日本IBMグループに頼れる労働組合あり

 4月1日付で入社された皆さん、この会社がブラック企業であることを承知の上で入ってきた人も多いでしょう。この会社で無事にやっていけるのか、ひどい目に会わないか、きっと不安で一杯ではないでしょうか。
 安心してください。日本IBMグループには、頼れる労働組合があります。以下にこの会社の労務政策の特徴と、それに対する労働組合の対応をご紹介します。

労務政策の特徴

 日本IBMの労務政策の特徴は「ラインによる人事管理」です。つまり昇給額や人事異動など、普通は人事部門が決めることを全て現場の管理職が決定します。ラインに強大な権力を持たせ、所属している個々の従業員を支配するのがこの会社の労務政策の根幹をなしています。

パワハラ3点セット

 ラインによる人事管理は、従業員から見れば会社の圧倒的な力を背景にした所属長によって個々人が「会社対個人」の関係で支配されることを意味します。この圧倒的な力関係の差がパワハラの温床になります。事実、パワハラ3点セットが社内で蔓延しています。①人事考課に「パワハラ低評価」、②改善指導に「パワハラPIP」、③給与に「パワハラ賃下げ」が猛威をふるっています。

日本の労働法の考え方

 外資系の会社であっても、日本という国で事業をさせてもらっている以上、日本の法律は守らなければなりません。
 日本ではまず日本国憲法第28条で労働三権、すなわち労働者の団結権、団体交渉権、団体行動権を保障しています。その下に労働組合法、労働基準法、労働安全衛生法、労働契約法が整備されています。
 最上位の憲法で労働者の団結権が認められていることからも、日本の労働法の考え方は「会社対労働組合」という考え方になっていることがお分かりいただけるでしょう。日本では一般に「労使関係」という言い方がされますが、この「労」は労働組合、「使」は使用者、つまり会社を意味しています。

労働組合のメリット

 日本IBMグループの労働組合は「オープンショップ」の形態を取っています。つまり、「入りたい」と思う人が入る仕組みです。この点が全員自動加入の一般の大企業とは異なり、団結力が格段に強いことが特徴です。
 この団結力と労働三権の力で、ラインによる人事管理の壁を乗り越え、「会社対個人」の関係から「会社対労働組合」の関係に持ってゆくことができます。パワハラの恐怖から解放されるのです。
 日本IBMでは「個」の管理をするため、従業員一人一人が孤立する傾向があります。これに対し、労働組合には皆でオープンに話し合うことができるコミュニティがあり、なんでも相談できます。
 また、労働組合に入るとお得な保険である「全労連共済」に加入することができます。若い時から入ればさらにお得です。
 その上、労働組合員であれば「ろうきん」から有利な金利で住宅ローン等の借り入れをすることもできます。
 いかがでしょうか。この会社で労働組合に入らないでいることは、西部劇で丸腰でいるようなものではないでしょうか。

今後のアドバイス

 心身ともに健康を保つことを心がけてください。もし心折れそうだと感じたときは、左表の窓口に連絡してください。

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