団体交渉を実施
日本IBMの分社化と、それに伴う退職勧奨について12月11日に団体交渉を行いました。会社は人員削減を否定していますが、各国の法律の違いでやり方を変えていることは認めています。日本のやり方はハラスメントの温床になる危険があり、ヨーロッパ同様に公明正大な方法で真摯に説明する態度が望まれます。
退職勧奨について
組合 前回の団交では、退職勧奨についての会社の説明は、人員削減ではなくて、パフォーマンスマネジメントとのことだった。しかし、この間、ヨーロッパで1万人の人員削減のニュースが出た。IBMが全世界で人員削減をやっているという前提に立てば、日本IBMでやっている退職勧奨も人員削減の一環だというふうに見るのが自然だ。会社として人員削減の一環で退職勧奨をやっていることは認めるのか。
会社 人員削減については、今回もそうだということにはならない。ヨーロッパはヨーロッパ。各国の法律は違うので、日本では、あくまでもパフォーマンスマネジメントの一環、キャリアの面談だ。来年の会社の人員構成・組織体制の見直しをやっているので、その中で当然、成長分野へのスキル転換、パフォーマンを見て、キャリアのスコープを話し合っていく。社内でがんばりたいということなら、成長分野にシフトするためのスキル・チェンジは必要だし、教育も必要だ。一方で、それだったら外のキャリアを求めたいという人には、経済的支援もやっていく。人員削減という形ではない。
組 しかし、妙に外のキャリアばかり進めるような面談が目立つようだが。
会 その人のパフォーマンス、スキルを見た時に、そういうスキル・チェンジが難しいのではないかという場合は、外のキャリアをお勧めすることはある。
組 しかし、来年までプロジェクトでがんばってほしいと言われていたのに、急に退職勧奨された人もいる。
会 そういう人については至急、調査する。
組 もしハラスメントなら社会的な問題になる。例えばいきなり「この部門は無くなる」と言われて外のキャリアの話を持ち出された人もいる。また、外のキャリアありきで何度も何度も面談するのも問題だ。新しく入った組合員についてすぐに調査してほしい。
会 貴組合から要求があった組合員については至急調査する。
組 今はハラスメント防止法が施行されている。くれぐれも法律違反にならないようにしてほしい。
分社化について
組 もし新会社を設立するとしたら、来年の年央ぐらいには設立しないと間に合わないのではないか。
会 ラフなプランニングはしているが、まだ決まっていない。当然、分かり次第貴組合に通知する。
組 もし来年年央に設立するのであれば、3月、4月くらいには・・。
会 そのへんでそういうプランができていなければ大変なことになってしまう。当然のことながら、会社分割を使うのであれば、労働契約承継法を使うのであれば、従業員代表に説明を尽くすし、対象となる社員、部門、貴組合に誠実に説明する予定だ。
組 子会社はどのように扱うのか。
会 なかなか難しいところだ。子会社にもいろいろあるので難しい。
組 やり方として新会社を子会社として一旦作り、従業員を移した上で分離するというのもあり得るのか。
会 そういうことも含めてアンダー・ディスカッションだ。
組 役員体制や人員体制、残る側の体制も4月までには決めないと間に合わないのではないか。
会 来年の年央に向けてあると思う。ただ、今は公表はできない。
組 新会社に向けて新たに人を採用することもあるのか。
会 そういうことも含めて検討している。管理部門等で人を採用するのか日本IBMから異動するのかも検討している。