私傷病休職を有給に戻せ
LTD保険は個人負担への押し付け
5月に入り、全社員向けに「LTD(LongTerm Disability)保険」の募集が開始され、大規模事業所で説明会が開催されました。送付された説明資料の中では「2 0 1 4 年12月1日から、傷病での欠勤および休職期間中のルールが変更になった」ことが、今頃になって保険代理店によって宣伝されています(下図を参照ください)。しかし説明会に出てその中身について初めて知った方もいるのではないでしょうか。就業規則の変更前は、私傷病欠勤・私傷病休職期間中、100%給与が支払われる制度だったのです。
LTD保険の問題点 ○ 本給・本俸の一部しか補償されない ○ 休職期間中も保険料支払必要 ○ 精神障害の場合保険金支払期間24ヶ月まで ○ 健康状態の告知事項によっては加入できない場合あり |
個人負担への押し付け
会社は、従来加入していた休業補償保険を、満期になったことを理由に従業員に通告しないで2014年1月に解約しました。
すなわち、このLTD保険の意味は、それまでの会社の掛金負担を折半として社員本人に押し付けてきたことに他なりません。しかも会社の制度であれば社員全員が対象でしたが、LTD保険には加入時に告知事項があり、申し込んだからといって全員が加入できるものではありません。また、「最長で満60才まで補償」が最大のセールスポイントのこの保険ですが、精神障害の場合は24ヶ月が支払い限度になっており、注意が必要です。
私傷病休職を有給に戻せ
組合の追及に対して会社は「事業所内にジムを作るなどの健康サポート、復職支援への投資にまわす」などと回答してきましたが、そのジムはまだ影も形も見えず、実現の可能性は不透明です。そもそも事業所内のジムなど、誰が要求したのでしょうか。
組合では、社員全員が安心して病気やケガの治療に専念できるよう、最大35ヶ月間の私傷病休職期間について、元の100%給与支給に戻すことをこれからも要求していきます。