【春闘要求】 統一回答日3月10日不達なら3月11日早朝スト
春闘アンケートの結果、日本IBMの従業員は生活実感が苦しいと感じている人が約8割にのぼり、雇用と会社の将来に大きな不安を抱いていることが分かりました。在宅勤務手当の不支給と、分社化発表と昨年末のリストラが、特に大きく影響していると思われます。
これらを踏まえ、組合は2月24日に春闘要求を提出しました。春闘要求書はなんと全部で28ページに及びます。15章からなり、章ごとに賃金に関する要求、一時金に関する要求、人事制度および昇給格差是正に関する要求、リストラ・人減らし「合理化」・パワーハラスメントに反対する要求、労働時間管理に関する要求、福利厚生に関する要求などが続きます。
それらの中で、特に今年の重点となる要求が9項目からなる重点要求です。組合は重点要求に対する会社回答を十分に吟味し、誠意ある回答をしていないと判断した場合は3月11日に早朝ストライキに突入します。
以下に重点要求の中からいくつかピックアップしご紹介します。
争議解決の要求
パワハラ賃下げ争議、パワハラ降格争議、定年後再雇用賃金差別争議、AI不当労働行為争議の解決を要求しました。このことで、社内からパワハラを無くし、シニア契約社員の労働条件を改善し、社内の賃金制度の透明化を狙っています。
コロナ禍に伴う要求
在宅勤務手当として1ヶ月あたり8千円の支給、危険手当として自宅外の仕事場所に行った従業員に対する1日あたり5千円の支給、在宅勤務のための自宅環境整備手当として一時金5万円の支給を要求しました。
さらに、新型コロナウィルスワクチンの接種にかかる時間は業務扱いとすること、それにかかる交通費は会社負担とすることを要求しました。
賃上げ要求
まずは、延期した昨年度9月1日付賃上げ(2020年春闘要求の内容)を、今年4月1日付で行うことを要求しました。
これと併せて、今年度分の賃上げとして、9月1日分賃上げを4月1日付で行うこと、これまでの賃金上昇停滞を補うため、本給で平均5万円の賃上げを要求しました。
さらに、賞与支給額に大きな影響を及ぼす会社業績達成度についても説明に足る資料を提示して具体的に説明することを要求しました。
シニア契約社員の要求
パート有期雇用労働法の趣旨に従い、シニア契約社員の労働条件と正社員の労働条件に不合理な待遇差が無いようにする要求をしました。現在の制度は「60才以降はこの会社に残るな」と言っているのと同じで、50才代の人に対する転職強要とも言えます。