ブルームバーグでの解雇を絶対に許さない_業績改善プログラムを外資系企業が活用

 ブルームバーグは、経済・金融情報の配信、通信社・放送事業を手がけるアメリカの総合情報サービス会社です。この会社でも、PIP(成績改善計画=パフォーマンス・インプルーブメント・プラン)と呼ばれる日本IBMで行われているPIP(業績改善プログラム)と同様のプログラムが行われており、2人の解雇者がでています。

日本IBMと同様の手口

 日本IBMで、2000年初めから実施されていた業績改善プログラム(PIP)が、今、外資系企業で活用され始めました。
 トムソン・ロイターでは、PIPの名の下に会社の上司や人事部の者が複数で一人に対して面談を繰り返し、およそジャーナリズムにそぐわぬ数値目標を与えて、期間内の達成を迫り、目標が達成できない場合は解雇もありうるとして、圧迫面接を繰り返しています。
 同業のブルームバーグでも同じようにPIPが行われています。ブルームバーグでは、アクション・プランと呼ばれることもありますが、ロイターで行われているPIPと同じく、狙った社員に対して退職を強要し精神的に追い込みます。

強引にIDカードをとりあげ解雇

 ブルームバーグの社員2人は、3回にわたるPIPのあと、成績が改善されないとして自主退職を迫られました。
 会社から、自主退職を願い出る書類にサインを強要され、拒否すると、強引にIDカードを取り上げられ自宅待機を命じられ、その後、2人を解雇しました。
 日本IBMにおいても、1回のPIP実施後「解雇する」と言われたと組合に相談が寄せられています。
 組合は「PIPは業績を改善する目的ではなく、社員を退職に追い込むためのツールである」と以前から主張しています。
 これは、他社での状況をみても明らかです。もはや、まったなしの状態です。

シンポジウム開催へ

 ブルームバーグでの解雇事件を受け、組合が以前から警鐘していたように、PIPは「新型解雇」のツールとしての位置づけへ進化しています。
 そこで、PIPの現状報告と情報交換を行うため、新聞労連とJМIUの共同主催で、PIPのシンポジュームを開催します。新聞労連は、日本の新聞・通信社で働く8割の労働者が加入するメディア最大の産業別労働組合です。更に、学者や弁護士も参加するシンポジュームになる予定です。

外資系企業で働く仲間として連帯

 今後、ブルームバーグは、日本のマスコミ労働者と全面対決の覚悟が必要となるでしょう。また、今回の解雇事件には放送、印刷、出版、映画演劇業界の労働者も強い関心を寄せています。さらに、あらゆるマスコミ業界労組の連携組織である日本マスコミ文化情報労組会議(МIC)もブルームバーグへの抗議行動に参加しています。そして、私たち組合もこのような常識はずれの労務政策を決して許しません。外資系企業で働く仲間として連帯して闘います。
 従業員のみなさん、会社からPIPが実施されていたら、退職のレールに乗っています。組合にご相談下さい。

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