シニア契約社員の労働条件が一部改善
シニア契約社員に対しては以前から正社員との待遇差別が存在していますが、日本IBM、キンドリルジャパン双方から、シニア契約社員の労働条件を一部改善する以下の会社発表がありました。
①年次有給休暇を正社員と同様に最大29日付与(改善前は最大20日)
②正社員と同一の種類の特別休暇を有給で゛付与(改善前は無給)
③私傷病休職制度の利用(但し休職期間は無給。改善前は制度無し)
これで①、②は組合が繰り返し要求してきた、シニア契約社員の労働条件見直しの一部が実現したことになります。
一方で、③は組合要求の私傷病休職期間中に賃金を支払う制度ではなく、さらに、まだ月給17万円、賞与無し、リロクラブ等福利厚生の差別解消という課題が残っています。
今回の会社発表の概要を以下にご紹介します。(会社発表の全文は社内向けイントラネット掲載のレターをご参照下さい)
有期雇用社員の休暇の取り扱いについて
2020年4月に施行された同一労働同一賃金の実現に向けた法改正に伴い、全ての有期雇用社員(臨時雇用者を除く)の年次有給休暇および特別有給休暇の取り扱いについて以下を決定しました。
◆年次有給休暇◆
・勤続年数に応じた日数(最大29日)を年初に付与する。
・勤続年数は初めてIBMグループ、または、キンドリルジャパングループに雇用されることになった日から起算し通算する。
◆特別休暇◆
同一の種類の特別休暇を有給で付与する。
正社員以外の私傷病休職
2021年1月1日より正社員以外の社員の方も私傷病休職制度を利用できるようになりました。
◆制度の概要◆
・シニア契約社員の病気欠勤期間は1ヶ月、病気休職期間は2ヶ月
・病気欠勤が出勤等により中断された後、再度病気欠勤(休職)した場合は、中断前後の欠勤(休職)期間を通算する。
・病気休職期間は無給
今回の会社発表の問題点
今回の発表レターは、メールで対象者にのみ周知されましたが、会社の制度改定は全社員に知らされるべきものです。
さらに、2020年4月1日のパートタイム・有期雇用労働法の施行から2年近く経過した時点での対応ではあまりにも遅すぎます。