組合による賃金実態調査結果発表
今年も多くの方に賃金実態調査のご協力をいただき、ありがとうございました。ここに調査結果を発表させていただきます。母数の関係で一番数の多い日本IBM本体の賃金実態を、新人事制度導入直前の2005年当時のバンド7(係長級)以下の平均賃金と、今年のバンド8(課長級)以下の全職種平均賃金にて比較しました。
さらに、人数の多い代表的な職種であるコンサル系、営業系、SE系職種のリファレンスサラリー(年収相当額)の上下幅についての調査結果も発表させていただきます。なお、2005年のデータは当時の「年収基準額」のデータにリファレンスサラリー相当の住宅費補助を加えて補正しました。
バンド8含む平均も2005年に届かず
上図の折れ線は20才代から50才代の全職種のリファレンスサラリーの平均値を表したものです。2005年はバンド7以下の平均値であるのに対し、2019年はバンド8の人を含む平均値です。バンド8の人の比率は年代が上がるほど増えていますが、2005年の賃金カーブには届きません。
近年、会社は賃金を上げるにはバンドを上げることだ、というメッセージを出していますが、それは嘘であることが分かります。年代が上がるほど平均賃金が抑制されていることが一目瞭然です。
振れ幅の大きい営業系
それぞれの年代ごとに表示されている縦棒は、左からそれぞれコンサル系、営業系、SE系のリファレンスサラリーの上下幅です。例えば20代のコンサルの最高は900万円で最低は400万円です。なお、バンド8以下の50代のコンサル回答が無いため、50代はコンサルの縦棒がありません。50代のバンド8以下は生き残れないということなのでしょうか。
営業系は30代以降の上下の振れ幅が大きいことが特徴です。なお、今回はコミッション額も聞きましたが、どの年代も平均的に年間300万円~400万円のコミッションを得ていることがわかりました。
30代は、どの職種も振れ幅が小さくなっていますが、SE系が極端に振れ幅が小さいのはサンプル数が少なかったためです。40代との対比で下は500万円程度になることが推測できます。
時給最低1500円
社内で時給で働く人は最低でも1500円以上であることが判明しました。時給換算で千百円程度のシニア契約社員給与の早急な格差是正が求められます。