日本IBMの百%子会社であるISCーJ(日本アイ・ビー・エム・サービス)で組合に入った人からのメッセージをお伝えします。
子会社にしわ寄せ
近年、日本IBMではコスト削減が進められて、SSO(協力会社)や派遣スタッフの契約が制限され、それに伴って更なる内製化が図られています 。
一方、プロジェクト現場では十分な要員が確保されておらず、無理なスケジュールを組んで少数メンバーに多くのタスクがアサインされています。
業務の平準化が行われていないプロジェクトも多く、また、業務の内容も、バンドにかかわらず難易度の高い、もしくは責任ある業務が負わされる等、子会社・関連会社にしわ寄せがきているのが実情です。今後もその風潮は強くなると予想されます。
そのような負担や主要な役割を担っているにもかかわらず、日本IBM本体のメンバーに比べて給与は低く抑えられ、親会社の都合の良い帳尻合わせに使われているのが実態です。
さらに悪い事には、そういう問題や悩みも、ラインマネジャーによる個別人事管理の仕組みにより、先輩や同僚に相談やアドバイスを仰いで共に進める文化が希薄で、プロジェクトによっては、独りで抱えて精神的に追い込まれ、最悪の場合、メンタル疾患に至るケースもあります。
私の場合、案件のある地方へあちこち飛ばされ、長期出張を繰り返したり、皆から敬遠されている案件に対しても「会社のオーダーには従わなければならない」と、あきらめていました。
組合加入後は様々なことを無理強いされる事は無くなりました。
また、Workdayで入力の不整合か何かで処理が遅々として進まない事や、ラインマネジャーが承認を渋っていた事がありましたが、組合の団体交渉で取り上げて頂いた所、迅速に処理が進みました。
みなさんの中には、組合に加入した事により煩雑な組合活動や業務を強いられるのではないか、と思われる方がいるかもしれませんが、その様なものではありません。諸々の活動は有志により行われており、自浄作用が働かない会社の暴走を止める最後の砦になっています。
また、自分は労働上の悩みなど直面しないと思われる方も、社内で理不尽な扱いを受けない為の保険として考えてみては如何でしょうか。