安全で働きやすい職場へ
TSS(テクノロジー・サポート・サービス)部門では働き方や就業環境、残業代不払いに関する事件が頻発しています。
これを受け、重点要求としてTSS部門の体質改善について、以下のように要求しました。
1.大宮西事業所においては、サービスパートナーを含む当該事業所勤務のメンバーによる埼玉北部と加須データセンターのサポートが2020年1月度だけで47回に昇っており、過重労働になっています。直ちにカバー体制を見直し、人員を補充するなどして過重労働を解消すること。さらに、同様の事例が無いか全国のTSS部門事業所を点検し、問題のある事業のカバー体制を見直すこと。
昨年まで埼玉県のカバー体制は上図左のようになっていました。北西部は熊谷事業所が担当し、それ以外は大宮西事業所が担当するという体制でした。
ところが、上図右のように、会社が今年1月に急に埼玉全域を大宮西事業所のカバーエリアとしたのです。
熊谷事業所は依然として存続し、フリーの技術員がいるにもかかわらず、大宮西事業所から熊谷事業所を通り越し、埼玉北西部の保守に向かうといったオペレーションが強いられています。
このようなオペレーションは合理性が無く、すでにマルチベンダー保守で手一杯の大宮西事業所では、いつ事故が起こってもおかしくないほどの過重労働になっています。
2.TSS部門のラインマネジャーに対し、どのようなハラスメント防止教育をしているのか説明すること。
上司からのパワハラ面談や同僚がいる場での長時間の叱責、パワハラPIPなど、TSS部門の従業員からの相談が全国から相次いでいます。
3.従業員に時間外勤務の申請を実際よりも過少にさせることがないよう、ラインマネジャーを教育すること。
TSS部門では、2時間以内は残業を付けさせないという習慣が残っています。正確な時間でWorkdayを申請すると「残業を事前申請していなかった」などと難癖をつけ、承認されないまま放置するなど不払い残業の問題が起こっています。
時間外勤務は、事前・事後申請に関係なく働いた時間の賃金全額を支払わないと労働基準法違反になります。
4.緊急呼び出し当番手当を新設し、当番1回あたり1万円の手当を支払うこと。
24時間365日の保守契約を締結しているお客様への「緊急コール」そのものには手当が設定されている一方、待ち時間については当番制が強いられています。会社は当番での待ち時間を「自由時間」だとして当番手当をこれまで支払ってきませんでした。しかし現場では、
・当番中は会社支給の携帯電話の電源を切らず、常に手の届く範囲に置く
・当番中は遠出しない
・当番中は家にいてもアルコールは飲まない、
などの厳しい運用実態があり、事実上拘束されています。当番手当は支払われるべきです。
5.社用車(CEのリースカー)の運転時間を業務時間とするよう徹底すること。
CEが社用車を運転して部品や工具等を運搬し、お客様先でサービスを終えた後、帰路でのリースカー運転時間は「勤務時間ではない」と慣例的にガイドされていました。組合と会社は勤務時間として扱うことで合意しました。組合は会社に対し早くガイドを出し徹底させることを要求しました。
6.小規模事業所の閉鎖に伴うホームオフィス導入に際しては、労働関係法の遵守を徹底すること。また、社用車を自家用車に転換させないこと。
小規模事業所の閉鎖が進められています。事業所閉鎖や退去に伴い、ホームオフィスにして日々の業務を実施することを余儀なくされています。具体的には、小型のコピー複合機を自宅に設置。さらに光熱費や通信環境は自己負担を強いられています。その上、リースカーの車検証の使用者欄を会社名から社員名義に変更させられています。これらを強制しないように求めています。