(春闘要求) 安心して働ける職場を作ろう

 

(春闘要求) 安心して働ける職場を作ろう

労使関係を正常化し 労働条件の改善を

 

 1面から引き続き組合の重点要求をご紹介します。特に重要なのは労使関係を正常化すること、定年延長および再雇用制度を改善すること。また、借り上げ社宅等を復活して欲しいという若手社員の意見も取り上げ、要求しました。

都労委が労使関係の正常化を先導

 組合は重点要求の中で、まず労使関係を正常化することを要求しました。すでに都労委主導で組合と会社の和解協議が始まっています。都労委も争議の全面解決をする時であると判断をしています。これまでの裁判では組合が圧倒的に勝っており、すでに決着がついていると言っても過言ではありません。一刻も早い正常化が望まれます。

組合員の労働条件変更 退職勧奨に関する要求

 次に、組合員の労働条件変更についてです。団交拒否の件で労働委員会が出した命令によって、会社は団交拒否ができません。よって以下を要求しました。
・組合員への退職勧奨をやめ、団体交渉での事前協議をすること。
・組合員の異動、配置転換、出向・転籍、職種変更、職務区分変更、勤務地変更、降格、減給など労働条件を変更するとき、リストラするとき、あるいは解雇など雇用契約を打ち切る時は必ず、組合と事前協議を行い、労使合意しない限り強行しないこと。

ボーナスに関する要求

 昨年冬の日本IBMのボーナス支給平均額は組合推定で約80万円ですが、経団連発表による日本の大手企業の平均支給額は88万円であり、遠く及びません。この状況を改善すべく、以下を要求しました。
・会社業績達成度について、その指標となる日本IBMのUS-GAAP基準の財務諸表を開示し説明すること。
・個人業績率について、その根拠を示すこと。
・バンドごとの平均支給額を示すこと。
・個人業績率に関係なくリファレンスサラリーの6%以上のGDPを支給すること。また、GDP支払額の計算根拠を明示すること。
・シニア契約社員にも一時金を支給すること。
・派遣社員・臨時雇用者についても、全員に一時金を支給すること。

定年延長を要求

 改正高年齢者雇用安定法の趣旨に基づき公務員の定年が2021年から段階的に65歳まで引き上げられることが決まりました。それに沿って、65歳に定年延長をすることを要求しました。

シニア契約社員の処遇改善要求

 日本IBMのシニア契約社員の処遇の悪さは有名です。汚名返上のため、以下を要求しました。
・シニア契約社員の月額給与17万円を31万円以上に引き上げること。
・シニア契約社員に賞与を支払うこと。
・定年退職し、シニア契約社員に移行する際、「同日得喪(※)」処理を行うことにより厚生年金および健康保険の支払額を適正な水準に引き下げること。

※同日得喪とは:定年退職の時点で雇用関係が終了し、退職したものとして社会保険の喪失手続きを行い、退職日当日に再雇用したものとして、新しい報酬による社会保険の取得手続きを行うことで労働者の社会保険の負担を軽減する制度。

借り上げ社宅復活

 アンケートで多くの若手社員からの声を受け、2013年8月末で突然廃止された借り上げ社宅制度の復活を要求しました。この制度は、他社より優れた福利厚生制度で人気があり、それをみんなが実感していました。組合は、廃止当初から復活するように要求してきましたが、改めて強く復活を求めていきます。

裁量労働に関する要求

 国会でも問題になった裁量労働制について以下のように要求しました。
・現在、裁量勤務制度が適用されている社員につき改めて適用・非適用を決定しなおすこと。(裁量権が無く過重労働が継続しているなど)裁量勤務制度の適用がふさわしくないと判断された社員に対しては、裁量勤務非適用とし、現業務の開始時期まで遡り、時間外勤務手当を支給すること。

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