都労委・中労委 報告
決まらぬ会社側証人
労務担当は昨年末で退職
この1月に東京都労働委員会と中央労働委員会の審判が開催され一定の進展がありました。
ひき続きご支援をお願いします。
準備書面提出―都労委
1月10日に東京都労働委員会(都労委)第2回審判がひらかれました。
組合は解雇と賃金減額の撤回および陳謝文の掲載を求める準備書面を提出しました。
会社は次回期日までに反論の準備書面を提出することを約束しました。
都労委審判後の集会で
準備書面への反論準備へ―中労委
会社は2012年7月に、従業員の能力不足を理由にした解雇を初めて強行しました。組合は解雇実行前に団体交渉を開催するよう要求しましたが、日程的には開催可能だったにもかかわらず会社は団体交渉を拒否しました。それに対して組合は都労委に団交拒否の救済を申立てました。
これに対して都労委は2013年8月に組合の主張を全面的に認める全部救済命令を出し、本社に陳謝文を掲示するよう命令しました。
しかし会社はこれに従わず中央労働委員会(中労委)に再審査申立を行い、命令が確定していないことを口実に陳謝文の本社掲示を拒否しました。
裁判の判決と異なり、労働委員会の救済命令は確定前でも有効です。組合からの厳重な抗議で会社はこのことを知っているにもかかわらず、命令を無視し続けています。
その中労委再審査申立第2回審判が1月17日に開かれました。
組合・会社双方からそれぞれの言い分を主張した準備書面が提出され、次回期日までにそれぞれの反論を提出するよう公益委員から指示が出されました。
その後、会社が証人申請した、昨年までの人事・労務担当であり、団体交渉の会社側代表が年末に退職したため、組合から証人申請に変更があるか質問しました。
会社からは「再検討する」としか回答はありませんでした。組合から、「会社が証人申請するなら、組合も委員長を(都労委に続いて)再度承認申請する」旨を伝えました。公益委員は「証人を採用するか、白紙である」と発言しましたが、証人調べなしで、どうやって救済命令を取り消させるのか、組合は会社の出方を見守っています。