GBS戦略室は追い出し部屋
第3次ロックアウト解雇撤回裁判証人尋問
2016年5月20日に東京地裁527号法廷で、第3次ロックアウト解雇裁判の四人目の原告Dさん関連の証人尋問が行われました。この中で2008年12月に設立されたGBSの戦略室と呼ばれる部門の実態が「追い出し部屋」だったことなど、驚くべき事実が次々と明らかになりました。
尋問では当時Dさんのの所属長だった速水優担当、解雇前年に参加したプロジェクト関係者の安居淳一、解雇直前に参加したプロジェクトの長田圭史PM、そしてDさん本人が証言台に立ちました。
GBS戦略室(BPG)の恐るべき実態
2008年は10月から11月にかけてわずか2ヶ月でおよそ1300人もの社員が大規模な組織的退職勧奨によって会社を去った年です。会社は目標の3倍の社員、つまりおおよそ4000人の社員に退職勧奨をしたことがわかっています。その年の12月にできたGBS戦略室(GBSビジネス推進:通称BPG)について、その実態が次々と明らかになりました。
尋問の中で原告Dさんは、BPGが「仕事を捜すことが仕事」の部門だったと証言。これはいわゆる「追い出し部屋」の特徴です。
速水担当が、BPGそのものがPIPみたいなものだと開き直ると、傍聴席からは驚きの声が上がりました。さらにBPGでは毎月の部門会議でおよそ50人の所属社員についてリストを投影し、毎月退職者が増えて行く状況を発表していたことを証言しました。そのことについて、原告Dさんは「早く辞めろというプレッシャーを感じていた」と証言、BPGの恐ろしい実態を明らかにしました。
さらに、解散する2013年12月までに50名のうちおよそ半数の社員が退職して行ったことを明らかにしました。
プロジェクト・スタッフを非難するPM
続いて尋問されたプロジェクト関係者の安居淳一、長田圭史PMらは、原告Dさんの働きに関し、メールでは感謝の言葉を送っておきながら、証言では非難を繰り返したり、言いがかり的な発言を繰り返すなど、傍聴席の失笑を買いました。そもそもプロジェクトをリードするPMがプロジェクトに参加して一所懸命に作業してくれたスタッフに対して言いがかり的な発言をするなど、その品位が疑われます。
解雇はやはり人事主導で決められた
解雇については、速水担当は解雇予告通知の出る前の週に、「人事の長とGBSの長が決めた」と証言しました。つまり、これは業績不良うんぬんの話ではなく、人事が組織的にトップダウンで決めたことを意味し、本当の解雇理由は就業規則に基づくものでは無いことを意味します。
今回で第3次ロックアウト解雇裁判の全ての証人尋問を終了しました。この後、9月27日に最終陳述が行われ結審となります。年内にも判決の見込みです。第1次第2次ロックアウト解雇裁判に続いて、組合は全てのロックアウト解雇裁判に勝利し、原告全員の職場復帰を目指して、最後まで闘っていきます。
今後のスケジュール | ||
日程 | 内容 | 場所 |
6/14(火) 14:30~15:30 |
東京都労働委員会 第16回調査期日 | 都庁南38階 |
6/28(火) 13:30~14:30 |
第2次賃金減額裁判 第2回期日 | 東京地裁619号法廷 |
9/27(火) 10:00~ |
ロックアウト解雇第3次裁判 結審 | 東京地裁611号法廷 |