退職強要を拒否したら PBC4の報復、ボーナスの住宅ローン返済が不可能に
組合では「賞与」は「従業員とその家族の生活保障」のため、毎月の給与だけでは不足する部分を補填するものであるとの考え方から、賞与支給について は「会社業績・個人業績の適用をしない」よう会社に要求してきています。現在の評価「3」「4」による賞与の大幅な減額は、この考え方に真っ向から対立す るものであり、断じて許すことはできません。
会社は昨年度、退職勧奨をスムーズに進めるひとつの手段として、PBC評価「3」「4」を乱発しました。その結果として、住宅ローンや財形貯蓄などの賞与からの引き落としができない人が続出し、結局余計な追加事務コストの負担を強いられているだけでなく、金融機関にも迷惑をかける事態になっています。このような状況が二度と発生しないよう、組合は企業の社会的責任を果たさない会社に対する要求をさらに強めていきます。
※以下は、実際に組合員のひとりが受けた「被害」の状況です。
2008年秋 リソースアクションプログラムの対象となり、ラインと上長から執拗な退職強要面談が繰り返されたので、退職を拒否して組合に加入しました。
退職強要の一環としてお決まりの「PBC業績評価が下がる」とのメールを受けましたが、脅迫のとおり昨年のPBC評価は4に下がりました。
その結果、6月のボーナスの支給額が大幅に減額されました。しかもそれだけでは済まず、5月下旬、IBM大連デリバリーセンターより、ボーナス支給額が住宅ローン返済額より少ない、と連絡を受けました。
ボーナスでの返済分は会社が立て替えて、6月と7月の給与から分割返済になりました。
今後はボーナスでの返済は不可能になったため、ボーナス返済のない、毎月の給与のみによる返済にローンを組みかえるよう指示され、住宅融資相談室で手続きを行いました。新返済額は当然ですが、毎月の額が増え、ますます生活が苦しくなりました。
PBC評価によるボーナス支給額の変動幅は極端すぎて、社員の生活を不安定にさせ人生設計に対する脅威になっています。
働いて疲弊して鬱病を発症して休職している元同僚にも同じ事がありました。本人は「働いてないんだから仕方ない」と言っていましたが、せめて復職まで会社が立替えるとか出来ないのだろうかと考えていました。「PBCは4だったが、病気になったおかげでクビにならなかった」と言っている彼が無事に復職出来る日が来る事を願うばかりです。