会社1Qリストラを否定せず
【団交報告】 -内容についての協議を拒否-
組合は2月3日に団体交渉を行い、会社にプロジェクト・クロームの内容・背景・目的について協議を求めました。会社は「貴組合のご要求に応じる考えはありません」として、回答を拒否しましたが、RAについては否定しませんでした。
団交の内容
組 1Qリストラの内容について説明してほしい。
会 スケジュール、対象部門、事前協議など組合の要求に応えるつもりはない。
組 回答拒否の理由を説明して欲しい。
会 回答拒否ではなく、要求に応えるつもりはない。
組 要求に応じられないなら、理由をききたい。
会 個々の社員のキャリア・処遇は、個別に所属長と話し合うものである。全体は把握していない。
組 米IBMがプロジェクト・クロームを発表している。会社として説明して、初めて誠実な団体交渉といえる。
会 グローバルなアナウンスがあっても、日本のことは回答いたしかねる。
組 それなら回答拒否だ。
会 組織改編の大きさはブランド毎に異なる。日本に一律比率で来る物ではない。
組 それは一般論である。
会 事実である。
組 回答は組合と事前協議する気は無いということか。
会 ご要求には応じられないということだ。
組 なぜ応じられないのか、理由を聞いている。
会 会社の考えである。また個々の社員については、バジェットがある場合、所属長が様々なオファーをすることはある。
組 退職強要、解雇などを行わないことも応じないということか。
会 「やらないことを約束しろ」という要求なら答えられない。リストラを行っている事実はない。
組 我々は一般論を聞いているわけではない。具体的に聞いている。
会 退職強要などを行っている訳ではない。全体について「行わないこと」という要求には応えられない。
IBM各国の状況
組合が入手した情報によれば、IBM各国の人員削減数は次のようになります。
オーストラリア:400
インド:5000
フランス:700
韓国:250
合計6350人が削減される模様です。フランスIBMの規模は9700人と、日本IBMよりやや小さい規模なので、日本IBMの削減数は800人規模かと思われます。
2014年3月、会社は団交で回答拒否した翌労働日にロックアウト解雇を行いました。この例を見てもわかるように、会社が回答しないことが、RAを実施しないことにはなりません。警戒が必要です。
今後の予想
会社はPBC評価を悪用してリストラを行ってくると予想されます。まず、低評価を理由としたPIP(業績改善プログラム)を実施します。PIPの実態は、業績改善とは名ばかりで、毎週の面談で別のキャリアすなわち転職ばかり勧められることでしょう。
4月には再び賃金減額が行なわれるでしょう。賃金減額を通告された人には「今のうちに辞めれば退職加算金が有利だ」と再び退職勧奨が行われるでしょう。社員の皆さん、一人でたたかうのは難しいです。上司が変なそぶりをみせたら、すぐに組合に相談してください。