また賃金減額発表 【団交報告】
今度はPIPで理由作り
2017年8月29日、会社はまたも賃金減額を発表しました。組合はこれについて9月1日に団体交渉を行いましたので、以下に報告します。
第2次賃金減額裁判で和解決着したばかり
賃金減額の違法性を求めて労働組合が争った第2次賃金減額裁判では今年6月28日に組合側の勝利的和解として、会社は賃金減額された原告の給与をもとに戻し、この間の差額賃金と遅延損害金も支払って決着したばかりです。
たった3労働日前の団交で協議せず騙し討ち
しかも、今回の賃金減額の発表は賃金・労働条件の一方的不利益変更を伴うものです。たった3労働日前の8月24日に開催した団体交渉において十分その可能性を示唆し交渉できたにもかかわらず、会社はそのことを一切示さずに労働組合を騙し、一切の協議を行わずに一方的に社内に発表しました。組合はこの点を指摘し強く抗議しました。
組合と十分な協議を行い一方的に実施するな
組合 一方的に発表したが、組合員についても協議せずに一方的に賃金減額するつもりか。
会社 プログラムは発表したが、貴組合員に関わる部分については誠実に協議していく。
組 裁判での和解協定は遵守していくと考えてよいか。
会 もちろんだ。組団交では組合の理解と納得を得るため十分な協議を行い、協議が整うまで一方的に賃金減額をするな。
会 そうならないように努めていく。
組 今回の賃金減額についての経営上の必要性は何か。
会 ペイ・フォー・パフォーマンスが経営上の理由だ。
組 賃金を下げないと経営が立ち行かないとか、そういうことではないと。
会 そういうことではない。
組 プラス査定の幅で調整すればいいと思うのだが、なぜ減額まで踏み込むのか。
会 減額を含めたメリハリをつけた報酬制度が会社の考え方だ。
組 「業績が期待に届かなかった」とされた賃金減額対象者の「期待」の基準は何か。Checkpoint制度ではよく分からない。フィードバックの中でExpectsMoreがあった人か。5つある中で何個だったら期待に届かないのか?
会 部門長やマネジャーの判断が入ってくる。
組 何を基準での判断か。
会 その人にとっての優先順位、どの部分で期待していて、どの部分で期待以下で、期待以下のものが改善が見込まれない度合い。そういったものが入ってくる。
組 具体的に言うとPIPをやった人か。
会 PIPをやっている人も入ってくる。
組 PIPをやっていない人も入るのか。
会 そういうこともあり得る。マジョリティーはそういうサイクル(PIP)が普通は敷かれているはず。
まずは団体交渉で協議を
社員のみなさん、ここにご紹介した通り、会社が言う「業績が期待に届かなかった」という基準は曖昧で、説明は二転三転するありさまです。さらに「改善が認められなかった」とされる賃金減額対象者の「改善」の基準すら曖昧なことは火を見るより明らかです。 |