スルガ銀行に続き野村證券からも、なぜ訴訟相次ぐ
上層部やUSの意向優先、人材抜けも
以前スルガ銀行から起こされた裁判で日本IBMに多額の賠償金支払を命じる判決があった(現在最高裁に上告中)ことをお伝えしましたが、今度は野村證券とその親会社・野村ホールディングスから約33億円の損害賠償を求める訴訟を起こされていることが明らかになりました(9月22日の日経新聞記事より)。
野村證券は「ラップ口座」と呼ばれる、主に富裕層向けの資産運用を証券会社に一任する口座を運用するためのシステム開発を日本IBMに依頼しました。日本IBMは「Wealth Manager」パッケージシステムをカスタマイズして対応しようとしました。野村側は「スケジュールの延期を繰り返し、適切な引継ぎもなく人員の交代を繰り返した上、問題点の指摘に対して挽回策の提示もなかった」と主張しています。
この記事においては、日本IBMの内部において、上層部やUS本社の意向が優先されるため、プロジェクトの採算割れを理由に必要な投資ができないことや、PMやSEが途中で抜けることが多く人材が不足していることもあり、その結果お客様に満足いただけるシステムが作れない状況が発生した、と報道されています。まったく情けないまでの「変質」と言わざるをえません。