3月10日怒りのストライキ決行
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組合が提出した春闘要求に対する会社回答が3月9日にありました。会社回答は歴史に残る最悪の回答のオンパレードでした。組合はこれを不服として3月10日にストライキを決行しました。以下に会社回答内容の意味をお伝えします。
春闘協議前の全社発表は労働基準法無視
労働基準法は第2条にて「労働条件は、労働者と使用者が、対等の立場において決定すべきものである」と定めています。会社が一方的に決定し、社員に発表すればいいというものでは決してありません。しかもこの16春闘シーズンにおいて、組合が春闘要求を会社に提出し、回答指定日の3月9日を待っている、その間に様々な労働条件を、組合と協議するよりも先に、次々と全社発表するなどあってはならないことです。このような会社の態度は労働基準法に挑戦するものです。
JMITU東京の4月昇給回答平均約6千5百円(2・3%)
JMITU東京に所属する支部の平均回答額は現時点で約2・3%となっています。この中には中小企業も含まれますが、それぞれの会社にはなんとか社員に報いようという姿勢が見られます。
ある支部では、全社員には平均2万円の賃上回答、またパート従業員についても、時給百数十円の賃上回答がありました。その支部は、それでもまだ不十分だとして交渉を続けています。
しかし日本IBMはどうでしょうか。4月の給与調整を一方的にやめ、12月の給与調整と統合して9月に変更するなど、まるで4月の春闘を逃げるような全社発表です。
ボーナスは昨年より減
本来であれば4月の昇給により賞与基準額も上がり、それに従って6月のボーナスは昨年より上がるはずでした。それが9月になってしまうと6月のボーナスは昨年と同じ賞与基準額のままです。
さらに、GDPは昨年の約半額です。すでに発表された会社業績達成度93をもとに計算しても同じPBC評価であれば昨年よりもボーナス額は減ってしまいます。
会社と対等な交渉がグローバルスタンダード
会社が進めるグローバル化は、経営のグローバル化と従業員の交渉力のグローバル化が両輪で進んでこそバランスが取れます。多くの従業員が組合に加入してこそ対等な交渉が可能となります。