CEの緊急呼出当番
労働基準法違反か 【団交報告】
最近は労働基準監督署による働き方に関する監視が厳しくなっていることはご存知の通りです。こうした中、TSS部門におけるCEの緊急呼び出し当番についての問題が発覚しました。組合は、8月24日、9月1日、9月26日、10日4日の団体交渉でこの件について取り上げてきましたので、以下に報告します。
緊急呼び出し当番とは
CEの緊急呼び出しとは、24時間365日の保守契約を締結しているお客様に対してのサービスです。お客様はいつでも電話でCEを緊急呼び出しすることができます。受付コールセンターは交代制で運用されていますが、現場のCEは日々の一般業務をこなすかたわら、当番制で受付コールセンターからの緊急呼び出し電話を受ける仕組みになっています。
緊急呼び出し当番の運用実態
組合の調査によると、例えば大宮・川越事業所の場合、緊急呼び出し当番は、以下のような運用がされています。
1.朝当番あるいは夜当番を課員に順番にアサイン。
朝当番
午前0時~午前9時を経て午後5時36分まで(この場合時間外勤務相当分は9時間)
夜当番
午前9時から午後5時36分を経て24時まで(この場合時間外勤務相当分は6時間24分)
2.当番は土・日も関係無くアサイン。(なお、土・日の午前9時から午後5時36 分は事業所に振替勤務扱いで出勤する)
3.当番中は会社支給の携帯電話の電源を切らず、常に手の届く範囲に置く。
4.当番中は遠出しない。
5.当番中は家にいてもアルコールは飲まない。
6.当番中の午前9時から午後5時36分以外の時間の残業代については曖昧なままで、明確なルールが無い。
緊急呼び出し当番の運用における問題点
組合はこの当番が曖昧なまま運用されている点を問題視しています。例えば緊急コールそのものには手当が設定されていますが、その待ち時間については曖昧なままです。組合はまず、この緊急呼び出し当番について、該当する就業規則はどこなのか、その箇所を回答することを要求しています。
次に、緊急呼び出し当番の所定労働時間以外にかかる部分の勤務時間の扱いを明確にすることを要求しています。
実は、電話当番のような扱いをどうするかといった問題は古くからある問題で、労働基準監督署は一定の基準を設けて指導しています。
手待ち時間なのか、監視断続労働なのか
まずは、「手待ち時間」という捉え方があります。この場合は完全に業務時間の一環として扱われ、残業代は百パーセント支給しなければなりません。
次は、手待ち時間よりも軽い「監視断続労働」という捉え方です。この場合、事業者があらゆる業務を監視断続労働としないよう労働基準監督署は強いガイドラインを定めています。
「監視断続労働」とする場合、事業者には以下のような処置が義務付けられています。
①労働基準監督署の許可
②昭和63年3月14日基発150号に基づき、通常の賃金の三分の一以上の額の支払いをすること。
組合は会社にどちらなのかを回答するよう要求しています。
全国の実態解明が急務
組合は全国の実態を明らかにすることも要求しています。各地域ごとのCE一人あたり1ヶ月の当番回数に上限を設けているかを質問しています。
また、過去1年間、CE一人あたり1ヶ月の平均当番回数の実態を地域ごとに回答することも要求しています。
CEの皆さん、勤務実態について是非組合ホームページから投稿をお願いします。