賃上行え、労働法制改悪阻止

賃上行え、労働法制改悪阻止
-JMIU春闘討論集会報告-

 1月10日~12日にかけて関東地域のJMIU所属組合の2015年春闘に向けた集会が行われ、大幅賃上げの実現や労働法制改悪を阻止するために活発な討論がなされました。各討論集会の模様を概略報告します。

◆東京地本南部地協
 集会の主要テーマは、賃上げ、労働法制改悪阻止、組織拡大です。賃上げについては、その必要性、獲得手段の討議がなされ、賃上げ要求額は、春闘アンケートや職場討議などで、生計費原則を土台に決定することを確認しました。
 また労働法制改悪では、特に、残業代ゼロ法案に焦点が当てられました。当初、年収1075万円以上を対象としていますが、大臣の告示だけで年収要件は容易に変えられてしまいます。第一次安倍政権で取り組まれた時、経団連が「年収400万円以上を対象に」と要望したことは、この法案の危険性を示しています。このようにどの労働法制の変更も、経営者の立場に立った改悪と言えます。これらを阻止するため、労働組合の取り組みが今まで以上に重要になってきます。(O)

◆東部地協
 この集会に参加して、外資系だけでなく日本企業もモラルハザードされてきていることを感じました。
 色々と報告されていましたが一例を挙げると、ある大企業では、タイやシンガポールでの事業拡張後、工場勤務の社員に対し「みなさんにはこれから月給17万円で福島の復興支援で建設現場で働いていただきたいと思います。いやなら退職ください。」との話があり、多くの仲間が辞めたそうです。そんな中で、5人が立ち上がり会社と闘っています。
 日本IBMの現状も報告してきました。日本の労働法制を守ろうとしない会社であること、成果主義の名の下に会社に都合の悪い社員を解雇していることなどです。今年は解雇争議で大阪を含めた一次から四次の全ての裁判で証人尋問が始まる注目の年になるため、傍聴参加も訴えてきました。(X)

◆西部地協
 ロックアウト解雇争議の原告として参加してきました。20~30才代の比較的若い組合員の参加が目立ち活発な意見交換が行われました。多くの中小企業の組合参加者から、一部では景気がよくなったといわれているが、我々のところには政治の恩恵がまだまだ届いていないという現状報告がありました。
 まとめでは、雇用の安定と賃上げ要求の実現をめざす決意表明が各支部から順々に行われました。(8C)

◆神奈川地本
 JMIU生熊委員長から「現在、労働者の生活環境は、『物価上昇』と『労働力不足』が顕在化しており、経営者も賃上げを拒否することはできない状況であり、生計費原則を基に大幅賃上げを勝ち取ろう。」と呼びかけがありました。力関係を変えて要求を勝ち取るためには、組織拡大とともに世論を喚起する努力が今以上に必要という訴えがあり痛切に感じました。
 各労組から春闘への取組み状況・課題などについて多くの発言があり、今年はいつもと違うぞという思いも伝わり、今春闘で大幅賃上げを勝ち取るぞという参加者の決意をひしひし感じました。(F)

◆千葉地本
 こちらでも若い組合員から活発な意見交換が行われました。IBM支部からは、要求アンケート調査の取組の現状報告と裁判原告として不当解雇・不当な賃金減額の撤回に向けた争議に対する日頃の支援のお礼と継続をお願いしてきました。会場では多くの署名や励ましをいただき大変勇気づけられました。(8C)

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