TSS部門の闇

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 パワーハラスメントや就業規則を超えた独自ルール、パワハラPIP(業績改善プログラム)、だましPIPなど、TSS部門からの相談が全国から相次いでいます。

産業医に相談すると上司からパワハラ

 多摩事業所のAさんが体調を崩して産業医へ相談したところ、その情報が上司に筒抜けになっていました。所属長のH担当は「ケツをまくって逃げた」とAさんに暴言を吐きました。
 H担当は高圧的な態度を取るラインとして有名です。「残業をつける奴は昇給させたくない」などと脅したこともありました。さらに、同僚が見ているオフィスエリアでAさんを罵倒することもありました。そして事実無根の誹謗中傷としか思えないPIPを提示したのです。
 Aさんは組合に相談しました。組合は直ちに団体交渉でH担当のパワハラについて協議。問題発言の調査を依頼したところ、H担当の態度が急にやさしくなりました。

リースカー運転の問題

 CE(カスタマーエンジニア)のBさんは北海道地区で勤務しています。カバーエリアが広いため、会社のリースカーを運転して部品や工具等を運搬し、お客様現場のサービスにあたる必要があることからリースカーでの出張を頻繁にしています。
 Bさんは、リースカーを運転しての出張からの帰路は「勤務時間ではない」という部門独自のガイドに疑問を持ち、組合に相談しました。
 社会通念上、業務目的での社用車運転中は「使用者の指揮命令下に置かれている」状態です。すなわち、会社のリースカーを運転している時間は勤務時間とみなされます。組合は直ちに団体交渉で会社に調査を依頼。会社は調査することを約束しました。

だましPIP

 幕張事業所のCさんは所属長のI担当と一緒に日々の業務の中で様々な改善をしていました。
 ところが、I担当の様子が変なので、改めて確認したところ、PIPだと言われました。驚いたCさんはすぐに組合に相談。労働条件の変更を伴うプログラムを本人に告げずに行うことは許されません。組合は直ちに「だましPIP」について団体交渉で協議。CさんのだましPIPはストップしました。

小規模事業所を閉鎖 ホームオフィスを強要

 組合が入手した情報では、TSS部門やTSОLの小規模事業所の閉鎖が相次いでいます。昨年から5つの事業所(鹿島、佐久、諏訪、岐阜、四日市)が閉鎖。さらに6月に高崎、郡山が閉鎖されました。今後、17事業所から退去、あるいは閉鎖することが明らかになっています。
 事業所閉鎖や退去に伴い、CEはホームオフィスにして日々の業務を実施するようガイドされています。具体的には、小型のコピー複合機を自宅に設置。さらに光熱費や通信環境は自己負担を強いられます。その上、リースカーの車検証の使用者欄を会社名から社員名義に変更させられます。
 過去には自家用車の使用で事故や重大問題が発生しています。リースカーから自家用車への変更は逆行する動きと言えます。
 そもそも、ホームオフィス制度には厳格な制限があります。対象者は「原則としてバンド7以上であること」「業務の性質上、週4日以上の終日を自宅で勤務することが可能であること」「原則として、休日勤務や深夜勤務を行わない」などの条件を満たさなければなりません。CEの業務にホームオフィスを当てはめるには無理があることは明らかです。

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