2023年秋季年末闘争にのぞむ要請書

JMITUが経営者に提出する「2023年秋季年末闘争にのぞむ要請書」の全文を以下にご紹介します。

2023年秋季年末闘争にのぞむ要請書
2023年秋季年末闘争にのぞむにあたってJMITUの立場と考え方について述べ、経営者のみなさんのご理解と誠意ある対応を要請いたします。
(1)過重労働、ハラスメントの横行、危険で劣悪な職場環境、正規・非正規の不当な格差など、どの職場にも労働者のさまざまな不満・不安がうずまいています。23秋闘では、こうした職場の不満・不安をとりあげ、その改善に取り組みます。人間らしくいきいきと働ける職場環境と労働条件をつくることは、作業の効率化や品質の向上など企業の力をつけることにもつながります。
(2)自由な時間の確保は労働者の基本的人権です。また、男女ともに育児や介護、家事など家族とともにくらすために必要な時間を確保することが必要です。こうした立場から賃下げなしの労働時間短縮を23秋闘の重点課題に位置づけ取り組みます。休日増と引き換えの1日の労働時間延長は反対です。
(3)定年延長は時代の流れです。23秋闘では賃下げなしの65歳までの定年延長に取り組みます。また、定年後継続雇用者の均等待遇と処遇改善をめざします。
(4)人材の確保・定着があらゆる企業の重要な課題となっています。また、少子化対策にとっても若者が安心してはたらき続けられる労働条件と職場環境が求められます。23秋闘では、「奨学金返還支援制度」など若い世代にとって魅力のある職場をめざします。(5)成長分野への労働移動の円滑化など、岸田政権がすすめる「三位一体の労働市場改革」は、労働者の格差をひろげるだけです。また、確保・定着に苦慮する職場の実態を無視し、中小経営者の要求ともかけ離れています。JMITUは「ジョブ型人事」など労働者の雇用と権利の破壊につながる労働法制改悪には反対です。賃金体系の変更をはじめあらゆる労働条件の変更には労働組合との事前の協議と合意を求めます。
(6)どのような経営環境のもとにおいても、労働者のくらしをまもることは経営者の責任です。また、労働者・労働組合の要求を正面から受け止めその実現に全力をつくしてこそ、労働者のやる気を引き出し企業の将来展望をつくることができます。23秋闘では、労使が対等な立場から合意し協力できる「合意協力型労使関係」の前進をめざします。
(7)物価高騰からくらしと中小企業をまもる課題は、労使で一致する緊急かつ切実な要求です。23秋闘では、「消費税減税!中小企業と地域経済の再生をめざす署名」に取り組みます。全国で集めた署名は、10月19日の中小企業庁交渉で提出し、中小企業支援を求めます。経営者のみなさんのご理解とご協力を要請します。
(8)年末一時金は、住宅・自動車ローンの返済や月々の生活費の赤字補てんなど、私たちの生活にとって必要不可欠なものです。とりわけ、物価高騰のもとくらしをまもる一時金への期待は切実です。継続雇用者やパート・有期雇用者も正社員と生活するために必要な支出に違いはありません。JMITUは非正規雇用や継続雇用の仲間を含むすべての労働者の生活をまもる年末一時金闘争に取り組みます。
(9)岸田首相は、健康保険証の廃止とマイナカードへの一体化を強行しようとしています。しかし、これは高齢者や障がい者などマイナカードをつくることが困難な人を排除する事実上の皆保険制度の解体です。JMITUは健康保険証廃止の中止を求めます。また、岸田政権は、5年間で43兆円もの大軍拡・増税をすすめています。JMITUは、軍事大国化と9条改憲に反対し、憲法を政治や職場にいかすために奮闘する決意です。経営者のみなさんのご理解とご協力を要請します。
(10)2023年秋季年末闘争は、次の日程にもとづき、統一した取り組みと行動をすすめるとともに、産業別交渉を強化するなど産業別組織としての対応を強めます。秋闘要求統一要求日9月20日(水)回答指定日10月4日(水)年末一時金要求統一要求日10月24日(火)回答指定日11月7日(火)

以上、2023年秋季年末闘争の取り組みについて、誠意ある対応を要請いたします。

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