団体交渉での不誠実な会社回答に抗議 日本IBMは集団的労使交渉に誠実に応じよ

団体交渉での不誠実な会社回答に抗議   日本IBMは集団的労使交渉に誠実に応じよ

今24春闘の4次ストライキの翌日の4月25日、組合は日本IBMとの団体交渉で、24年の賃上げについて実施時期と、本給の平均賃上げ額および平均賃上げ率を会社にただしました。これに対し会社は、24年の給与調整については4月中に発表予定である、本給の平均賃上げ額および平均賃上げ率を回答する考えはない、という従来からの回答を繰り返すのみでした。しかし、その翌日の4月26日、会社は24年度の給与調整を同年5月1日付で実施することを発表しました。このように会社が、給与調整発表の前日の団体交渉においてさえ、賃上げの実施日すら組合に知らせなかったことは不誠実な回答であるとして、組合は5月7日、会社に書簡を提出し抗議しました。さらに同書簡では、会社が4月26日に組合に組合員の給与調整結果を通知する前の4月22日の段階で、日本IBM社内に、非組合員の従業員への新給与の通知が始まっていた部門があったことも指摘、これは組合員差別と言わざるを得ない不適切な事象であるとして抗議し、これら2点の抗議に対する会社見解を5月14日までに回答することを要求しました。これに対し会社は5月14日の文書回答で、組合との集団的労使関係とは関係ない理由を述べて、1点目の抗議には「不誠実な回答とは考えておりません」、2点目の抗議には「不適切な事象とは考えておりません」と回答しました。組合は、5月23日の団体交渉で、5月14日の会社回答に抗議しましたが、会社は回答を変えませんでした。一方、キンドリルジャパンは24年の賃上げの実施時期について、すでに3月11日の団体交渉で7月1日と回答していますので、日本IBMとの対応の差が際立っています。日本IBMは集団的労使交渉に誠実に応じるべきです。* * * * *上記の組合の抗議書簡と、会社の文書回答(それぞれ要旨を抜粋)を以下に掲載します。

【組合の抗議書簡】

1.2024年4月25日の団体交渉で、会社は、24年の給与調整については4月中に発表予定である、(24年の賃上げにおける) 本給の平均賃上げ額および平均賃上げ率を回答する考えはない、という従来からの回答を繰り返すのみでした。このように(同年4月26日の)給与調整発表の前日の団体交渉においてさえ、会社が賃上げの実施日すら回答しなかったことは、団体交渉において賃金に関する集団的労使交渉を行う意思が会社に無いことの表れであると言わざるを得ず、組合は同年4月25日の団体交渉における上記の不誠実な会社回答に抗議します。2.日本IBM社内には、2024年4月22日の段階で、つまり、会社が(同年4月26日に)組合に組合員の給与調整結果を通知する前に、非組合員の従業員への新給与の通知が始まっていた部門がありました。これは組合員差別と言わざるを得ず、このような不適切な事象に抗議します。

【会社の回答書簡】

1について、2024年度の給与調整については、2024年4月26日付人事担当執行役員カーラ・カン発信の「2024年度給与調整について」にて発表され、同日2024年4月26日付書簡「給与調整について」にて貴組合にご連絡しており、不誠実な回答とは考えておりません。2について、2024年4月26日付人事担当執行役員カーラ・カン名発信の「2024年度給与調整について」の発表をうけ、2024年4月26日付書簡「貴組合員の2024年5月1日付給与調整について」にて、貴組合員個別の給与調整額の会社提示案をお伝えのうえ「会社は次回の貴組合との団体交渉にて給与調整に関する協議に応じます。」とご連絡しており、不適切な事象とは考えておりません

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