをさらにプッシュすべく、回答指定日を4月9日として両社に賃上げ要求に対する2次回答を要求しました。2次回答要求では、24春闘要求書の内容に沿って、本給の10%引き上げ要求に有額回答すること、さらに、2024年度分の賃上げに加えて、賃上げが1回分少ない状況(20年から23年の4年間に3回)の中、少ない1回分の賃上げを24年に実施することも要求しました。しかし、4月9日の2次回答でも両社とも賃上げの有額回答をしませんでしたので、組合は、両社の2次回答を不服として、4月10日に3次ストライキ、4月24日に4次ストライキを決行しました。

推定平均賃上げ率1.1%

前号の通り、JMITUの24春闘の賃上げ回答は、昨年を上回る高水準の成果を上げており、団体交渉、ストライキによる回答額上積みも見られます。
一方、日本IBMは、4次ストライキの2日後の4月26日、5月1日付で給与調整を実施することを発表しました。日本IBMの5月1日付賃上げの全従業員平均賃上げ率は回答が未だになく分かりませんが、組合による推定平均賃上げ率はわずか1.1%で、物価高騰が始まって以降、一昨年の1.5%、昨年の1.0%と合わせても実質賃下げです。そこで組合は5次ストライキを構えて、引き続き日本IBM、キンドリルジャパンに物価高騰を上回る賃上げと、少ない1回分の賃上げを実施することを要求します。季節は春闘を過ぎ、すでに5月。しかし組合の賃上げのたたかいはさらに続きます。

入社おめでとうございます日本IBM、キンドリルジャパンには頼れる労働組合があります

4月1日付で入社された社員の皆さん、入社おめでとうございます。しかし、入社の喜びの一方で、日本IBMとキンドリルジャパンはこの先大丈夫なのか、外資系の両社はブラック企業なのではないか、職場でひどい目に会わないか、と不安の方もいらっしゃることでしょう。でも安心して下さい。日本IBMグループとキンドリルジャパン・グループには、頼れる労働組合があります。それが私たちの労働組合「JMITU日本IBM支部」(以下、組合、または当組合)です。

日本の労働法の考え方

日本では日本国憲法第28条が労働三権(団結権、団体交渉権、団体行動権)を保証しており、最上位の憲法が労働者の団結権を認めていることから、労働三法(労働基準法、労働組合法、労働関係調整法)に代表される日本の労働法は、「会社対労働組合」の労使関係、すなわち集団的労使関係という考え方を基本としています。

両社の労使関係と労務政策の特徴

日本の労働法は、外資系企業を含め日本で事業を行う全ての企業に適用され、うち労働組合のある多くの企業では、集団的労使関係の中で、労働組合の賃上げ要求に対し、会社が今年は全社平均でいくらの賃上げをするという賃上げ回答を行い、賃上げ回答を元に個々の従業員の昇給額が決定されます。ところが、両社の労使関係の特徴は、会社が賃上げ回答をしないなど、会社が集団的労使関係を避けることがあるということです。さらに、両社の労務政策の特徴は、皆さんの上司であるラインマネージャーが、配下の個々の従業員の人事評価と昇給額をすべて決定する「ラインによる人事管理」です。

両社の労使関係の弊害

つまり、両社は集団的労使関係を避けて賃上げ回答をしませんから、昇給を社内のすみずみまで行き渡らせようという配慮はしません。さらに両社はラインによる人事管理によって労使関係を「会社対個人」の関係に押し込めています。そのため、従業員は、上司の判断次第で、低評価を受ける、昇給をゼロにされたり抑制されたりする、退職勧奨をされる、など「会社対個人」の労使関係の弊害を被ることがあります。皆さんも働きだしてみれば、所属長との関係をどう良好に保つかに異常なほど腐心しながら働く従業員がいることが分かってくるでしょう。所属長ににらまれ不利益のターゲットにされるのは避けたいという思い、それがまさに「会社対個人」の労使関係の弊害を示唆しているのです。事実、IBMからの会社分割によるキンドリルの発足(2021年9月)の前には、日本IBMで「パワハラ4点セット」と退職勧奨を使ったリストラ(人員削減)が全社的に行われたことがあります。パワハラ4点セットは次の①~④の4段階で、そのいずれかの段階で退職一時金と再就職支援プログラムを提示した退職勧奨面談が行われます。①リストラのターゲットになった従業員に対して恣意的な低評価をつける「パワハラ低評価」②低評価をつけた従業員の賃金を下げる口実をつくるために行う「業績改善プログラム」(PerformanceImprovementProgram)という名の「パワハラPIP」③会社から追い出す目的で賃金を下げる「パワハラ賃下げ」④賃下げされても会社を辞めないでがんばっていると待っている「パワハラ降格」また、会社分割で発足したキンドリルジャパンは日本IBMの人事・給与制度を受け継いでいますので、パワハラ4点セットは両社でいつまた走り出すかわからず、常に警戒を要します。

組合に加入しましょう

皆さん、そのような弊害からご自身を守るため、弊害を被る前にその抑止力として、ぜひ今すぐ組合に加入しましょう。当組合は、会社に忖度なくはっきりと物を言い、要求を勝ち取るためにたたかう労働組合ですので、組合員は守られるのです。また、組合に入るとお得な保険である「全労連共済」に加入することができます。若い時から入ればさらにお得です。その上、組合に入ると「ろうきん」から有利な金利で住宅ローン等の借り入れをすることができます。いかがでしょうか。この両社で組合に入らない理由は無いのではないでしょうか。組合加入は3面の「組合なんでも相談窓口」にご連絡の上、お申し込み下さい。

24春闘 日本IBM、キンドリルジャパンは物価高騰を上回る賃上げをせよ 不当回答なら4月10日3次スト、24日4次スト

JMITUの24春闘の情勢は、左表の4月5日時点の主要企業(上位15社)の賃上げ回答で見ると、昨年を上回る高水準の成果を上げており、賃上げ率回答の分布(左下表)は背景色で示したように、主たる分布域が昨年、今年と確実に上昇しています。

また3月14日時点の賃上げ回答(かいな前号2面)に、さらに団体交渉、ストライキによる上積みが見られます。

一方、日本IBM、キンドリルジャパンは、JMITU24春闘要求の回答指定日の3月6日、回答を行いましたが、3月6日回答(1次回答)では両社とも、本給の10%引き上げを柱とする、物価高騰を上回る賃上げ要求に対し、有額回答をしませんでした。組合は、両社の1次回答を不服として、3月7日に1次ストライキ、3月14日に2次ストライキを決行、従業員の生活軽視に抗議しました。また、賃上げ要求に対する1次回答について、組合が3月11日にキンドリルジャパン、3月27日に日本IBMと行った団体交渉でも、両社は依然として賃上げの有額回答をしませんでした。一方、賃上げの実施時期については、キンドリルジャパンは7月1日となりましたが、日本IBMは未定でした。そこで組合は物価高騰を上回る賃上げをさらにプッシュすべく、回答指定日を4月9日として両社に賃上げ要求に対する2次回答を要求しました。2次回答要求では、24春闘要求書の内容に沿って、本給の10%引き上げ要求に有額回答すること、さらに、2024年度分の賃上げに加えて、賃上げが1回分少ない状況(20年から23年の4年間に3回)の中、少ない1回分の賃上げを24年に実施することも要求しています。2次回答が不当回答の場合は、組合は4月10日に3次ストライキ、および4月24日に4次ストライキを実施します。

24春闘 3月14日2次スト決行 IBM、キンドリルは賃上げ回答をせよ JMITU主要企業は昨年より高水準

日本IBM、キンドリルジャパンは、JMITU24春闘要求への3月6日回答において、本給の10%引き上げを柱とする、物価高騰を上回る賃上げ要求に対し、有額回答をしませんでした。組合は、両社の3月6日回答を不服として、3月7日の1次ストライキ(かいな前号参照)に続き、3月14日、午前9時から2次ストライキを決行、従業員の生活軽視に抗議しました。2次ストライキは、キンドリルジャパン本社前で、午前8時45分からの宣伝行動に続き、9時からストライキ行動(左上写真)を決行。前回同様、参加時間を9時から17時36分の間に設定した6つの時間から選択、出社または在宅にて参加する形で実施しました。

JMITUの24春闘情勢

3月14日時点の速報で、JMITU主要企業1社5の賃上げ回答(左上表)は昨年を上回る高水準の成果を上げており、賃上げ率回答の分布(左下表)は背景色で示したように、主たる分布域が昨年、今年と確実に上昇しています。このように主要15社は物価高騰のなか賃上げで従業員の生活に配慮しており、有額回答がいまだに無い日本IBM、キンドリルジャパンとの違いが際立っています。JMITUの支部・分会では、さらに今後の団体交渉、ストライキによる回答額の上積みが期待されます。

定年後再雇用賃金差別 不当労働行為を認定都労委で全面勝利命令!

定年後再雇用賃金差別
不当労働行為を認定都労委で全面勝利命令!

全面勝利命令にあたっての声明

1.東京都労働委員会は、本日、日本IBMシニア契約社員の労働条件交渉を巡る不当労働行為救済命令申立事件に関して、日本IBM(以下「会社」)及びキンドリルジャパン(以下「キンドリル」)の対応が誠実団体交渉義務に違反する不当労働行為に該当するとして、救済命令を発した。

2.会社は、2013年4月、改正高齢者雇用安定法に対応して、定年退職後に雇用継続を希望する社員を65歳まで雇用を継続する「シニア契約社員」制度を設けた。しかし、シニア契約社員の賃金(月給)は、担当業務を問わず、月額一律17万円と当時の最低賃金違反すれすれの低賃金とされ賞与も支給されず、正社員の退職前給与の約2割に減額されるという著しい待遇格差が生じた。この待遇格差の理由について、会社は「シニア契約社員が担当する業務の重要度・困難度を勘案し決定した」と回答するだけであった。組合は、会社に対し、各シニア契約社員が担当する業務は全く異なるうえ、定年前とほぼ同じ業務をしている者もいるのに何故給与額が一律17万円になるのか、各シニア契約社員が担当する業務の重要度・困難度を具体的にどのように評価したのか、比較対象となる正社員の業務とは何か等について、資料を提出して具体的に説明するよう求めた。これに対して、会社は何ら資料を提出せずに従前の抽象的な説明を繰り返すのみで、具体的な説明を全くしないという不誠実な対応に終始したそ。こで、組合は、2020年11月、シニア契約社員の労働条件の根拠を具体的に説明すること及びポスト・ノーティスを求めて、都労委に不当労働行為救済命令を申し立てた。

3.都労委は、次のとおり会社及びキンドリルの対応を不当労働行為と認定した。「会社は、17万円という給与金額の算定根拠や、制度導入以来それが変わっていない理由については、抽象的な説明をするだけで、資料に基づいた具体的な説明等」を行っていないとし、「組合らは、長年にわたりシニア契約社員の処遇改善を会社に要求し、社会情勢や定年後再雇用を取り巻く環境の変化に応じて、会社に改善すべき根拠を示してきており、本件団体交渉においても、シニア契約社員の給与が低いことなどについて根拠を示した上で、パートタイム・有期雇用労働法の説明義務に基づく具体的な説明を求めていたのに対し、会社は、組合らの質問に応じた具体的な説明や回答を行わず、従前と同様の抽象的な回答を繰り返していたのであるから、…(中略)…団体交渉における会社の対応は、不誠実な団体交渉に当たる(2面に続く)

(1面から続く)と言わざるを得ない」として、「シニア契約社員をバンド3に位置付けて給与額等を決定した理由、シニア契約社員と正社員との待遇の相違の理由、シニア契約社員制度導入以降給与を据え置いている理由を具体的に説明するなどして、誠実に応じなければならない」と命じ、本社内の見やすい場所での文書の掲示を命令した。また、キンドリルに対しても、会社分割したとしても不当労働行為責任を承継すると判断したものである。

4.本命令は、会社がシニア契約社員のような非正規社員の低廉な賃金等についてその具体的根拠を説明しないことの不当性を明らかにした点で大きな意義がある。また、本命令は、パートタイム・有期雇用労働法が禁止している正社員と非正規社員との不合理な待遇差を是正するためにも誠実な団体交渉が重要であることを示すとともに、非正規社員から正社員との待遇差の説明を求められた会社は待遇の相違の内容・理由を具体的な根拠を示して説明しなければ同法14条の説明義務違反となり不誠実団交につながることを示した点でも大きな意義がある。5.組合は、会社及びキンドリルに対して、中労委に再審査を申し立てずに団体交渉で誠実に対応し、シニア契約社員の待遇格差の改善を図ることを強く求める。また、本命令は、事件当事者である両社だけでなく全ての使用者には、非正規労働者の待遇格差是正要求に対しては、誠実団体交渉義務があることを明らかにしたものである。現在の春闘での非正規社員待遇格差是正の前進につながる命令である今。後も組合はシニア契約社員をはじめとする非正規社員の労働条件改善のため全力を尽くす所存である。以上

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