賃金上げる気なしデフレ脱却は他人事
会社の春闘回答から今の会社の姿が見えてきます。それは人事施策の行き詰まりです。組合は、全従業員の昇給を実施するように会社を追及して行きます。
▼ストライキ決行▼
組合は、JMIU春闘統一要求日の2月21日に2013年春闘要求を会社に提出し、3月6日に回答を得ました。会社回答に不満があるとして、四つのスローガンで、3月7日に箱崎本社および豊洲事業所を中心に、14日には大阪を中心にストライキに突入しました。
組合は ①解雇、退職強要をやめさせよう②PIP・減給・降格をやめさせよう③すべての仲間の賃上げを実現させよう④組合に団結しよう の四つのスローガンですべての労働者の雇用を守り処遇改善を実現するため取り組んでいます。
▼解雇、退職強要をやめさせよう▼
組合はロックアウト解雇の撤回を要求しています。また「解雇」という脅し文句を使い自己都合退職を迫っている問題に対し「会社は脅しを行った事実はない」としています。しかし、組合には「上司から『ロックアウト解雇になるよ』と脅された」と相談が寄せられており、会社がラインに対しどのような調査を行ったのか疑問が残ります。
▼PIP・減給・降格をやめさせよう▼
会社回答によると、業績改善プログラムは、通常のプロセスに加え短期の目標を設定し、所属長によるコーチングやアドバイス、関係者との協業を経て、改善目標の達成の有無を評価することにより、業績がかんばしくない社員の業績改善のきっかけを作ることを目的としたプログラムであり、何ら「一方的に不利益変更」を行うことを目的としたものではないとしています。
しかしPIPの実態を見ると、達成できない目標を設定されたり、過重労働で休職に追い込まれたりしています。
また、所属長によるコーチングやアドバイスはなく、小さなミスを追及し、PIP面談を利用して退職勧奨が行われていると組合に相談が寄せられています。
▼すべての仲間の賃上げを実現させよう▼
組合は全従業員の定期昇給とベースアップを要求しています。しかし会社は「Pay for Performance の観点からも組合の要求に応じる考えはありません」と回答をしました。多くの大企業が定期昇給の維持を打ち出し、日本全体で労働者の賃上げを実施しデフレ脱却を目指そうとする中での回答だけに、会社の姿勢が問われかねないものです。組合は臨時昇給を適用すれば、全従業員の昇給が可能であるとして追及しています。