今こそ労働争議を全面解決し、
良い労働環境をともにつくりましょう
JMITU(日本金属製造情報通信労働組合) 中央執行委員長 生熊茂実
日本IBMで働く仲間のみなさん、新入社員のみなさん、毎日のお仕事お疲れさまです。日本IBMの労働組合=JMITU日本アイビーエム支部と力を合わせて、良い労働環境をつくりましょう。
私は全国組織であるJMITUの中央執行委員長をしていますが、日ごろから日本アイビーエム支部の仲間とともに、日本IBMで働く仲間の雇用と権利をまもるために力を尽くしています。
組合のとりくみ
マスコミ報道などで有名になったのでご存じのことと思いますが、日本IBMでは日本企業ではほとんど聞いたことがない「ロックアウト解雇」や「大幅な賃金減額」が行われ、それを撤回させるために、JMITU日本アイビーエム支部は2012年から5つの解雇撤回裁判と賃金減額撤回裁判にとりくんできました。企業としての雇用責任を無視して、上司が「業績不良」評価をして退職強要や解雇をする、「基準もはっきりしない評価で大幅賃金減額」、こんなことに納得できない仲間が労働組合と力を合わせて撤回を求めてきました。
その結果「ロックアウト解雇」については、昨年3月に二つ、今年3月に一つの訴訟で合計6名の仲間全員の解雇は無効という判決が東京地方裁判所で出ました。「賃金減額」については、おととしの11月に、会社は判決一ヶ月前に労働組合側の請求をすべて認めて裁判を終了させました。しかし一年分の減額分しか支払わず、同じことを繰り返したため、やむを得ず新たな裁判をしています。私たちは裁判をやりたくてやっているのではありません。不当なことや納得できないことが強行され、話し合いで解決しようとしても話し合いにならない、そういうなかでやむを得ず裁判や社会に訴える行動をせざるを得なくなりました。
ともに力をあわせて
今では労働組合の主張が正しかったことが、裁判所の判決という形で明らかになり、また団体交渉のあり方についても中央労働委員会から「謝罪文」掲示の命令が出され、退職強要による「メンタル不全」が労働災害と認定されるなど、日本IBMの人事政策の誤りが公的機関で次々に認定されています。
私たちは今こそ、解雇撤回・復職、賃金減額撤回、労働組合との誠実な団体交渉など、労使関係を改善する「労働争議の全面解決」を決断するよう、日本IBM経営陣に求めています。
雇われて働くものと企業経営者との間には大きな力の違いがあります。とりわけ「成果主義」のもとでは、上司が絶対的な力を持っています。解雇や賃金減額に至らなくても、パワハラやセクハラが蔓延します。一人では対応できません。多くの方が労働組合に加入してこそ、自由にものが言える明るい職場にすることができます。全国組織であるJMITUは、日本IBMに働くみなさんにいつも寄り添って、ともにがんばっています。良い会社・良い労働環境をつくるために、ぜひ労働組合に加入し、ともに力を合わせましょう。