会社の理不尽に尊厳かけ闘う

減給の不当性訴え提訴

 9月26日、減給の不当性を訴えて、9名の組合員が東京地裁に提訴しました。原告の決意表明を紹介します。

◆「大変重要な社内アナウンスがあるので必ず読むように」という所属長の指示があったのは5月15日の午後でした。w3(社内向けWeb)の減給通知を見た私は、そのひどい内容に唖然としつつ「そもそもこんなことが許されるのか?」と大急ぎで就業規則を読み直しました。
 就業規則の中で減給について触れているのは、懲戒のみ(注)。一方、今回はPBC低評価を理由に15%もの減額で、影響は永続的です。このように、評価で賞与が大幅に減らされた上に、さらに懲戒処分のような減給処置に深い怒りを感じました。
 そもそも、PBCの評価もたいそう理不尽なものでした。所属長からは「相対評価なので、たとえ部門の全員が十分な貢献をしても、その中であえて差をつける必要があるのです」という説明にならない説明が繰り返されるだけでした。

懲戒よりひどい仕打ち

 これまで真面目に働き、評価2を続けても、給料は一銭も上がらず、税や社会保険の負担増で手取りは減る一方。あげくに、低評価で、懲戒よりもひどい仕打ちとは。会社は黒字で、株主への配当はあるのに、です。
 「顕著な業績を挙げた社員を表彰」といった会社の言い分がまやかしなのは、誰もが知っています。こんな会社を見限り、6月には、多くの同僚が会社を去っていきました。
 でも、私は辞めません。こんな理不尽を黙って受け入れることは、自分の尊厳にかけて許せない。闘うことを決めました。
 最後に、こんな会社のために働けるのか?と自問しました。会社のためにではなく、お客様と、そして、家族と自分自身のために、しっかり働きたいと思います。

(注)就業規則ではなく「格付規定」に「業績が職務内容に対して著しく低いと判断された場合は、本給、賞与基準額、本俸及び定期俸基準額を減額することがある」という一文が、3年前にひそやかに追加されていたことを後日知り、会社のずるさに感じ入りました。

◆会社は、納得しがたい相対評価による低評価者に、既に賞与で十分なペナルティを強いています。にもかかわらず、懲戒処分以上に厳しい減額調整を社員との合意もなく一方的に実施しています。
 一方、9月30日に発表された昇給では客観的な基準は全く示されず、誰が、いくら昇給できるのかわかりません。社員を犠牲にしてでも利益を追求する体質は、「人事施策の毒見役になる」と公言していた元社長の頃より更にエスカレートしてきています。会社は、リストラの実態隠しのためか従業員数の公開をやめました。賞与支給額算出係数であるGDP値の下落に対する十分な情報公開や説明もありません。平均支給額の年々の減少が明るみにでるのが都合悪いのでしょう。

安心と誇り持てるように

 このままでは私たちの労働条件が悪くなるばかり。暴走する会社を正し、社員が安心して誇りを持って働ける職場を取り戻すため、そして未来の子供たちに行き過ぎたゼロサムの成果主義を継承しないために闘うことを決意しました。
◆過去3回懲戒処分なみの減給を受けています。一方的に減給されるのは納得いきません。
◆昨年の低評価だけで、本給の継続的な減給は過酷。多くの会社では、懲戒でも「数か月間の減給」ではないか。
◆多くの社員が懲罰的減給措置で、正に恐怖政治。育児休暇、産休取得は控えめにしろというのか。
◆IBM、これこそまさにブラック企業の代表だ。右手で法律を守ると言いながら左手でぜんぜん守ってません。
◆好き勝手な会社の横暴には、断固闘います。
◆家族との生活のために命を削って得た自分の給与の減給された分を取り戻すために頑張ります。

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