冬ボーナス回答状況

今年も堅調なJMITU主要各社
IBM、キンドリルは今年も圏外

 今般の諸物価高騰の影響と、いまだに続くコロナ禍の影響で今年の冬ボーナスの水準が懸念される中、製造業、情報通信産業を主体とするJMITUの22年末一時金闘争は、11月18日現在、100支部分会が有額回答を引き出しています。うち主要各社(左表の上位15社)は今年冬も80万円を超える回答を引き出しており、昨年冬に続き堅調です。全体としても昨年冬の水準を上回っています。
 また、各地でストライキを軸にしたたたかいを背景にした団体交渉で上積み回答を引き出した報告が続いています。
 東京西部・超音波工業支部は、17日に半日ストライキをかまえて交渉にのぞみ、初回回答を8万円上乗せの第二次回答102万円を引き出しました。これは金額では過去最高です。このほか、栃木・レオン自動機支部が昨年妥結を0.4ヶ月12万円上回る3.0か月101万円、埼玉・芝浦電子支部が昨年を15万円上回る110万円、東京西部・リガク支部が昨年を11万円上回る104万円、大阪・北陽電機支部113万5千円など、各地で100万円を超える回答を引き出しました。また、文化シャッターは、15日の第3回交渉で9万円超上積みの73万3197円(2.6ヶ月)を引き出したほか、大興電子、三鷹精工、カイジョーなど、20年ぶりの水準を引き出しているところも少なくありません。日本ロール支部は、第二組合の年間協定を上回る過去最高の回答(71万円)を引き出しました。
 一方、日本IBMでは、ボーナスの年間支給額がご存知の計算式で決定されるため、賃上げ日が5月1日だった今年の冬ボーナスの組合推定平均支給額(会社本体バンド7以下一般職平均)は、夏ボーナス時と同額の79万2千円(2.0ヶ月)で、昨年冬より1万6千円アップでした。
 また、キンドリルジャパンでは、ボーナスの年間支給額は同じ計算式で決定されますが、賃上げ日が7月1日だった今年の冬ボーナスの組合推定平均支給額(会社本体バンド7以下一般職平均)は、夏ボーナス時より1万2千円アップの79万2千円(2.0ヶ月)で、同様に昨年冬より1万6千円アップでした。
 日本IBM、キンドリルジャパンともに、支給額は昨年冬よりアップしましたが、この上昇率では今般の諸物価高騰を補うには極めて不十分な水準です。昨年冬に続きすでに上位15社の圏外に去ってしまいました。

パート・有期雇用者へのボーナス支給進む

 さらに、パートタイム・有期雇用労働法の施行で社会的に注目されているパート・有期雇用者へのボーナス支給もJMITUでは進み、今年冬にも次々と回答を引き出しています。例えば、東京南部・東京測器研究所支部が正社員の60%から70%に改善させたほか、大阪・田辺鉄工所支部では継続雇用者37万6千円、栃木・日本板硝子支部では嘱託・契約社員2.0ヶ月、千葉・小川商店支部ではパート6万円という回答を引き出しています。

 

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