業務命令での退職勧奨は不適切

業務命令での退職勧奨は不適切

賞与不利益変更、GDPゼロにも抗議

IBM第3回中央団交報告

 2月7日に第3回中央団交が行われました。
 現在行われている退職勧奨をはじめ、賞与やGDPの不利益変更、PBC低評価などについて、組合から抗議、追及しました。

見境ない退職勧奨に抗議

 2月6日にバンド7以下の社員への退職勧奨が一斉に始まりました(バンド8以上の社員にはそれ以前から行われていたことを組合は把握済み)。何人かの組合員が所属長から、議題を示さない面談に呼ばれ、退職勧奨を受けたことに厳重に抗議しました。
 組合に寄せられた情報では、50歳代でPBC1や2+の社員に対しても退職勧奨が行われており、今回の退職勧奨が見境のないものであることを指摘しました。また退職させる目標人数などを質問しましたが、一切回答しませんでした。
 退職する意思がないため、退職勧奨面談を断ったところ、所属長が「業務命令である」とメールした事例を組合が示すと、団交担当者は「それは不適切である」と発言し、「退職勧奨」は業務ではないことを認めました。退職勧奨について初めて会社と組合の意見が一致しました。組合は個々の組合員に退職勧奨を行わず、必ず組合を通すよう要求しました。

賞与の不利益変更と今年の賞与計算方法を追及

 次に住宅費補助の本給への組入れのために、夏に比べて冬の賞与が減ったことを指摘しました。会社は当初の計算どおりであると主張しましたが、組合は支給額が減ったことが問題であると抗議し、補てんを要求しました。また当時の給与担当の榎阪朋子氏が「住宅費補助の廃止は不利益変更ではない」と発言したことを追及しました。会社は「冬の賞与が減ることを、会社が事前に知っていたか」を調査することを約束しました。
 また、通常は前年10月に通知される今年度の賞与の計算方法が未だに通知されていない点についても抗議しました。

経営陣はGDPゼロの責任を取れ

 グローバルの業績が悪く、GDPがゼロである点(前号にて既報)について、「経営の失敗であるから、ロメッティCEOをはじめ、USの取締役が役員賞与を返上するのと同様に、日本の取締役も役員賞与を返上するよう」要求しました。さらに日本では業績が伸び、イェッター社長が賞賛していることから、賞与の増額で社員に報いることを求めました。

本社移転?や事業売却関連の情報も出さず

 組合に情報が寄せられた「本社移転」については、「そのような計画はありません」と回答してきました。「移転先の候補のビルまで情報が入っている」と伝えましたが、「我々は何も聞いていない」の一点張りでした。
 事業売却が決まっているGPS部門やシステムX事業部、およびパナソニック社からの500人の受入れについても、「マスコミ報道以上に情報はない」と詳細は一切答えませんでした。

稼働率の目標を達成してもPBC低評価?

 最後にPBC低評価に対して抗議しました。Aさんが「稼働率がPBC目標を超える86%を達成したが、『部門の稼働率平均が100%を超えるから』という理由で低評価をつけられた」ことを訴えました。
 会社は「相対評価だから」と回答しましたが、組合から「稼働率100%を達成するには、38時間制事業所でも週40時間の労働を、土日以外の一切の休日をとらず、有給休暇も1日もとらないという勤務をしないと達成できない」ような「時間外労働前提の稼働率設定がおかしい」ことを指摘し反論しました。
 そして、「稼働率100%の社員が時間外労働手当をきちんと請求しているか」を調査するよう要求しました。

稼働率設定の前提も知らない会社側団交責任者

 会社側団交責任者は「稼働率のことはこれから勉強する。今回は稼働率が議題に入っていなかった」と発言しましたが、それに対し組合は「低評価の議題なら、稼働率は当然、問題になる」と指摘しました。
 組合は団交の場においても会社への抗議を続けていきます。

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