22秋闘 日本IBMは今年9月1日付賃上げの代替策を実施し賃上げ回数をまもれ

 かいな前号(2412号)でお伝えした、組合が9月21日に日本IBMに提出した秋闘1次要求(回答指定日は10月5日)に対する会社回答が、10月4日にありました。
 これを受けて、組合は翌5日の日本IBMとの団体交渉で、会社回答について協議しました。
 以下に秋闘1次要求の賃上げ要求に対する会社回答についての協議内容(要旨)をご紹介します。

賃上げ要求に対する会社回答について

組合 就業規則通りに実施されなかった2022年9月1日付賃上げの実施要求に対し、会社は「2022年4月28日に人事担当執行役員カーラ・カン名で発信したレターのとおり、2022年度の給与調整は、同年5月1日付で実施しましたことを改めてお伝えします」と回答しているが、2021年度の賃上げはいつ実施されたのか。
会社 2021年度に関しては、2021年4月19日に「IBM Corporation CEOアービンド・クリシュナさんのAll IBMBroadcastKickoff Messageにて発表されたとおり、2021年5月1日付で給与調整を行います」と全社員に発表した。
 就業規則は9月1日に賃上げするとなっている。2021年の9月1日賃上げは2021年5月1日に実施された、という理解で合っているか。2021年の9月の賃上げはいつ行われたのか。
 こちらは2021年8月31日に「2021年度の給与調整は、IBMコーポレーションの方針に沿って、同年5月1日付で実施しました。同年9月1日付給与調整については、現在のグループのビジネス環境等を考慮し、実施を見送ることをお知らせします」という形で社員に発表した。
 2020年9月1日賃上げはいつ行われたのか。
 2020年8月7日にアービンドが「2020年度の昇給を保留し2021年の上半期に行う。」と発表した。アービンドの発表が社員に発表できる全ての情報だ。
 会社は2020年9月1日賃上げをやらなかったのだ。2021年5月1日付賃上げを2021年度の賃上げと言われてしまうと、2020年度の賃上げはなかったことになる。
 21年4月19日のアービンドの発表が社員に発表できる全ての情報だ。
 双方の理解を一致させるために質問しているのに回答がない。不誠実団交だ。会社は答えなければいけない内容だ。(上図の通り20年から22年の)3年に2回しか賃上げされていないのに、そんな濁した回答はあり得ない。

会社の就業規則違反による不利益を救済せよ

 会社は、20年から、9月1日付賃上げを実施しないという就業規則違反を3年連続で行い、3回あるべき賃上げを次の方法で2回にしています。
①20年9月1日付賃上げを実施せず、20年度の賃上げを21年の上半期に行うと発表。
②20年度の賃上げであるはずの21年5月1日付賃上げを21年度の賃上げと言い換えて、20年度の賃上げを消去。
 会社は2022年9月1日付賃上げの代替策を実施し、20年から22年の「3年に3回」の賃上げ回数をまもるべきです。

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