PIPをでっちあげ 【団交報告】
TSS部門の闇、次々と明らかに
前号ではCEの働き方についての問題を報告しましたが、TSS部門でまたひとつ闇が明るみに出ました。今度はPIP(業績改善プログラム)についてです。組合は7月から団体交渉を続け、ついに真相が明らかになりましたので以下にご紹介させていただきます。
突然のPIPに驚き
TSS部門のAさんは今年7月に突然PIPを提示されてびっくりしました。それまで順調に仕事をしてきており、所属長からは問題点などは何もフィードバックされていなかったからです。
団体交渉を申し入れ
納得いかないAさんは組合に連絡。組合は早速団体交渉を会社に申し入れました。
PIPは場合によっては労働条件の悪化につながります。組合員の労働条件の悪化につながるような問題について組合には団体交渉を申し入れる権利があり、会社には団体交渉の応諾義務があります。
まず組合は「なぜAさんにPIPが必要なのか具体的に説明すること」を要求。文書回答を求めました。
会社回答にびっくり
会社回答を見たAさんはそのでっちあげ内容にびっくり。そこにフィードバックしたとして書かれていたのは初耳のことばかりで、チェックポイント目標にすらなっていないことが大部分だったからです。
唯一チェックポイント目標にあったものは、所属長とは合意済のものでした。その合意を会社回答は翻しており、Aさんの信頼を裏切るものでした。
証拠提示を要求
そこで組合は会社回答にあるフィードバックは「いつ、どのように行われたのか、正確な日時とともに具体的なフィードバックの証拠を示すこと」を要求しました。
あきれる会社回答
会社はフィードバックしたとする日付を示しましたが、どの日付もAさんには心あたりがありません。
さらに、年度始めのチェックポイント目標設定の面談日まで記されていたことにAさんはあきれました。目標設定の時点で結果がフィードバックされるはずはありません。そもそも目標設定すらされていないことばかりが会社回答には書かれているのです。
もっとあきれることに、2014年のPBCがフィードバックの証拠として挙げられていたのです。
PIPの撤回を要求
組合は会社が主張するAさんのPIP実施理由について一つひとつ丁寧に反論。そもそも目標として設定されていなかったばかりか、年度途中にそれらのフィードバックは一切受けていなかったことを立証しました。
組合は会社に対し、直ちにAさんに対するPIPを撤回することを要求しています。
チェックポイント目標に
「残業時間の上限」
労働基準法違反の疑い
TSS部門の闇は上記に留まりません。今度はチェックポイント目標の中に「コスト削減」の項目があり、その目標の一つとして残業時間を月あたり20時間以内にするという目標を設定させられていたことが判明しました。
このような目標は、実際の残業時間を正確に申告しないようにするプレッシャーにつながります。
そもそも労働法上では残業を命令するのは会社です。ラインマネジャーの目標として残業を命じないようにするというのならまだしも、従業員の目標としてこのような目標を立てさせるのは、サービス残業を強要するようなものです。
このような管理方法は労働基準法違反の疑いがあり、直ちにやめるべきです。