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組合、抗議のストライキ決行

会社「賃上げ要求に応じる考えはない」
組合、抗議のストライキ決行

 3月5日、会社から「2014年春闘・夏季一時金要求」への回答がありました。組合の賃上げ要求に対し、会社は「要求に応じる考えはない」としました。組合は6日朝、抗議のストライキを決行しました。

要求を一行で拒否

 組合は、賃上げ要求として「4月1日に全従業員に消費税分の3%のベースアップを実施すること」「アベノミクスのインフレターゲット分平均2%の賃上げをすること」「PBC評価によらず、格差をつけることなく全従業員に賃上げを行うこと」を要求しました。これは組合が行った春闘アンケートでも、9割の従業員が要求した項目です。それにもかかわらず、「Pay for Performanceの観点から要求に応じる考えはない」と、会社はたった一行で、しかもほかに理由を説明することなく、賃上げ要求を拒否しました。
 いまや、会社には労働条件を労使対等の原則で決めようという考え方は見られません。まさしく賃金は会社が決めるものというブラック企業の一典型と言えます。

優秀な人材確保は必要ない?

 そもそもベースアップには、インフレ率に応じて名目賃金を調整するという機能(働き)があります。たとえば、インフレターゲットが2%であり、名目賃金が従来通りならば、実質賃金は2%目減りしてしまいます。
 名目賃金を2%上昇させてはじめて、実質的な労働条件は以前と等しくなるのです。まして消費税は8%に増税となります。このため従前同様に優秀な人材を確保するためには、名目賃金の底上げがどうしても必要となるのです。
 すでに全社員のGDP(賞与)を「ゼロ」にすることを発表している日本IBMは、優秀な人材の確保は必要ないと語っているに等しく、明らかに間違った人事施策を行っているのです。

詭弁を使い退職勧奨を正当化

 また、現在行われているリソース・アクション・プログラムについては、「業績が著しくない社員や今後の成長が望みづらい社員に対し、社内のみならず社外でキャリアの選択の機会を提供する制度であり、外部のキャリアで活躍できるよう、会社が対象者に提案し、これに応じた者に、通常の退職金や会社の費用負担による就職斡旋会社のサービスを提供する支援制度です」としています。
 組合はこのような詭弁回答を断じて許すことはできません。会社の経営責任を従業員に責任転嫁し退職に追い込んでいるのです。このような退職勧奨について、組合は新たな第三者機関への訴えに踏み切る予定です。

寒風に負けずスト決行

 会社回答を受けて、6日朝、本社事業所前では、多数の応援も得て、寒風の中ストライキを元気に決行しました。
 組合は会社の理不尽な対応には徹底してたたかいます。よろしくご支援お願いします。

本社前でストライキ決行

本社前でストライキ決行

 

【団交報告】ベースアップどころか退職強要

【団交報告】?ースアップどころか退職強要
 冬の賞与減少を知っていても説明せず

 2月25日に第4回中央団交が開かれました。組合は一面でもお伝えした通り、春闘の要求を行いました。
 さらに「組合を経由せずに組合員に退職強要をするのはやめること」「組合員の処遇や労働条件に関わる部分は必ず組合に説明すること」「団交拒否についての都労委の全部救済命令の履行」「シニア契約社員制度の条件の見直し」などを要求しました。

人権侵害をはらむ退職強要

 また、組合員に対する退職勧奨や強要に対して、抗議しました。
 Aさんは、視覚障害二級で障害者手帳を持っています。通勤ラッシュに耐えられないため、フレックス制度を利用して10時に出社しています。ところが所属長が「フレックスを使えなくしてやる」とAさんを脅迫したことについて、労働問題を超えて人権問題であると厳重に抗議しました。
 Bさんに対して、所属長が「解雇されて裁判に勝って復職したとしても、仕事はないぞ」と脅迫したことに抗議しました。
 Cさんは「出向先の部門が無くなるから」という口実で、退職勧奨を受けました。組合は「出向先の部門が無くなるなら、帰任させるべきである」と反論しました。

業務命令で呼び出し、退職勧奨は不適切

 賃金減額についてまだ何も発表されてもいないにも関わらず、多くの所属長が「このままだと減給されるぞ」と発言していることについて、BCG違反の可能性を指摘しました。会社はいずれも調査を約束しました。
 また「退職勧奨だけの面談を業務命令として行うことは、過去の判例からも不適切」であるということを、会社と組合で改めて確認しました。

冬の賞与減少の説明不要

 住宅費補助の本給への組入れのために、冬の賞与が減ったことを再度追及しました。給与担当は、「住宅費補助の本給への組入れの結果、時間外労働手当や確定拠出年金の拠出金は増えており、単純な不利益変更ではない」と主張しました。組合は「良い部分だけ話して、悪い部分(冬の賞与の減少)を隠したことが不誠実である」と反論しました。また今年の賞与の計算方法については、未だに示しませんでした。

未承認の売却計画を部門会議で発表

 またGPSの部門会議で売却計画の説明があったにも関わらず、組合に説明が無かったことを抗議しました。会社は「まだ全ての承認が終わっていない」と言い訳をしましたが、組合は「承認を受けていないものを、部門会議で公表していいのか」と反論しました。

財務諸表もひた隠し

 組合はB/S、P/Lなどの提出を要求しました。それに対して、会社側代表者の一人は、日本IBMのB/S、P/Lは7月まで出せません」と発言して、失笑を買いました。組合は「これらの書類は会計期間終了後、3ヶ月以内の作成が義務付けられており、3月までには必ず作成される」ことを指摘して、速やかな提出を求めましたが、会社の秘密主義にあきれ果てるばかりでした。
 今後も、組合は団交を通して、会社への抗議を続けていきます。

退職強要を止めるため上告受理を

?退職強要を止めるため上告受理を?
  最高裁要請行動

 2月26日にIBM退職強要・人権侵害裁判の上告受理を求めて、最高裁判所前での宣伝活動と要請行動を行いました。
要請行動では、「2008年と同様の退職強要が再開された」ことと、「IBMの退職強要の手法が他社にも広がっている」ことの2点を訴えました。
 上告人Xさんが、団交報告中の視覚障害者Aさんに対する所属長T氏の退職強要のひどさを説明しました。T氏は、Xさんに対して退職強要を行った人物であり、二人以外にも退職強要を行っている常習者です。T氏の行動は、東京地裁・高裁の不当判決によって行われたものであり、このような状況を正常化するためにも上告を受理して欲しいと要請しました。
 現在退職強要を受けているBさんは、会社が指定した再就職斡旋会社で紹介された会社は、全て人材派遣会社であり、会社のいう退職者に対する手厚いサポートが、まやかしであることを説明しました。
 HOYAではIBMの元社長が社外取締役に就任してから、IBM同様の退職強要が始まったことを説明し、IBMの手法が参考にされて、日本の会社に広まっていることを訴えました。昨年来の18万人とも言われる電機業界のリストラもIBMの手法をまねています。最高裁書記官から「他にどこの会社がありますか」と質問が出るほどでした。
 組合は従業員の雇用と賃金を守るため、ロックアウト解雇裁判と賃金減額裁判を闘っていますが、その原点は退職強要・人権侵害裁判です。退職強要が違法とされれば、これらの行為も許されません。組合は上告を受理させ、勝利を勝ちとるため闘いを続けていきます。

雇用を守れ!賃上げ獲得

雇用を守れ!賃上げ獲得
?春闘・夏季一時金要求提出?

 いよいよ、2014年春闘が始まりました。組合は四つのスローガン「すべての仲間の賃上げを獲得しよう」「解雇、退職強要をやめさせよう」「PIP・賃金減額・降格をやめさせよう」「仲間を増やし組合に団結しよう」を掲げ、2月20日に要求を提出しました。まさしく「雇用を守れ!賃上げ獲得」春闘に突入します。

収益増で賃上げ環境整ったのに

 日本IBMは2013年度第4四半期決算報告で前年同期比4%の収益増で目標を上回り、2012年度第4四半期から5期連続の収益増を記録しました。同様に2013年度通年でも収益は4%増加しました。決算報告書には「目標も達成し、シェア獲得も果たしました」と特記されています。社長は、「日本IBMの皆さんの真摯な取り組みとコミットメントに心から感謝しています」とコメントしています。
 日本IBMでは政府からの要請にある賃上げ環境はまさしく整ったということです。

GDP「0円」や退職勧奨で疲弊

 にもかかわらず水をさすかのように、2014年度の賞与は、全従業員のGDPを「0円」にすることを1月24日に発表しました。
 さらに、2月6日からは3月中旬を締めとする退職勧奨が一斉に開始されています。ある職場では、PBC評価「1」「2+」の方にも勧奨が広がっていると相談が寄せられています。これは世界で1万5千人に及ぶと報道されている動きに連動していると思われます。この規模のリストラで2008年4Qには日本IBMのみで1300人が自主退職に追い込まれました。
 2012年(3Q)、2013年(2Q)にはロックアウト解雇まで実施され、そして2014年は1Qのリストラで従業員は疲れ果てています。

社員は差別的待遇に抗議

 2015年ロードマップを達成するためにリストラを繰り返し、従業員が物をいえなくなった会社は衰退します。
 このような会社の横暴を許さず、労使対等の立場を作るためにも、今年の春闘は重要な局面をむかえています。
 組合が実施したアンケート結果で従業員が不安に感じていることは、①雇用・リストラ ②査定・評価 ③賃金の3件であることが明確になっています。これは評価により会社から差別的待遇を受けることへの抗議とも言えます。
 それらを踏まえ、組合は160にもおよぶ要求を会社に提出しました。

全従業員に賃上げを

 何としても、
○4月1日に全従業員に消費税分3%のベースアップを実施させましょう。
○アベノミクスのインフレターゲット分平均2%の賃上げをさせましょう。
○PBC評価によらず、格差をつけることなく全従業員に賃上げを実施させましょう。
○退職勧奨やロックアウト解雇をやめさせましょう。
○賃金減額を撤回させましょう。
 みなさん、組合に団結してがんばりましょう。

業務命令での退職勧奨は不適切

業務命令での退職勧奨は不適切

賞与不利益変更、GDPゼロにも抗議

IBM第3回中央団交報告

 2月7日に第3回中央団交が行われました。
 現在行われている退職勧奨をはじめ、賞与やGDPの不利益変更、PBC低評価などについて、組合から抗議、追及しました。

見境ない退職勧奨に抗議

 2月6日にバンド7以下の社員への退職勧奨が一斉に始まりました(バンド8以上の社員にはそれ以前から行われていたことを組合は把握済み)。何人かの組合員が所属長から、議題を示さない面談に呼ばれ、退職勧奨を受けたことに厳重に抗議しました。
 組合に寄せられた情報では、50歳代でPBC1や2+の社員に対しても退職勧奨が行われており、今回の退職勧奨が見境のないものであることを指摘しました。また退職させる目標人数などを質問しましたが、一切回答しませんでした。
 退職する意思がないため、退職勧奨面談を断ったところ、所属長が「業務命令である」とメールした事例を組合が示すと、団交担当者は「それは不適切である」と発言し、「退職勧奨」は業務ではないことを認めました。退職勧奨について初めて会社と組合の意見が一致しました。組合は個々の組合員に退職勧奨を行わず、必ず組合を通すよう要求しました。

賞与の不利益変更と今年の賞与計算方法を追及

 次に住宅費補助の本給への組入れのために、夏に比べて冬の賞与が減ったことを指摘しました。会社は当初の計算どおりであると主張しましたが、組合は支給額が減ったことが問題であると抗議し、補てんを要求しました。また当時の給与担当の榎阪朋子氏が「住宅費補助の廃止は不利益変更ではない」と発言したことを追及しました。会社は「冬の賞与が減ることを、会社が事前に知っていたか」を調査することを約束しました。
 また、通常は前年10月に通知される今年度の賞与の計算方法が未だに通知されていない点についても抗議しました。

経営陣はGDPゼロの責任を取れ

 グローバルの業績が悪く、GDPがゼロである点(前号にて既報)について、「経営の失敗であるから、ロメッティCEOをはじめ、USの取締役が役員賞与を返上するのと同様に、日本の取締役も役員賞与を返上するよう」要求しました。さらに日本では業績が伸び、イェッター社長が賞賛していることから、賞与の増額で社員に報いることを求めました。

本社移転?や事業売却関連の情報も出さず

 組合に情報が寄せられた「本社移転」については、「そのような計画はありません」と回答してきました。「移転先の候補のビルまで情報が入っている」と伝えましたが、「我々は何も聞いていない」の一点張りでした。
 事業売却が決まっているGPS部門やシステムX事業部、およびパナソニック社からの500人の受入れについても、「マスコミ報道以上に情報はない」と詳細は一切答えませんでした。

稼働率の目標を達成してもPBC低評価?

 最後にPBC低評価に対して抗議しました。Aさんが「稼働率がPBC目標を超える86%を達成したが、『部門の稼働率平均が100%を超えるから』という理由で低評価をつけられた」ことを訴えました。
 会社は「相対評価だから」と回答しましたが、組合から「稼働率100%を達成するには、38時間制事業所でも週40時間の労働を、土日以外の一切の休日をとらず、有給休暇も1日もとらないという勤務をしないと達成できない」ような「時間外労働前提の稼働率設定がおかしい」ことを指摘し反論しました。
 そして、「稼働率100%の社員が時間外労働手当をきちんと請求しているか」を調査するよう要求しました。

稼働率設定の前提も知らない会社側団交責任者

 会社側団交責任者は「稼働率のことはこれから勉強する。今回は稼働率が議題に入っていなかった」と発言しましたが、それに対し組合は「低評価の議題なら、稼働率は当然、問題になる」と指摘しました。
 組合は団交の場においても会社への抗議を続けていきます。

従業員の声で賃上げを

従業員の声で賃上げを

要求アンケートを出そう

 組合は2月20日に大幅賃上げの春闘要求を会社に提出し、3月5日を回答日に指定します。組合ウェブサイトでの「会社への要求アンケート」へのご協力をよろしくお願いいたします。

 4月から消費税は8%へ引き上げられ、社会保障も制度改訂されます。賃金が上がらない中での消費税増税が、国民のくらしと日本経済を疲弊させ雇用破壊をもたらすことは、1997年の消費税増税時(3%から5%)に実証済みです。政府の要請や労働者の要求に対し会社がどのように応えるのか、ここは重要な局面です。組合は、「すべての仲間の賃上げと雇用の安定」でこそ日本経済は立て直せると考え、2014年春闘を賃上げ獲得春闘と位置づけています。

労働意欲向上には生計費の保障が必要
いまの会社の人事制度は賃金の「生計費原則」を否定しています。コスト削減のためには労働者の生活は犠牲にしてもいい、とする「成果主義」です。本来賃金とは、労働者が家族を構成し生活すること、すなわち、「結婚」「育児」「教育」「老後」などのライフサイクルに対応できるものでなければなりません。日本IBMでは2006年の人事制度改悪以降「従業員の半数しか昇給しない」制度となり、しかも平均額はより低いレベルに抑え込まれています。少ない原資を成果主義の中で競わせて従業員が奪い合うような制度のもとでは、すべての従業員の賃上げが抑え込まれます。労働者の生活向上を保証できない賃金制度は労働意欲を失わせ、企業の活力の衰退を招くものです。

3%以上の賃上げ必須
組合が行っているアンケート結果から、2%のベースアップが必要と回答した人は86%、3%の賃上げが必要と回答をした人は74%に達しています。デフレ脱却とともに家計が豊かになり経済成長を実感できる賃上げが、いまこそ必要とされているのです。
物価上昇や税・社会保障の負担増があっても実質可処分所得を増加させるためには、およそ年率3%以上の賃上げが必要であるとされています。逆に、賃金上昇率が年率2%未満しかなければ、実質可処分所得は年々減少します(某シンクタンクの試算による)。

 ひとりひとりの従業員が声を上げ、要求を「大きな声」にしてたたかえば、賃上げは必ず勝ち取れます。

 

【怒】 2014年はGDP「ゼロ」

【怒】 2014年はGDP「ゼロ」
 日本IBMは4%成長を達成しましたが、会社は「グローバル・レベルで売上・利益の対前年度比での成長がなされず原資が配賦されなかったため」GDPはゼロ、と回答してきました。従業員に「グローバルで成長しなかったら連帯責任を強いる」制度は廃止し、全従業員に100%支給すべきです。

2239号-1面GDP会社回答

大阪で支援の輪拡がる

大阪で支援の輪拡がる
ロックアウト解雇撤回裁判

「IBM争議大阪支援共闘会議」と「ロックアウト解雇とたたかう仲間を支える大阪の会」結成総会が1月24日18時30分から大阪国労会館大会議室にて開催されました。
支援者を含め会場をいっぱいにするおよそ90名が参加し、盛大な総会となりました。これも各方面からの多大な支援によるもので、大変力をもらいました。
総会は、「友よ闘ってこそ明日がある合唱団」の歌声による激励で始まりました。
参加者全員による合唱には、原告含め支部分会の皆も励まされました。
JMIU及び大阪労連の主賓及び来賓の挨拶では、共通項として、安倍政権(橋下大阪市長含む)による労働者への様々な攻撃に対して、私たち労働者が団結して闘い、権利を勝ち取っていく必要がある事を、切実と訴えられておりました。
弁護団からは大阪の裁判闘争の争点の一つとして、女性差別による問題が述べられ、大阪労連の女性部代表者からも、賛同の声が上がるとともに、IBMの卑劣さを世論に伝え、うわべだけでなく確実に女性が働きやすい職場にする必要性を、皆で再認識しました。
参加者の温かい支援を感じた素晴らしい集会となり、組合のモットーである、「一人は皆のために、皆は一人のために」が反映され、協力し、団結し、闘っていくんだという心意気が見られました。

2239号-2面合唱団

合唱する「友よ闘ってこそ明日がある合唱団」

 

大企業労働者交流集会に参加して

大企業労働者交流集会に参加して
IBMの実情と支援を訴える

2月1日に国労大阪会館で開催された大企業労働者交流集会に参加しました。参加者は、大阪府下の中小企業や公務員労働者も含む約70名で、IBMからは3人が参加しました。
午前中は労働総研顧問で日本大学名誉教授の牧野富夫さんの講演がありました。
講演の中で牧野氏は、政権ですら「賃上げ」を語る中での春闘ですが、財界は「人件費の極小化」の方針は変えていない。「資本にとって賃金はコストであり、その極小化=利潤の極大化は不変の目的である。そのため、「限定正社員」や労働時間も残業代を払わない「日本型新裁量労働(ホワイトカラーエグゼンプション)」を制度化しようとしている、と語っていました。
午後は各分科会に別れましたが、「民間・公務の賃金闘争」や「リストラ・雇用・合理化問題」の分科会に参加し、各労働組合と意見交換を行いました。
分科会では、IBMの実情を話すとともに、支援と協力をお願いしました。他社においても、退職強要や仕事干し、解雇など、IBMの施策に倣った施策が行われており、IBMの闘争はIBMだけの問題ではないことを再確認できました。
各参加者からの職場状況報告では、分限免職(公務員解雇)問題、パワハラ問題、メンタル問題など多岐にわたり、労働者の権利、人権侵害について考え、今後の対応についても話し合われました。職場報告の一例を紹介すると、無法な長時間運転が原因で事故が起こっても個人の問題にすり替られて、研修という名目で繰り返されるパワハラ、退職勧奨などがありました。また、契約社員の使い捨てにより、全体の勤務者の人数以上の方が1年間に入れ替わるという異常とも言える勤務実態状況の職場があり、バス会社からは、利用者の安全の為にも早急の勤務体制、給与算出体制の見直しが必須になっている。その改善のために組合が努力されているという報告がありました。     (酒)

決まらぬ会社側証人

都労委・中労委 報告
決まらぬ会社側証人
労務担当は昨年末で退職

 この1月に東京都労働委員会と中央労働委員会の審判が開催され一定の進展がありました。
 ひき続きご支援をお願いします。

準備書面提出―都労委

 1月10日に東京都労働委員会(都労委)第2回審判がひらかれました。
 組合は解雇と賃金減額の撤回および陳謝文の掲載を求める準備書面を提出しました。
 会社は次回期日までに反論の準備書面を提出することを約束しました。

都労委審判後の集会で

準備書面への反論準備へ―中労委

 会社は2012年7月に、従業員の能力不足を理由にした解雇を初めて強行しました。組合は解雇実行前に団体交渉を開催するよう要求しましたが、日程的には開催可能だったにもかかわらず会社は団体交渉を拒否しました。それに対して組合は都労委に団交拒否の救済を申立てました。
 これに対して都労委は2013年8月に組合の主張を全面的に認める全部救済命令を出し、本社に陳謝文を掲示するよう命令しました。
 しかし会社はこれに従わず中央労働委員会(中労委)に再審査申立を行い、命令が確定していないことを口実に陳謝文の本社掲示を拒否しました。
 裁判の判決と異なり、労働委員会の救済命令は確定前でも有効です。組合からの厳重な抗議で会社はこのことを知っているにもかかわらず、命令を無視し続けています。
 その中労委再審査申立第2回審判が1月17日に開かれました。
 組合・会社双方からそれぞれの言い分を主張した準備書面が提出され、次回期日までにそれぞれの反論を提出するよう公益委員から指示が出されました。
 その後、会社が証人申請した、昨年までの人事・労務担当であり、団体交渉の会社側代表が年末に退職したため、組合から証人申請に変更があるか質問しました。
 会社からは「再検討する」としか回答はありませんでした。組合から、「会社が証人申請するなら、組合も委員長を(都労委に続いて)再度承認申請する」旨を伝えました。公益委員は「証人を採用するか、白紙である」と発言しましたが、証人調べなしで、どうやって救済命令を取り消させるのか、組合は会社の出方を見守っています。

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