1月24日、組合は会社と中央団交を行い、「2011年12月期賞与」について交渉し、「PBC低評価」へ抗議しました。
会社回答に抗議
組合は、本来会社が従業員へ支払うべき賞与のうち、GDPによって搾取された分の返還を求めています。
これまでの団体交渉で、組合は会社が返還しやすいような様々なアイデアを提案してきました。これに対し会社は毎回「検討する」と言いながらも「それはできない」と回答してきました。
今回の会社回答も「どこができるかと言う部分は、ご要求があれば検討をする」と、前回までと同じ内容であり、組合は強く抗議しました。
会社は根拠を示せ
組合は、賞与の配分の基礎となる会社業績指標の根拠の開示を毎回要求しています。しかし、会社は開示しません。
今回の回答は「要求の趣旨は理解しているので、開示は検討していきたい。ただし、いつなどということははっきり言えない」と言い、具体的な進め方について言及しませんでした。従業員に成果主義を押し付けているにもかかわらず、会社は根拠を示していないことを、自覚すべきです。
社内へは売上げ・社外へは利益が指標?
会社は、従業員へは売上げの増減を強調し、社外では利益が会社業績の指標と強調しています。社内と社外とで異なる指標を使い分けていることを指摘し、これを追求しました。
会社は「社内と社外と言っていることが違うと言うのは、株主には利益ということであり、社内ではビジネスを拡大すること、すなわち売上げがわかりやすい指標であり、どちらが大切というわけでなく、表裏一体である」と説明しました。
組合は「売上げ減少の中で、利益を増やすための会社施策=リストラ」を危惧していることを伝えました。
法定障害者雇用率・2年連続未達成
組合は、法律で定められている障害者雇用率を、2年連続で達成できなかったことは人事の怠慢であると指摘しました。
これに対して、会社は「それは部分的なものだ。組合に言われるまでも無く、大事なことであると認識している」と回答しました。
内容より実施回数重視?
組合は、PBC評価は従業員の給与に直接関わるため、賃上げ・一時金要求と同じくらい重要な交渉であると主張しました。また、本交渉を通して、一歩進んだ労使関係に持っていきたい旨、会社に伝えました。これに対し会社は「これが労使関係を左右するかどうか、理解に苦しむ」とし、「結果がなかったからといって、交渉していないと思われるのは残念だ」と、交渉内容よりも開催した実績が重要であるとの姿勢に終始しました。
PBC低評価への抗議
理不尽な低評価に抗議するために出席した8人は、次のように発言しました。
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・不当行為を労働局へ訴えたから低評価なのか?
・上司のコンプライアンス違反の業務命令を拒否したから低評価なのか?
・できないとわかっている数値を目標設定されたのに、なぜ評価できるのか?
・目標を達成したのになぜ評価4なのか?
これらの抗議に対して、会社は「上司の恣意的評価についてはラインと話し合し合えばよい。相対評価でPBCの結果は決まる。ゆえに、低評価の人は高評価の人を蹴落とせばよいことになる」と回答しました。
今後も組合は全従業員の賃金に関わるPBCについて追求し、低評価に抗議し続けるとともに、PBCの廃止を求めていきます。