大規模・卑劣な退職勧奨、稼働率最優先の施策に怒りの声、声、声!

このサイトをご覧いただいている読者の方々から、今回のリストラに関していくつか投稿をいただいておりますので、この記事にてご紹介させていただきます。投稿してくださった方々には心より御礼申し上げます。【11/13に追加&追記あり】

申し訳ありません、今はまだ匿名とさせていただきたいので、名前はあえて書きません(書けません)。ですから信憑性のない情報になってしまいますが、参考程度に。 今週始めにラインからいきなり面談をすると言われ、早期退職プログラムの対象となったことを通達されました。ここ数年のPBC評価に3、4はなかったはずです。しかし対象となり、「どうするか」と持ちかけられました。 私もさほど熱心に仕事をしてきたとは言いません、ある程度「いつかは切られるんだろうな」と思っていなかったこともないので、ある意味「とうとうこの日が来たか」と冷静に受け止めてしまっているのですが、おそらく私と違って会社を愛し、仕事熱心な同士にも退職勧告の魔の手が差し迫っているに違いありません。どうか自らを律し向上心のある人達の力となってあげてください。

今回のリストラにおいては、すっかり会社への愛や忠誠心がさめてしまっている方もいらっしゃることと思います。また、過去三年間の評価に3以下がなく、仕事を熱心にしてきた方々も、ご相談いただく中には見受けられます。当事者ご本人がどのような選択をされるかについては踏み込みませんが、家族もいる、仕事もきちんとやってきた、まだまだこれからも(定年まで)働き続けたい、と思われている方は、ぜひとも組合にご相談ください。

次の投書です。

今回の退職勧奨はかなり厳しいです。
面談にて「退職すると路頭に迷ってしまう」と訴えたところ、
平然と「迷わない。再就職斡旋会社を紹介する」という返事が返ってきました。
「別に会社は君をほっぽり出すわけではない」との言葉も。
じゃあ退職なんて勧めるな!

このようなやり方は傲慢、卑劣で許せません。

再就職斡旋会社を紹介して再就職が決まるまでサポートする(ためのお金を再就職斡旋会社に対して出費する)のが「手厚いサポート」なのだそうです、会社側の論理では。再就職斡旋会社も商売だしお金がはいるならどうぞ、といったところなのでしょうが、1,000人(1,500人、という噂も聞こえてきます)規模のリストラともなると、ひとりひとりをきちんとサポートできるとはとても思えませんし、この「世界恐慌ふたたび」とも言えるようなご時世では、ロクな就職先を見つけるのも困難を極めると思われます。

「収益構造(Revenue、Profit)に見合った人員構成」そして「稼働率最優先」(特にGTS、GBS)……このふたつの強烈なベクトルが、多くの社員を苦しめています。次の投稿は「質問」としていただきましたが、ただいま組合で対応を検討中です。今回は部分的にご紹介します。

初めてサイトを拝見させていただきました、IBM子会社に勤める技術系職員です。
私が会社に対して抱いている思いと、
労働組合の活動が重なっているかどうかを知りたく、
ご質問させていただきます。

近年の業績悪化に伴い、IBM-Jでは全面的に今年から研修が禁止されました。
また、最近では研修以外にもUnbilledな全ての活動(ミーティングなど)も
禁止の方向にあります。
(申し訳ありませんが、上記の情報は全てエビデンスがある訳ではなく、
伝聞レベルのものもあります。)

私は現場の立場として、この方針は適切でないと思います。
Unbilled活動よりChargeable活動を進めることで業績向上を図る
という考えも理解できますが、
Unbilled活動があるからこそより生産性が上がると考えるためです。

営業系社員は別として、あとは(付加価値の高い最上流やPM職を除いて)安く済ませられるGR(Global Resources)に任せて、ひたすら収益性の向上のみに腐心することが、GIE(Global Integrated Enterprise)としての道である、とでもいいたいのでしょう。しかし、稼働率を上げるためには社員の育成は犠牲にしても良い、というのは、日本IBMの将来についてまったく真剣に考えていない証拠、ともとらえることができます。きっと、「こんな会社にはいったはずじゃなかった……」と思っていらっしゃる若い社員の方も多いと思います。ほかにも同様の事例やご意見などありましたら、コメントや投稿をお寄せください。

【11/13追記】 この「質問」投稿には、「この種の会社への提言は、
・労働組合の取り扱う案件に入るかどうか
・もし入るとしても、今回の件はIBM-JというよりIBM-USの決定力が強いために、IBM-Jの労働組合のスコープに入るかどうか
を教えていただけますでしょうか?
……という質問が続いていますが、これに関しては本日一部の例外を除いて4Qの研修凍結の発表がされたように、「会社の経営判断」だという答えが中央団体交渉の場で出ています。もしこの状況が2009年になっても続くようであれば報告してください。再度中央団体交渉で具体的に追及します。

【11/13追加】次の投書です。

昨年もらった社長賞の賞状を焼き捨てることにしました。
――会社への貢献度が低いと言われたリストラ対象社員

今回のリストラでは、特に多くの人数を退職勧奨の対象にするため、所属部門・組織にもよりますが「過去の実績に関係なくある条件に当てはまった人を」あるいは「マネジメントが恣意的にやめさせやすいと思われる人を」リストアップしている傾向が見られたり、また海外移管対象業務がある部門では半数以上(ひどいところでは全員!)に声をかけている場合もあるようです。たぶんこの方もマネジメントが「過去の実績に関係なくある条件に当てはまったため」リストアップされてしまったものと想像します。
このような行為は、せっかく会社に貢献をしてきた人たちのやる気、モチベーションをなくし、会社の活力を失わせ、業績達成を阻害する方向にしか働かないのは明らかです。自分の首を絞めるような退職勧奨は会社にとって損なだけです。ただちに中止するよう強く求めます。

【11/13追加2】さらに投書が届いています。

今日、2nd Lineに呼ばれて1対1の面談となりました。話は予想通りリストラの話で、こちらのHP上にもあるように15ヶ月分プラスでの退職での話でした。断ると、「なぜだ?」と執拗に問い詰めてきます。ちなみに私は2ヶ月ほど前まで半年間ほど病欠していました。そのためにターゲットになったのでしょうか。
リストラの話とともに「あなたの今年の評価は4だ。来年は降格(7→6)もありうる」と悪い話を次から次へと出してきて圧力をかけてきました。
ちなみに私の部門は、公募もしているほど人が足りない(そして人件費もある?)部門です。その部門ですら人減らしが行われています。

以上、現場の実情をお知らせします。

会社は社内人材公募もすべて凍結しているようです。退職勧奨している人間への逃げ道を塞ぐ目的だと思われます。しかもノルマはどの部署にもある、と思った方が良さそうです。いくらでも仕事がある人も退職勧奨されている例が実際にあります。
「すべてに退職勧奨が優先」するこの状態はどう見ても異常です。組合もこの状況を告発するさまざまな方法を模索しています。ぜひ多くの「異常なリストラは即刻中止せよ」の声をあげていきましょう。

6 thoughts on “大規模・卑劣な退職勧奨、稼働率最優先の施策に怒りの声、声、声!

  1. 通行人

    グローバルリソースといえば、最近発表された
    「富士通・米IBM、提携を協議-世界最強連合誕生へ」の動きをどう組合は分析されているでしょうか?

    ジャパン・パッシングならぬ、IBMジャパン・パッシングの動きではないかと危惧しております。

    となりますと、上級管理職と売れっ子PM以外はIBMジャパンには不要ですから、社員は5000人でも多すぎるという見方もできそうなんですが。。

  2. 通行人

    昨日のW3を見て、「ここは完全に終わったな。」そう思いました。社長は、「これからどんどんリストラやりますよ。もうこれしかない。」みたいなことを社内のイントラネットで平然と公言し、人事はそれを受けて「儲けを出さない社員は不要です。そんな奴は社員じゃない。一部のスター社員以外は労働条件をがんがん切り下げます。僻地への配転も減給も何だってありなんだよ。社内に残ろうったってそうはいきません。残ったって過酷な運命が待っていますよ。ひひひ。退職勧奨(退職干渉?)を受け入れなさい。抵抗はよせ。」と言い放つ(少し表現はソフトにはなっていますが要するにこういうことですよね。)。何時からこんな下品な会社になってしまったんですか。かっては超一流企業って言われたこともあるのに。呆れました。トップの品格も企業としての品格もない。どっかの独裁国家にそっくりです。

  3. ironman2008

    大歳社長も焼きがまわったとの感が正直なところ。全く情けないし、リストラ首切りしか頭に浮かばないような無策な証拠であり、経営者としての資質に欠けたもの。
    曰く、
    「業績が低く、改善が見られない社員に対しては、これまでどおりの仕事や処遇の維持は難しく、その場合は、本人のスキルや能力をより有意義に活用できる機会を、社外も視野にいれてみつけることを奨励していきます。」==>要は、退職勧奨を強化するということ。ここまで言うなら、業績低迷の総責任者として、まず、自ら報酬の50%カットをするとか、このまでは年内辞任を決意せざるを得ないとかの意思表明があってしかるべき。
    It is you who is mostly far from this high performance culture which you like to drive.
    退職勧奨辞退者には、PBC評価4と給与引き下げ、降格人事の脅迫まがいの攻撃で追い討ちをかけている。断固、このリストラに反対していこう。

  4. 非組合員

    さっき某ラインが『イントラネット見ましたか?研修は全てフリーズです。人員の整理が終わる迄って事でしょうかねえ』と他人事のように言っていました。サービスの人によると社内使用のPCの置換えもオーダーは採ったものの辞める人に出す事無いからと凍結かかっているそうです。4Qに出張を控えるようお達しが出るなどはいつもの事ですが、今年はやはりシビアです。福利厚生がどんどん悪くなる予感がする。何も出来ないで待っているだけ、が悲しいです。

  5. 会社への貢献度が低いと言われたリストラ対象社員

    家内に坪田人事の発表を見せたら『こんなの私も納得できない!何でこんなに必死に仕事しているのに。』家族の支えがあって出来てきたことなのにまるで会社に貢献していないような表現は対象社員、及びその家族への冒?です。せめて会社が苦しく若い人を犠牲に出来ないと言われれば仕方ないかと思いましたがこれで心は決まりました。徹底抗戦します。

  6. 天網恢恢疎にして漏らさず

    新自由主義に踊り、実体の無い目先の浮利のみを追い続けるUSの株主に迎合した株主至上主義とコスト最優先の結果である業績低迷の真の原因が、大部分の献身的な社員の士気を低下さしめる施策のみを行い続けた社長以下役員の責任にある事は明白であるにも関わらず、退職勧奨(事実上の勧告)という最後通牒を多くの社員に突きつけ、大歳社長・坪田人事・役員らは自らの責任を反省する事も弁も無く保身に走り、
    現場で汗する多くの社員を愚弄するのも甚だしい限りと怒りを感じずにはいられない。
    一般社員に犠牲を強要する前に、先ずは自らの出処進退を明確にし、お飾りであるにも関わらず多額の報酬を得ている多数の役員・理事を激減させるのが筋ではないだろうか。

    チャップリンの「殺人狂時代」の演説にある「一人の殺害は犯罪者を生み、百万の殺害は英雄を生む」の如く、多数の首を切る事で大歳社長は歴史に名を残す英雄にでもなるつもりであろか?
    又、その手先となる大勢のマネジメント達は立派に育ててくれた両親や妻・夫・子、未来を担う孫に生産的な立派な仕事をしていると堂々と目を見て語り、人生の最後を迎える時に於いても満足した仕事をしたと自身に誇れるのであろうか?

    社員、人間関係を大切にする企業のみが真に士気を高め
    結果お客様の信頼を勝ち取り成功を導くものであって、
    今回の脅迫とも受け取れるハイパフォーマンスカルチャーがとても成功するとは思えない。

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