秋闘2次要求の紹介 その2

 

 1面に続き秋闘2次要求から主要な要求を以下にご紹介します。

デリバリー部門の働き方改善の要求

 以前よりGBS部門やGTS部門(うちIS部門は現キンドリルジャパン)では、異常に高額な要員単価が原因の無理な要員計画(要員不足)のため、従業員は長時間労働と、コスト予算遵守のプレッシャーという、二律背反の非人間的な働き方を強いられてきました。
 そのため組合は、デリバリー部門の働き方改善を、過去に繰り返し要求してきました。
 これに対して会社は、要員単価が異常に高額であるという見解は持ってていない、要員単価が異常に高額である、それによって要員計画に無理が生じていることを前提とした貴組合の独自の見解、断定に基づく要求に応じる考えは無い、という回答を繰り返してきました。
 しかし、この要求は、長時間労働による従業員の健康被害、従業員側に原因の無い低評価、Time@IBM過少申告によるコストの過少計上、長時間労働の隠ぺい、を防止するために依然として重要ですので、今回の秋闘でも以下を要求しています。
1.無理な要員計画の原因となっている異常に高額な要員単価を是正することを要求します。
2.無理な要員計画での案件受注がないよう、会社が責任をもって受注前のレビュー体制を確立することを要求します。
3.プロジェクトが始まった後、要員の増強が必要になった時、会社が責任をもって要員を増強することを要求します。

従業員代表選挙についての要求

 賃下げを可能にする格付規程の改悪をはじめとする、会社がこれまで会社都合を反映し実施してきた諸制度の変更は、従業員代表の同意を得て実施されてきました。
 そして、この従業員代表を選出する従業員代表選挙では、推薦人の問題点として、組合非推薦候補の推薦人に、立候補者の直系ラインマネジャー(立候補者の所属長または上長)、または、立候補者の所属部門内の傍系ラインマネジャーがなっているケース(下図参照)が、昨年を含め過去に多数ありました。
 そもそも、立候補者の推薦人になるということは、当該立候補者の当選を要望しているという意思表示ですので、ラインマネジャーが推薦人となっている場合は会社による組織ぐるみの立候補者と考えられます。これは「厚生労働省労働基準局長2018年基発0907第1号」の「使用者の意向に基づき選出されたものでないこと」に違反する可能性があります。
 かいな2377号2面では、昨年の従業員代表選挙における推薦人、選挙結果開示、候補者公示順序の問題点を指摘しましたが、これらを含め従業員代表選挙についての問題点を解決するため、今回の秋闘では以下を要求しています。
1.就業規則を変更する場合は、2011年までのようにその都度従業員代表選挙を行うこと。
2.立候補者の推薦人になることができる人の要件をルールとして定め、明示することを要求します。但し、ラインマネジャーは使用者であるため、推薦人にふさわしくないことを指摘しておきます。
3.前年のブロック代表を選挙コーディネーターとするのではなく、利害関係の無い公正な選挙運営のため、コーディネーターの選出ルールを定め、明示することを要求します。
4.現在の不透明なブロック代表間互選を改め、互選の方法、互選結果のブロック代表全員への開示を含め、ブロック代表間互選のルールを定め、明示することを要求します。
5.立候補者公示文書、立候補者公示の電子媒体、および、電子投票画面において、立候補者を立候補受付順に上から掲載し、立候補受付日時を表記するルールを定め、明示することを要求します。
6.衛生委員の選出ルールを定め、明示することを要求します。

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。