生活苦で大幅賃上げ要求
不安のトップ3に変化
春闘アンケート詳報
春闘アンケートに勤務時間の管理徹底や会社の将来について多くの意見が寄せられたことを前号で紹介しました。特に若手社員から借上げ社宅の復活の声が多くあったのが特徴でした。今号では、各項目の集計結果を紹介します。
女性から多くの回答
回答全体では、女性からが3割を占め、特に20代では半数を超えました。また、20・30歳代の若手からの回答が年々増え、今年は3割を超えたのが特徴です。
生活実感50代で65%が苦しい
生活実感が「かなり苦しい」「やや苦しい」と回答したのは、年齢が上がるにつれ、それぞれ30代=54%、40代=62%、50代=65%と上昇していきます。住宅や子供の教育費にお金がかかる年代の生活が苦しくなっていることがわかります。このことからも、生計費を原則とした賃上げが必要なことがわかります。また、ゆとりがあると答えた人も「共働きだからです」とコメントを添える方もいます。
大幅賃上げが必要
賃上げ要求額は30代が一番高く4万6千円。20代は3万7千円の賃上げを要求しています。全体平均では3万5千円となっています。
今後、消費税の増税や社会保険料の負担が上がればさらに苦しさが増すことになります。前号でお知らせした、12年間で賃金が激減したことを踏まえ、これを取り戻すベースアップと生計費原則に基づく大幅賃上げが必要です。
職場の不安・不満
職場の不安・不満に感じることは何かの質問に、「雇用・リストラ」「企業の将来」「賃金」が3トップ。「企業の将来」が2位に上がったことは、社員の危機感が浮き彫りになったと言えます。以下「査定・評価」「仕事内容」「過労・健康」と続きます。さらに「仕事内容」の不満が高まっています。
見過ごせないのは、「過労・健康」20・7%、「労働時間」16・0%、「ただ働き」7・5%と、過重労働とサービス残業が職場に蔓延していることです。重点要求として取り上げる方針です。
また、「パワハラ」「セクハラ」で7%強となっており、許しがたい状態です。
シニア契約社員の処遇改善を
組合が特に重視している社員の声として、50代から「60歳以上の賃金向上の見通しが不透明」「シニア契約社員の給与見直しが必要」など、定年後再雇用者の賃金改善が必要です。
2月21日春闘要求提出
4月1日付賃上げに戻すことや適正な勤務・健康管理の徹底に関する要求、定年延長および再雇用制度に関する要求など、250項目を春闘要求としてまとめ、2月21日に会社に提出します。