組合に加入 60才まで転籍なし
-2001年協定-
ISC-Jなど転籍強要に関連して
米IBMが2014年10月20日、10期連続の減収発表後、世界で6億ドルのリストラ費用を計上したことを受け、日本IBMではどのように実施されるかが警戒されましたが、その主な標的になったのが出向者です。
自分で帰任先探せの横暴
現在日本IBMからISC-JやIBITに出向している社員は、ある日突然部門ごと出向の身分になったもので本人に選択の余地はありませんでした。それを「自分で帰任先を探せ」というのは横暴以外の何ものでもありません。それができなければ転籍だというのは明らかに不当行為です。
過去にも同様な転籍強要
このような子会社の出向者を狙ったリストラは過去にもありました。会社は、1999年2月24日に間接部門である経理/財務、総務、人事をそれぞれ子会社化することを発表しました。この発表を受けて各子会社は、55才以上は、転籍すること及び55才未満の人は55才になった時点で転籍することを条件として盛り込んできました。組合は、これを大きな問題として取り上げ、労働条件を一方的に下げる不当労働行為として会社に抗議し、団体交渉で粘り強く撤回を求めました。その後、経理/財務の子会社は55才転籍の義務付けはなくしましたが、総務子会社(IGAS)については方針を曲げなかっため、組合は、裁判を起こして闘いました。
IGASでは勝利和解
その結果、2001年5月29日に会社(日本IBM)との和解が成立し、組合員については、55才になっても転籍せずに出向状態を維持できるようになりました。この和解協定により、原告の3人だけでなく、IGASの他の組合員(協定締結後に加入した組合員も含む)についても、この協定の適用を受けることができ、すでに多くの組合員が60才まで出向のまま定年退職しています。また、この協定は、IGASだけでなく、他の子会社にも適用されます。
組合に相談・加入を
出向者で転籍を強要されている場合は、ぜひ、組合に相談下さい。相談した結果、腑に落ちればぜひ組合に加入し、出向のまま転籍せずにすむよう行動しましょう。