雇用の確保も退職金の確保もしない会社になり下がった
2008年4Qのリソースアクションプログラムにおいて、1500名近くの従業員がリストラにより会社を退職していきました。その時会社は「ハイパフォーマンスカルチャーの実践」いう言葉を使い、あたかもその浮いた原資により昇給が行われるような「まやかし」がありました。 その通り、その後に待っていたのは「昇格凍結」「全社員ゼロ昇給」という信じられない実態です。
そして今回 「現在の貢献に報いるための投資ができないために」と発表し退職金制度改訂に手を出してきました。 しかしこの説明は本末転倒です。
既に2002年の退職金制度改訂で従業員は大きな不利益変更を受けており、更に退職金制度に手を出すのであれば、それなりの根拠を十分に従業員に説明しなくてはなりません。 このまま強行することは労働者に対する一方的な不利益変更となりかねません。
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まず、退職金制度の改訂提案をする前に、役員報酬の公開、役員報酬のカット、役員数の削減を実施すべきであると組合は考えます。その上で退職金改訂が必要な根拠を従業員に説明をすべきです。そうしないと、数年後に更に改訂をすることも否定できません。
そこで、組合は会社に対し「2010年退職金制度の改訂について申し入れ書」を提出しています。回答要求期限は9月15日ですので、その結果を聞いてから判断しましょう。
ラインは目標人数達成のため署名を求めてくるでしょうが、この改訂は私たちの人生設計の大切な問題です。 まして、ラインの顔を立てるような安易な気持ちでの署名は厳禁です。
2009年9月8日
日本アイ・ビー・エム株式会社
代表取締役社長 橋本 孝之 殿
全日本金属情報機器労働組合
日本アイビーエム支部
中央執行委員長 橋本 雄二
2010年退職金制度に関する申し入れ書
2009年9月4日付貴社発表の「2010年退職金制度の改訂について」にともなう個人の同意については、一部の部門で説明会を行うにあたって、あらかじめ印鑑を持ってくるように所属社員に通知しています。 このことについては、何等、問題ないという貴職の見解ですが、署名・捺印期限を伝えるだけで十分なはずです。今回の改訂内容は決して単純でわかりやすいものではありませんので、説明後すぐに署名捺印を強要するような何らかの指示やガイドがされるようであれば、商品に対して十分な説明と理解を得られる前に、即時購入を迫る悪質商法と同質であると考えます。 本来は、理解できる説明を行ったうえで、同意するか否かは日を改めるのが正しいやり方であり、そのための時間も十分にあります。
組合は、懸念される署名、捺印への強要によって、社員のモラル、モラールに悪影響を及ぼし、結果としてビジネスにおけるインテグリティーなどに悪影響をおよぼし、健全なビジネス遂行を妨げないためにも、身近な問題から質していく必要があると考えます。拠って、以下について要求しますので9月15日までに回答願います。
1. 制度の変更部分について、社員にとっての損益を包み隠さず説明するように部門に指導すること。
2. 50歳以上かつ勤務5年以上の社員を対象とする移行措置に伴う、退職強要をしないこと。
3. 署名・捺印は個人ごとに実施し、連名による方法は避ける手立てをとること。
4. 署名・捺印について、一切強要しないこと。ならびに拒否した人に対して不利益のないことを保証すること。
5. 人事から、現場のラインにどのようなガイドを流しているのか知らせること。
(ここのところは、言う必要はないという回答ではなく、概略でも回答すること。)
以上