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記者会見で退職強要を告発

記者会見で退職強要を告発

2015.03.03 記者会見

組合は3月3日、厚生労働省で記者会見を行い、早期退職に応じなければ解雇だと言われた面談の録音を公開しました。その社員は2月18日午後4時、面談に呼び出されました。上司は「別の道に行ったほうがいい」と退職するよう求め、社員の返答をさえぎって、「受けない場合は、解雇状態になる」と脅迫しました。

会社「退職勧奨を受けない場合には解雇になる、というようなお話しはしていない」

組合は2月27日に会社と団体交渉を行ない、その社員に対して脅迫行為を働いたことに対する謝罪を求めました。ところが、会社は3月2日に「退職勧奨を受けない場合には解雇になる、というようなお話しはしていない」と返答したため、録音を公開しました。

録音では、その社員が「ロックアウト解雇ですか」と問いただすと、上司は「そういうふうにならないように次の会社を紹介してあげるのでどうですか」と言い、ロックアウト解雇を否定しませんでした。

会見で組合は「合法とされる退職勧奨のレベルを超えている」と指摘し、さらに担当弁護士は「これは違法であり、損害賠償の対象になる」と説明しました。

以下に録音の書き起こしを掲載します。
2015年2月18日(水) 16:00~
Aさんとその上司(3rd Line)との面談録音書き起こし

コンコン (ドアをノックする音)
Aさん: はい
上司: あ、どうも、すいませんね。
えっとですね。ちょっとあまりいい話じゃないのかもしれないんですけど。
評価の話とか聞きましたかね。
Aさん: ○○さんから金曜日に多少は聞きましたよ。
上司: はい、はい、はい、はい。
今までの3年の評価から見ると、会社としては別の道に行ってもらった方がいいんじゃないのっていう話が出ているわけで。それにあたって、ま、追加のお金は出しますんでっていゆう話が来ていて、どうですかっていう話です。
受けた方がいいですよ、という話をしに来ました。というのが正直なところです。
もし受けられるという話であれば、条件等についてもお話させていただくということです。
Aさん: そうですか。受ける、受けないは・・・
上司: (Aさんの話をさえぎって)
(大きな声で) 受けない場合は! 受けない場合は、もう会社としても居てもらえないという話で、解雇状態になってしまいます。
Aさん: 解雇状態? 解雇状態というのは?
上司: 解雇になる。
Aさん: というと?
上司: 解雇。追加のプレミアムが無い状態。通常解雇状態になる。
Aさん: 3月末でということですか?
上司: はい。
Aさん: 解雇の意味というのは? どういうことですか? 業績が悪いからという意味ですか?
上司: ああそうなりますね。
Aさん: 受ける、受けないにかかわらず、3月末で私のIBM生活は終わりと言うことですか?
上司: っていうのか。自分でさっきの条件のもとで3月末で辞めていただくか。追加退職金プラスアルファっていうのを用意させていただいてっていう。
Aさん: 解雇というのはよく分からないんですけど。
上司: 今プレミアムを持った形で辞めていただくと、自己都合退職。解雇になっちゃうと会社都合退職ということになって、履歴書にも自己都合退職と書けない。
Aさん: 解雇というのは3月末で解雇ということですか?
上司: 3月末に。
Aさん: それはいつまでに決めればいいですか?
上司: いつまでというのは?
Aさん: 受けるか受けないかの返答はいつまででしょう?
上司: 今出せませんよね?
Aさん: そうですね。即答はできないです。
上司: いつまでだったらできます?
Aさん: 家族とも話さないといけないですし。解雇というのは今いちわからないです。ロックアウト解雇ですか?
上司: そういうふうにならないように、会社は次の会社を紹介してあげるので、どうですかという話をしてるだけです。
Aさん: よくわからないんですが、もし退職を希望するのであれば、いつまでかに表明しない限り条件を教えていただけないと。
上司: 今でも条件は出せますよ。その方向で行くのであれば。方向性をはっきり・・。
Aさん: 家族とも話をしないと・・。
上司: ああ了解。

 

1Qリストラ 退職強要始まる

1Qリストラ 退職強要始まる
プロジェクト・クロームが過激化
「早期退職に応じなければ解雇だ」

IBMがプロジェクト・クロームと呼ばれる世界規模での人員削減を推進していることは既報の通りです。この中で、日本IBMの人員削減が本格化してきました。3月末までに800人前後の首切りを予定していると思われます。管理職から「早期退職に応じろ!応じなければ解雇する!」という乱暴な強要も報告されています。

「そういうことは、あってはならない」

組合が2月19日に会社と団体交渉を行ない、早期退職に応じなければ解雇だというのは悪質な脅しであることを問題にしたところ、会社は「そういうことは、あってはならない」とし、問題であることを認めました。

社員が続々と組合に加入中

そうした中、組合に多くの相談や情報が寄せられるとともに、加入者が相次いでいます。

PBC評価制度に疑問

PBC評価制度に疑問
  -人事担当役員証言に見る-

 2014年11月17日に行われたロックアウト解雇撤回裁判でのサム・ラダー人事担当役員の尋問よりPBC評価に関する証言をご紹介します。最近のPBC評価を受け取って間もない社員の皆さんの認識と一致しているでしょうか?

会社業績良好?

サム この数年間、会社の業績は良好だと思っております。日本でも成長しています。そして、圧倒的大半の社員にとっては全てうまくいっていると思っております。会社が成長しているのは、会社が従業員の育成に力を入れ、そして明確な方向性を分かって示したからだと私は考えたいと思います。会社が良好な業績を納めていますので、人材に投資を行っています。その中には、報酬、昇格、そして従業員の教育等が含まれます。

評価1~4の分布は従業員に本当に開示?

質問 PBCのガイドラインに示された分布は従業員にも開示されているんでしょうか。
サム はい。社内ウェブサイトで従業員は閲覧することができるようになっています。

評価分布に例外あり?

質問 どのような場合にこの分布から外れることが可能なんでしょうか。
サム 例えば、ある組織が非常にすべての目標を達成している場合には、非常に評価の高い従業員が大半を構成していて、評価の低い、貢献度の低い従業員は非常にわずか、あるいはまったくいないという可能性があります。
質問 何か具体的な例をご存知ですか?
サム はい。多くの事例がございますが、例えば現在IBMには千六百名のマネジャーがいますけれども、その約半分つまり八百名弱が3とか4という評価を持つ従業員やチームを傘下に持っていないということがあります。また、もう一つの例を挙げますと、セカンドラインのマネジャーは五百名ほどいますけれどもその約4分の1、百名強が傘下のチームには3や4といった評価を持ってる者はおりません。百名以上のチームで評価が3、4といった従業員をまったく抱えていないチームもあります。つまり、このシステムは柔軟性を担保するように設定されており、この評価というものは、飽くまでも組織と、そしてその組織に属する人を評価するものであるということがお分かりいただけると思います。

一年低評価では解雇にならない

質問 一年でもPBC評価が3とか4ということであれば、解雇の対象になるんでしょうか。
サム 一年でしたらそんなことはありません、いいえです。
質問 例えばPBC評価で、3あるいは4を何回取ったら解雇予告の対象になるというような、そういう明確に確立したルールはあるんでしょうか。
サム いいえ、特にルールはなく個別にケース・バイ・ケースで考慮しております。

賃上げ行え、雇用を守れ、減額やめろ

賃上げ行え、雇用を守れ、減額やめろ
1 5 春闘要求決まる

 組合は「すべての仲間の賃上げをしよう」「解雇、退職強要をやめさせよう」「PIP・賃金減額・降格をやめさせよう」をスローガンに掲げ、2月19日に春闘要求を提出しました。
 昨年12月の政労使会議の合意文書では「経済界は、賃金の引き上げに向けた最大限の努力を図る」としました。これまでになく「賃上げ」への期待が強まっています。「今こそ賃上げ!」です。
 組合は春闘アンケートを実施し、賃上げの要求平均額は3万6910円でした。特に40歳代~の生活実態が「やや苦しい」「かなり苦しい」という割合が増える傾向にあります。これは2006年以降、賃金が低く抑えこまれた結果、子供の教育費や住宅ローンなど、一番お金がかかる世代の生活実態が厳しくなっていることがわかります。そのため生活に直結する消費税増税に反対が59%(賛成22% わからない17%)となっています。
 また、「職場で不安・不満感じること」を答えてもらいました。上位から①雇用・リストラ②企業の将来③賃金になりました。毎年アンケートをおこなってきましたが、2位に「企業の将来」が入ったのは初めてのことです。ここから従業員は会社の方針に危機感をもっていることがわかります。「安心して働ける職場」にほど遠い現状が数値として現れました。
 以下に賃上げと一時金要求の抜粋を掲載します。

4月1日付賃上げ要求
・TCR昇給と臨時昇給を実施し、全従業員の賃上げをすること。
・全従業員の昇給率を最低でも3%以上とすること。
・組合が提示している年齢別保障給に満たない従業員について、臨時昇給を実施し、保障給まで賃上げすること。
・全従業員の賃金データを開示すること。

6月10日付一時金要求
・消えた基礎算定期間分1.5ヶ月分を上乗せすること
・日本IBMの会社業績達成度を70以上とすること
・PBC評r価に関係なく、GDPを最低でもReference Salaryの6%以上を支給すること
・一時金の最低支給基準を設け、最低でも組合が提示している年齢別保障給+旧住宅費補助の2.5ヶ月分を支払うこと。

以上

10年前の注意メールで解雇

10年前の注意メールで解雇
-ロックアウト解雇撤回裁判での解雇理由-

 ロックアウト解雇裁判で会社が示した解雇理由は、なんと10年前に起こった些細なことでした。
 2013年にロックアウト解雇されたAさんに対する解雇理由の1つは、2003年(2013年ではなく、さかのぼること10年前!)に所属長からあった業務上の注意メールでした。しかも、その内容は「翻訳における不自然な表記及び表記の不統一について指摘を受けた」という些細なものでした。もちろん翻訳は、自然な表記を心がけ、表記は統一するべきですが、会社は、これだけのミスで解雇理由になるというのです。解雇した後付けで、理由をこじつけたとしか考えらません。
 さらに2005年と2006年の苦情メールも証拠として提出してきましたが、こんな古い事実を持ち出さないと解雇理由を説明できないのです。
 また2014年にロックアウト解雇されたBさんに対しても、2006年のPBC評価を持ち出すなど8年も前のことを、口実にしています。
 これらのことから会社の考えは異常としか思えませんが、このことから解雇の本質がわかります。
 10年間、会社に在籍して一度も上司から注意を受けたことのない社員が何人いるのでしょうか。
 社員の皆さん、「10年前の所属長の注意メールで解雇」をどう思いますか?こんなことがまかり通れば、一人残らず解雇しようと思えば解雇できてしまうことになります。

■ロックアウト解雇撤回裁判証人尋問スケジュール
 1次・2次証人尋問日程決定
  会社証人決まり、年内にも判決へ!1次・2次証人尋問日程決定

 

会社1Qリストラを否定せず【団交報告】

会社1Qリストラを否定せず

【団交報告】  -内容についての協議を拒否-

 組合は2月3日に団体交渉を行い、会社にプロジェクト・クロームの内容・背景・目的について協議を求めました。会社は「貴組合のご要求に応じる考えはありません」として、回答を拒否しましたが、RAについては否定しませんでした。

団交の内容

 1Qリストラの内容について説明してほしい。
 スケジュール、対象部門、事前協議など組合の要求に応えるつもりはない。
 回答拒否の理由を説明して欲しい。
 回答拒否ではなく、要求に応えるつもりはない。
 要求に応じられないなら、理由をききたい。
 個々の社員のキャリア・処遇は、個別に所属長と話し合うものである。全体は把握していない。
 米IBMがプロジェクト・クロームを発表している。会社として説明して、初めて誠実な団体交渉といえる。
 グローバルなアナウンスがあっても、日本のことは回答いたしかねる。
 それなら回答拒否だ。
 組織改編の大きさはブランド毎に異なる。日本に一律比率で来る物ではない。
 それは一般論である。
 事実である。
 回答は組合と事前協議する気は無いということか。
 ご要求には応じられないということだ。
 なぜ応じられないのか、理由を聞いている。
 会社の考えである。また個々の社員については、バジェットがある場合、所属長が様々なオファーをすることはある。
 退職強要、解雇などを行わないことも応じないということか。
 「やらないことを約束しろ」という要求なら答えられない。リストラを行っている事実はない。
 我々は一般論を聞いているわけではない。具体的に聞いている。
 退職強要などを行っている訳ではない。全体について「行わないこと」という要求には応えられない。

IBM各国の状況

 組合が入手した情報によれば、IBM各国の人員削減数は次のようになります。
 オーストラリア:400
 インド:5000
 フランス:700
 韓国:250
合計6350人が削減される模様です。フランスIBMの規模は9700人と、日本IBMよりやや小さい規模なので、日本IBMの削減数は800人規模かと思われます。
 2014年3月、会社は団交で回答拒否した翌労働日にロックアウト解雇を行いました。この例を見てもわかるように、会社が回答しないことが、RAを実施しないことにはなりません。警戒が必要です。

今後の予想

 会社はPBC評価を悪用してリストラを行ってくると予想されます。まず、低評価を理由としたPIP(業績改善プログラム)を実施します。PIPの実態は、業績改善とは名ばかりで、毎週の面談で別のキャリアすなわち転職ばかり勧められることでしょう。
 4月には再び賃金減額が行なわれるでしょう。賃金減額を通告された人には「今のうちに辞めれば退職加算金が有利だ」と再び退職勧奨が行われるでしょう。社員の皆さん、一人でたたかうのは難しいです。上司が変なそぶりをみせたら、すぐに組合に相談してください。

稼働率80%で能力不足?

稼働率80%で能力不足?
  -驚くべき解雇理由-

 会社は2013年に解雇され提訴しているAさんの解雇理由を準備書面として提出して来ましたが、その内容は驚くべきものでした。

◇稼働率目標は必達?

 2012年の稼働率目標が91.0%であるのに対して、Aさんの稼働率が80.4%であり、「目標を大幅に下回ったため解雇した」としています。そしてPBCの目標の1つであるはずの稼働率が準備書面では「最低限の必達目標」とされています。これでは稼働率目標を下回った社員はいつでも解雇できることになります。

◇有給休暇全部消化したら解雇?

 そこで組合は、もしAさんが年次有給休暇をすべて取得していた場合、会社が目標としている91.0%の稼働率に届くのかを問題として裁判所に提起しました。
 すると、会社の答えはAさんが年次有給休暇をすべて取得した場合、稼働率は79.7%になるというものでした。
 もし、この稼働率を上回る稼働率の人を解雇したとしたら、事実上、年次有給休暇を取得したことを能力不足解雇の評価根拠事実とすることになり、労働基準法39条に反することになります。これは絶対に許されないことです。
 Aさんの稼働率は上記のように80.4%でした。会社の行為は明らかに労働基準法39条違反ということになり、とうてい許されるものではありません。

◇稼働率80%で解雇許されるのか

 組合の指摘に対して会社は「Aさんの部署は相対的に忙しく、稼働率が高い」「他の社員は目標を達成している」と反論してきました。しかし、相対的に忙しいことが分かっているなら、全員が有給休暇を全て取得できる稼働率まで目標を下げられるように、人員を増やすべきです。社員の残業に期待するべきものではありません。
 またAさんはメンタル疾患を患っており、無理がききません。その中で頑張ってきました。しかしAさんの所属長はそれを知っていながら、無視してきました。病気のため少しパフォーマンスが低くなったとして解雇されたのです。
 稼働率対象の社員の皆さん、「稼働率80%で解雇」をどう思いますか?

障害者法定雇用率 5年連続未達成…

障害者法定雇用率
  5年連続未達成…

 厚生労働省に障害者の雇用状況について情報開示請求を行い組合が調査した結果、日本アイ・ビー・エムは5年連続で障害者の法定雇用率を達成せず、社会的責任を果たしていない状況が明らかになりました。

障害者雇用状況毎年報告求める

 厚生労働省では、障害者雇用促進法に基づいて、身体障害者または知的障害者の雇用義務がある事業主などから、毎年6月1日現在の障害者の雇用状況について報告を求めています。

 民間企業、国、地方公共団体は、「障害者の雇用の促進等に関する法律」に基づき、法定雇用率に相当する数以上の障害者を雇用しなければならないとされています。56人以上規模の民間企業では、2013年4月から1.8%から2%へ引き上げられました。

情報開示請求してみると

 実態を調査するため、組合は、厚生労働省に情報開示請求を毎年行っています。その結果、右下表のように、日本アイ・ビー・エムは2010年以降5年連続で障害者の法定雇用率を達成できず、社会的責任を果たしていない状況が明らかになりました。
 日本アイ・ビー・エムの障害者法定雇用率2%に対する不足数55人は、東京都内に本社を置く労働者数1000人以上の民間企業1401社のうち4位の悪さです。2013年は1370社中6位の悪さでした。
 「20代、30代の障がい者向けインターンシップ・プログラム」が今年3月から始まります。しかし、雇用の不安がなく、安心して働くことができる環境があってこそ、その先に、法定雇用率の達成があるのではないでしょうか。

2260号-IBM障害者雇用状況

* 短時間常用者数は、0.5人として数えるため。
◇法定労働者数について: 雇用する常用労働者に占める身体障害者・知的障害者・
精神障害者の割合が法定雇用率)以上。「常用労働者」とは役員、臨時雇用者、
別事業者への出向は含まない。別事業者からの派遣は含む。

GTS 世界で4千人弱削減

GTS 世界で4千人弱削減
  日本では10%の人員削減か

 米IBMは現地時間1月20日、決算を発表しましたが、その中にリストラ費用が計上されていました。GTSで3億ドル、GBSで1億ドル、SWGで1億ドルです。2014年中にこれらリストラ費用が使われた形跡が無いため、組合では2015年に繰り越して使われると見ています。
 組合が入手した情報によれば、GTS部門は1Qに全世界で4000名弱のRA(人員削減)を行なう模様です。この計画は「プロジェクト・クローム」と呼ばれます。今までの経験から、日本IBMには10%程度の目標が下りてくると予想されますので、日本のGTSでの削減目標は400名弱になると思われます。これはGTS部門に所属する社員のおおよそ10%に相当します。
 退職強要事件裁判から、会社は目標の3倍程度の社員に声をかけることがわかっています。すなわちGTSの30%の社員に退職勧奨の声がかかることが予想されます。
 新年にジニー・ロメッティーCEOが発表した大胆な部門再編はGTSに限りません。他の部門でも大きな再編が行なわれるため、GTS以外の部門でもRAが行なわれる可能性があります。
 1月22日付Web版Forbesの記事によれば、プロジェクト・クロームはもっと大規模で、IBM全体の26%の人員が削減されるとの観測もあります。

退職勧奨への対応(方法)
1.退職を勧められたら
 「私は辞めません」言いましょう。退職を勧められたら、すぐに組合に相談してください。一度断っても何度も退職を勧めることがわかっています。われを失って、カッとなってはいけません。会社はそれを狙っています。
2.「転職支援会社に行ってみないか」と言われたら
 退職する気が無いのなら、絶対に行ってはいけません。退職する気があると見なされます。
3.「あなたの評価は悪くなる」と言われたら
 将来の評価について断定的な言い方をして、脅迫することはパワハラです。すぐに組合に相談してください。
4.「あなたの仕事は無い」と言われたら
 会社には雇用責任があります。適切な仕事をアサインするのは会社の責任です。あなたを辞めさせたくてこのようなことを言っているのです。組合を通して適切な仕事のアサインを会社に要求し団体交渉することができます。すぐに組合に相談してください。

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転籍・出向を断る6ヶ条
1.「転籍・出向」してもらいたいと言われたら
「私は行きません」とキッパリ答えましょう。「考えてみます」と答えると、責めたてられたり、断りにくくなります。
2.「今のうちに行った方がいい」「仕事は確保されるし、定年過
ぎても働ける」と言われたら
「私はIBMに入社したのです」「定年までIBMで頑張ります」と答
えましょう
3.「転籍・出向を断っても業務命令で行かされるのでは」と思っ
ている人には
転籍・出向は、別の会社で働くことになりますから、「本人の同意」なしに業務命令で行かせることはできません。特に転籍については、IBMを辞めることになりますからなおさらです。
4.どう答えたらよいか、わからなくなったら
「とにかく私は行きません」と答えて、あとは黙っていましょう。
5.「短気は損気」
「こんなにうるさく言われんだったら、もう行ってやる」とカーッとならいよう、奥さんや子どもさんの顔を思い起こし、頑張りましょう。
6.不安になったら
一人だけで思いつめず、なんでも組合に相談して下さい。私たちは、みなさんと一緒に考えサポートします。

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PIPを提案されたら
 PIPとは、いわゆる「改善計画」と言われるもので、一般的には「目標管理シート」のように題されたフォームを提示される場合が多いです。目標として提示されるものは、ほとんどの場合、一見簡単そうに見えるものがほとんどです。例えば、「コミュニケーション力の改善」など。でも、これを簡単に考えてはいけません。会社の目的は、あなたの「業務改善をした」という証拠を残すことです。達成したかどうかは関係ありません。それを受け入れて改善する必要があったと本人が認めたことそのものが証拠となってしまうのです。

1.PIPを提案されたら、それはあなたが「リストラの対象になった」ということに他なりません。一人ではなかなか立ち向かうことは難しいです。

2.そもそもあなたは前年度の評価に納得していますか?評価そのものがおかしいと会社に主張していかないと、リストラの対象から外れることは難しくなります。

3.組合を通して、PIPや評価について会社に抗議し団体交渉することができます。すぐに組合に相談してください。

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賃上行え、労働法制改悪阻止

賃上行え、労働法制改悪阻止
-JMIU春闘討論集会報告-

 1月10日~12日にかけて関東地域のJMIU所属組合の2015年春闘に向けた集会が行われ、大幅賃上げの実現や労働法制改悪を阻止するために活発な討論がなされました。各討論集会の模様を概略報告します。

◆東京地本南部地協
 集会の主要テーマは、賃上げ、労働法制改悪阻止、組織拡大です。賃上げについては、その必要性、獲得手段の討議がなされ、賃上げ要求額は、春闘アンケートや職場討議などで、生計費原則を土台に決定することを確認しました。
 また労働法制改悪では、特に、残業代ゼロ法案に焦点が当てられました。当初、年収1075万円以上を対象としていますが、大臣の告示だけで年収要件は容易に変えられてしまいます。第一次安倍政権で取り組まれた時、経団連が「年収400万円以上を対象に」と要望したことは、この法案の危険性を示しています。このようにどの労働法制の変更も、経営者の立場に立った改悪と言えます。これらを阻止するため、労働組合の取り組みが今まで以上に重要になってきます。(O)

◆東部地協
 この集会に参加して、外資系だけでなく日本企業もモラルハザードされてきていることを感じました。
 色々と報告されていましたが一例を挙げると、ある大企業では、タイやシンガポールでの事業拡張後、工場勤務の社員に対し「みなさんにはこれから月給17万円で福島の復興支援で建設現場で働いていただきたいと思います。いやなら退職ください。」との話があり、多くの仲間が辞めたそうです。そんな中で、5人が立ち上がり会社と闘っています。
 日本IBMの現状も報告してきました。日本の労働法制を守ろうとしない会社であること、成果主義の名の下に会社に都合の悪い社員を解雇していることなどです。今年は解雇争議で大阪を含めた一次から四次の全ての裁判で証人尋問が始まる注目の年になるため、傍聴参加も訴えてきました。(X)

◆西部地協
 ロックアウト解雇争議の原告として参加してきました。20~30才代の比較的若い組合員の参加が目立ち活発な意見交換が行われました。多くの中小企業の組合参加者から、一部では景気がよくなったといわれているが、我々のところには政治の恩恵がまだまだ届いていないという現状報告がありました。
 まとめでは、雇用の安定と賃上げ要求の実現をめざす決意表明が各支部から順々に行われました。(8C)

◆神奈川地本
 JMIU生熊委員長から「現在、労働者の生活環境は、『物価上昇』と『労働力不足』が顕在化しており、経営者も賃上げを拒否することはできない状況であり、生計費原則を基に大幅賃上げを勝ち取ろう。」と呼びかけがありました。力関係を変えて要求を勝ち取るためには、組織拡大とともに世論を喚起する努力が今以上に必要という訴えがあり痛切に感じました。
 各労組から春闘への取組み状況・課題などについて多くの発言があり、今年はいつもと違うぞという思いも伝わり、今春闘で大幅賃上げを勝ち取るぞという参加者の決意をひしひし感じました。(F)

◆千葉地本
 こちらでも若い組合員から活発な意見交換が行われました。IBM支部からは、要求アンケート調査の取組の現状報告と裁判原告として不当解雇・不当な賃金減額の撤回に向けた争議に対する日頃の支援のお礼と継続をお願いしてきました。会場では多くの署名や励ましをいただき大変勇気づけられました。(8C)

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