裁判・労働委員会日程
ロックアウト解雇裁判
1次・2次 2月14日(金)10:30東京地裁103号法廷
3次 2月20日(木)11:00東京地裁823号法廷
大阪 2月21日(金)13:10大阪地裁609号法廷
賃金減額裁判
2月20日(木)10:30東京地裁620号法廷
東京都労働委員会期日(不当労働行為申立て)
2月25日(火)13:30東京都庁 南34F
中央労働委員会期日(団交拒否)
3月11日(火)13:30中労委第3部会
裁判・労働委員会日程
ロックアウト解雇裁判
1次・2次 2月14日(金)10:30東京地裁103号法廷
3次 2月20日(木)11:00東京地裁823号法廷
大阪 2月21日(金)13:10大阪地裁609号法廷
賃金減額裁判
2月20日(木)10:30東京地裁620号法廷
東京都労働委員会期日(不当労働行為申立て)
2月25日(火)13:30東京都庁 南34F
中央労働委員会期日(団交拒否)
3月11日(火)13:30中労委第3部会
ブラック企業無くそう
全国主要事業所前で一斉行動
1月17日に早朝、日本IBM主要事業所前で「ロックアウト解雇」撤回を求め一斉宣伝行動を実施、その後厚労省前行動・経団連包囲行動へと繰り出しました。
◆本社事業所前
多数の支援を得て、約50名規模で元気に宣伝行動を行いました。出社してくる多くの従業員にビラを配布する中、ロックアウト解雇や大幅な賃金減額など、会社の暴挙に対抗するために、組合が組合未加入者の「楯」となって闘っていること、そこにさらに多くの従業員が団結し、ともに闘うことが何より重要であることを訴えました。
また、生熊JMIU委員長や伊藤東京地評議長、東京地本の東西南北各地協や品川労協などの支援者からも連帯挨拶があり、参加した組合員にとっても士気の上がる行動となりました。
このあと、一日行動参加者は、外資に買収され、工場を閉鎖されたタイコフローコントロール(旧・北村バルブ製造)の解雇闘争を支援し、厚生労働省前・丸ノ内仲通り・日本経団連前の行動に合流しました。
◆大阪事業所前
IBMがブラック企業と化していることの報告、大阪での裁判の報告、今の政策に対する報告等をし、通勤前の労働者に訴えました。
会社の横暴なやり方に対し、個々人では歯が立たなくても、泣き寝入りするのではなく、皆さんが協力して立ち向かうことが大切で、そのために労働組合に結集し、団結の力でもって会社に改善要求をしていくことを訴えました。
◆豊洲事業所前
JMIU本部、東京地本からの応援を受け事業所前宣伝行動を行いました。宣伝ビラも大量にさばけ、IBM従業員だけでなく周辺他社の従業員の方々にもビラをとっていただきました。
周辺の声として「懲戒処罰者ですらこのようなひどい扱いはしない」などを聞きました。IBMの行っている違法なロックアウト解雇に対する社内外の関心の高さを感じ取ることができました。やはり従業員はほとんどの人が組合に大儀ありと思ってくれていることを感じ取れました。
◆名古屋事業所前
支援者と一緒にビラ配りを行い、ロックアウト解雇撤回裁判の原告やJMIU愛知地本の早川委員長、愛知県労働組合総連合(愛労連)の榑松(くれまつ)議長らがIBMの非道を訴えました。
?
名古屋事業所前で解雇の非道を訴える
◆海浜幕張駅前
JMIU千葉地本、千葉労連の支援を受け海浜幕張駅前でIBMでの非道なロックアウト解雇などの問題について、通勤の人たちに訴えました。
厚労省・経団連包囲行動
春闘の賃上げ・雇用問題などを改善するために、丸の内仲通りのデモ行進と経団連前および厚労省前での訴えを行いました。
総勢述べ1000人余りの各組合の仲間が集い、鳴子を鳴らしながら丸の内ビジネス街で行きかう多くの人に、賃上げ、雇用確保や原発反対などの要求をシュプレヒコールで訴えました。
また、300人を超える人たちが厚労省の前で、「ブラック企業をなくそう」「派遣法改悪反対」などの訴えをしました。寒風の中、手袋をしていてもみんな賛同の意を示していました。
当日はちょうどオウム真理教の事件の公判も開かれていて、裁判所から霞ヶ関の交差点に掛けてものものしい雰囲気もありましたが、集まった人たちの熱気で、寒さも吹き飛ぶ勢いでした。
身を守るため組合結集を
今後も、事業所前だけでなく駅頭や裁判所前でも継続的にIBMでのロックアウト解雇や過酷な労働実態を世間の人たちに訴えていきます。
そして、労働組合に入ると攻撃を受けると従業員の多くの方が思い込んでいるかもしれませんが、組合に入って団結しないことの方がよほど危険です。
会社の人員削減のためのターゲットは組合ではなく、一般従業員全体だからです。物言わぬ一般従業員が今一番あぶないのです。今こそ組合に団結し、自分の雇用・生活を守ることによって、日本の雇用破壊を食い止めるために力を合わせる必要を強く感じます。自分の身を守るために、ぜひ組合に加入しましょう。
すべての従業員に賃上げを
春闘で賃上げ要求提出
組合は賃上げ要求をふくむ春闘要求を提出し、「すべての仲間の賃上げと雇用の安定」を目指します。 |
消費税増税で負担増必至
2014年4月から消費税が8%に、さらに15年10月には10%に引き上げられようとしています。あらゆる商品に課税される消費税の増税は労働者の生活の悪化に直結します。物価は年度平均で4%上がることが確実とされており、賃上げがなければ家計は破綻、日本経済も崩壊しかねない状況です。
たとえば、年収500万円家族4人モデルでは、年間6万6800円の負担増になり、さらに社会保険料の負担増を加え、2011年と比べると、年間の消費に使える所得である実質可処分所得は2016年の時点で31万円減少するといわれています。
春闘で賃上げ要求提出
そのため、日本経済の行き詰まりを根本的に解決するためには国民の雇用と暮らしを安定させ、消費を増やし、地域経済を活性化させることが何より重要です。そのもっとも有効な方法は「すべての仲間の賃上げと雇用の安定」です。
組合は、2月20日に会社に対し賃上げ要求を含む春闘要求を提出します。
賃上げしない会社
日本の戦後、収入が増えない中で物価のみが上昇したことはありません。しかし政府からの賃上げ要請について、団体交渉の場で会社が「日本IBMでは実施しない」と何度も発言をしたことは、労働者の生活を守る組合として到底看過できません。そこには「今年は賃上げがありそうだ」などという楽観論はありません。すなわち、企業の収益は株主配当や役員報酬に回すといってるのと同じであり、超格差社会への先駆者となっています。
これが成果主義か
会社はPBC評価によって賃金を個別・一方的に決めます。しかし、なぜ従業員の半数しか昇給せず、15%の従業員に対し減額を行う賃金制度が成果主義と言えるのでしょうか。これは、会社が一方的に決めた総額原資を抑え込むために都合の良い賃金制度といえるでしょう。
いま労働組合の出番
いまこそ労働組合の出番です。会社に対しまともにものが言えるのは組合しかありません。しかし会社はその組合を攻撃することで、みなさんの賃金を抑え込もうとしています。組合が弱体化すれば、ますますみなさんの賃金は上がらなくなります。すべての従業員の賃金の底上げが行えなければ、すべての従業員の賃金がおさえ込まれる結果になります。
労働者が将来展望開く
労働者は「企業の力」を生み出す源泉です。労働者の雇用と暮らしの安定に努力して、労働者のやる気を引き出してこそ企業の将来展望を切り開くことができます。
消費税増税によるくらしの悪化を真剣に受け止め、くらしと雇用を守る立場から、組合は、断固として一律の賃金底上げと格差是正、また青年の賃金の大幅賃上げを要求します。
組合は皆さんの声をWebアンケートにより募集しています。皆さんの生の声をお寄せください
大阪地裁第三回口頭弁論
傍聴席あふれる中、
会社は不明瞭な説明に終始
2013年12月20日11時半から、大阪地裁609号法廷にてロックアウト解雇撤回裁判第三回口頭弁論が開かれました。20日は、大阪で争議支援共闘している三つの裁判すべてが時間をずらして同じ期日となったため、定員の倍近い傍聴者であふれた状態になりました。
前回会社が提出してきた資料における不明な点について、原告側から説明を求めましたが、今回会社から出された資料はまたも不明瞭な点が多く、しかも改ざんと考えられる所もあり、そのブラックな部分をまざまざと見せつけられた思いです。
原告側は、今回会社から出された資料を検討した上で、不明点につき再度の説明を要求し、第四回口頭弁論に臨みます。
この日は、弁論終了後昼休みの時間に地裁前にて宣伝行動とビラ配布を行い、午後は他の二件の裁判を傍聴しました。どの裁判にも共通していることは、経営者側のわがままにより労働者の生活が苦しめられている、ということです。現場の労働者あっての企業経営であることを、経営者には再認識していただきたいものです。
次回期日
2月21日(金)
13:10より
大阪地裁609号法廷
IBM争議大阪支援共闘会議と
ロックアウト解雇と闘う仲間を
支える会 1.24結成集会
1月24日(金)18:30より
大阪天満・国労会館3階大会議室
大阪および近辺勤務のみなさん、ぜひご参加ください!
短時間勤務が解雇理由?
大阪でのロックアウト解雇裁判の原告Aさんは育児のために、法令や就業規則で保障されている「短時間勤務制度」に基づき短時間勤務を選択しました。すると会社は、成績評価を最低ランクにし、低評価を理由に解雇してきました。会社は短時間勤務申請を認めたにもかかわらず、子育てで「十分な勤務時間がとれない」Aさんは「十分な仕事ができていない」と決め付けたのです。
会社側は、Aさんに対し「その結果について責任を持つべきであるし、またその状況を改善するために個人的事情を最大限調整するなど、積極的な努力をするべきであった」などと述べ、解雇は当然だと開き直っています。
Aさんはこう話しています。
「私には解雇される覚えもありませんし、自主退職する理由もありません。長年まじめに働いてきた労働者にこんな仕打ちをする会社が悲しく、つらい……とはじめは落ち込みました。けれど、こんな卑劣なことに負けて会社を辞めたなんて自分の子供には言えないし、いずれ社会に出る子供たちに、こんな理不尽がまかり通る世の中を残すわけにはいきません」
Aさんは、二十数年にわたりIBMに勤務し、会社に貢献してきました。そんなAさんが、ロックアウト解雇を告げられ、お世話になった人へのあいさつもできないまま、そそくさと私物だけを持って職場を追い出されるのは、あまりにも悪質な人権を無視した行いであり、到底許されません。
IBMの職場で働くみなさん、今こそ労働組合に結集して、IBMの乱暴なロックアウト解雇をやめさせましょう。
「国内最大のブラック企業」から
一番働きやすい会社を目指して
JMIU 日本IBM支部 中央執行委員長 大岡 義久
あけましておめでとうございます。
年頭にあたり一言ご挨拶を申し上げます。
財界やアメリカの強い要望に応えて、政府は「世界で一番企業が活動しやすい国」づくりのために、真っ先に労働者派遣法の見直し、残業ゼロ、解雇事由の緩和を進めようとしています。労働規制の緩和は、雇用の破壊をもたらし、大量の失業者、非正規労働者を生み出し、平均賃金を下げています。そして、過労死・過労自殺、メンタルヘルスに追い込み、労働者を使い潰すブラック企業を作りだしています。
社内では、「これぞ毒見役だ」ともいうかのようにロックアウト解雇による社外への追い出しや2000名以上の従業員に対し15%にもおよぶ賃金減額を行っています。さらに政府が企業に要請している賃上げは行わないことを明言していることはご存じのとおりです。
このような状況の中で日本IBMのことを「国内最大のブラック企業」と呼称するマスコミまででてきています。これは企業の横暴を許してはならないという警鐘でもあります。
すなわち、私たちが目指すべきものは「世界で一番生活しやすい国」であり「一番働きやすい会社」です。それが企業の健全な発展につながるのです。
いま組合は会社に対し「今の人事施策は間違っています」と声をあげています。それは労働者の安定した生活を実現し、家族を守る必要があるからです。それをさらに推し進めるにはみなさんからの後押しが必要です。まず、みなさんの声を組合にお寄せください。そしてみなさんの労働組合加入をお待ちしています。
この新しい年がより佳き年になるよう心より祈念いたしまして新年のご挨拶とさせていただきます。
12月12日に行われた第一回賃金減額裁判での原告側の意見書を掲載します。次回期日は東京地裁620号法廷にて2月20日10時30分開廷です。みなさんの傍聴をよろしくお願いします。組合Webサイトでもご意見を募集しております。
代理人意見書
東京地方裁判所民事第11部 御中
原告ら訴訟代理人
弁護士 岡田 尚
1 事案の概要
本件は、被告が、違法な就業規則の変更を行ったうえ、原告らに対し、当該変更後の規定を根拠に、減額率8.25%~12.8%にも及ぶ大幅な賃金減額をなしたという事案です。原告らは、当該被告がなした就業規則の変更は違法、無効であり、当該変更後の就業規則に基づいてなされた賃金減額も違法、無効ですから、当該減額措置によって支払われなかった差額賃金の支払を求めるものです。
2 就業規則変更の違法・無効
本件減額措置の根拠は、「業績が職務内容に対して著しく低いと判断された場合は、本給、賞与基準額、本棒及び定期棒基準額を減額することがある」とする被告における格付規定第6条3項にあります。同規定は、平成22年3月1日付けの改正で規定されたものです。
しかし、かかる格付規程の改正は、労働者にとって極めて重要な労働条件である賃金を減額するというそれまでになかった規定を創設したものであり、明らかな不利益変更です。この場合、労働契約法10条が適用されるところ、同条にいう「合理的なもの」とは到底いえません。
まず、本件変更後の就業規則は、減額の基準及びその幅について何の規定も存在しません。労働者にとって最重要事項の労働条件である賃金についての使用者による一方的減額措置すなわち労働条件の不利益変更について、使用者にフリーハンドを与えるものです。また、変更にあたって、代償措置は何らを講じられていません。内容は極めて不相当というほかありません。
そして、被告は本件就業規則の不利益変更により、高率の賃金減額を毎年行うことも可能になりました。これが累計された場合の労働者の不利益は甚大です。
さらに、業績順調な被告にとって本件就業規則の変更をなす経営上の必要性は全くありません。就業規則変更にあたって、労働組合との利益調整もすることもありませんでした。以上の事実からすれば、本件就業規則の変更は、労働契約法10条に違反するだけでなく、労使間の信義則に反するものであり、また、権利の濫用として、無効です。
3 被告による賃金減額措置の無効
被告が、原告らに対し、違法・無効な就業規則変更に基づきなした賃金減額措置が違法・無効であることはいうまでもありません。
具体的にみても、今回原告らの賃金減額率は、8.25%~12.8%となっており、賞与を含むリファレンス減額率にすると最高15.00%、最低でも9.99%、平均11.22%と高率の減額措置がなされています。原告Aにいたっては、2年連続でそのような高率の賃金減額がなされています。
このような高率の減額は、労働者の生活を脅かすものです。長年にわたって被告に勤務、貢献し、わずかながらの昇給で生活基盤を築いてきた原告らの実績を一気に台無しにするものです。
このような賃金減額は、労働者の権利を著しく侵害するもので、到底許されるものではありません。
4 賃金減額が労働者を退職に追い込む退職強要の手段であること
本件就業規則の変更及び賃金減額の特質は、被告が原告ら労働者を退職に追い込むための退職強要の手段としてなされたものであるところにあります。
被告は、被告が自由に賃金の減額ができるよう就業規則の変更をなし、原告ら一部の労働者に対し大幅な賃金減額をしたうえで、解雇通知をします。そして、労働者に対して、自主退職をするのであれば解雇を撤回し、賃金減額を行わない等の誘因を与え、労働者を自主退職に追い込み、これに応じない労働者については解雇するという手法をとっているのです。
現に、平成25年度に賃金減額をされた労働者は労働組合が把握する限り40名程いましたが、そのうち約15名は既に退職に追い込まれました。被告の狙いは実現されつつあります。また、被告は、平成24年以降、違法なロックアウト解雇を急激に推し進めています。違法なロックアウト解雇については、解雇された労働者らの訴えにより、その違法性が明らかにされつつあります。
被告による違法な退職勧奨、解雇のための第1手である被告による賃金減額が違法であることを明らかにし、被告の違法な退職強要により退職に追い込まれる労働者の増加を阻止しなければなりません。
12月4日、一ツ橋の日本教育会館大ホールで「日本IBMのロックアウト解雇を許さないための12.4大集会」が開催されました。集会は支援組合や家族、一般の方などを含めた参加者で800人以上入る会場がいっぱいになる盛況ぶりで、私たちは今後の闘いに大きな力をもらいました。
集会は、合唱団の歌声のあと、政治風刺コントで有名なザ・ニュースペーパーの結成者でお笑いスター誕生で優勝したことのある松元ヒロというコメディアンの講演から始まりました。その内容は、各界から批判の大きい特定秘密保護法、を中心にテロ、憲法、復興、オリンピックなど難しいが重要な社会問題を国民目線でユーモアを交えて、わかりやすく伝えてくれました。もちろん、流行語にもなった「ブラック企業」など労働問題にもふれ、会場は笑いと感心で大いに盛り上がりました。
IBM支部加盟団体からのあいさつでは全労連大黒委員長とJMIU生熊委員長が、IBMのロックアウト解雇は日本の司法、裁判所への挑戦であり、組合弱体化は大量解雇の前段階に過ぎないので今後は組合に入っていない人こそ危ないことを力説され、成績不良で解雇できるなら企業は自由に解雇できてしまう。このことは違法、脱法行為であり、人権侵害で国際的にも認められないことで、最近では朝日などの一般新聞や週刊誌などでも、繰り返しIBMのロックアウト解雇の実態をセンセーショナルに掲載していることを伝え、問題を世論に広く知ってもらい必ず阻止することを力強く訴えました。
後半では、支部組合員が、寸劇を行いました。裁判所の場面や駅頭宣伝、家庭での場面などを設定して参加者に会社の横暴の実態が分かりやすく伝わるよう出演者が熱演しました。寸劇といっても創作ではなく、ノンフィクションなので、実際のことをそのままやるだけです。寸劇を見た人たちからは、こんなにひどいことをするのか、とても許せないが他人事ではないので一緒にがんばりましょうなどの激励とともに「解雇と闘う仲間を支える会」に続々と加入していただき支援の輪が大きく拡がっています。
また、日本IBMを相手に組合が行っている8つの法廷闘争(ロックアウト解雇撤回裁判、減給撤回裁判など)の原告団の紹介と、この争議を法廷で強力に支えてくれている20名にのぼる弁護団の紹介がありました。
弁護団も闘いの広がりと共にどんどん増えています。弁護士事務所から参加していただけているということは、それだけ弁護士としても関心の高い問題ということなのです。
集会の最後では、IBM支部の大岡委員長より組合を代表して参加者へ、「ロックアウト解雇は絶対に許すことは出来ない。テロといわれようが大きな声を出してみんなに訴える。紙切れ1枚で簡単に解雇されてたまるか。一日も早い勝利解決で職場復帰を実現する」と、お礼と決意を述べると共に、今後も続く裁判や運動についての物心両面の支援を多くの参加者にお願いし、閉会となりました。
写真1:参加者全員のこぶしで「がんばろう!」
写真2:参加者に訴えるロックアウト裁判原告
健保選、従業員代表選結果
11月25日、36協定改訂のための従業員代表選挙と、健康保険組合の互選議員選挙(以下健保選)が行われました。
組合は従業員代表選挙には4事業所で計6人、健保選には1人の立候補者を出してたたかいました。結果はそれぞれ別表1、別表2の通りです。
従業員代表幕張で再選挙
従業員代表選挙では、幕張事業所第一ブロックで組合推薦候補が35パーセントを超える得票率をあげ、再選挙が行われることになりました。本社事業所では、誰が誰に投票したかがわかる「電子投票」が導入され、しかもHRパートナーから電子投票を催促するメールまで送られる(イメージ参照)状況の中、相手側候補に有権者の過半数の得票は許したものの、いずれも6割には届きませんでした。
豊洲、大阪の両事業所でも、投票者の四分の一を超える得票率を獲得しました。
健保選でも開発製造部門の選挙区で立候補した候補が、当選こそ出来ませんでしたが、約30%得票率を獲得し善戦しました。
従業員代表は従業員の
利益を代表せよ
今回選ばれた従業員代表は、36協定改訂時だけでなく、今後一年間の就業規則の改訂においても、意見を述べる役割を担うことになります。今年七月の就業規則改訂に際しても、「意見なし」とした事業所従業員代表がいるなど、従業員代表が「従業員の利益を代表しない」立場で意見を表明するのは問題です。先々号でも述べましたが、組合は、従業員代表が「従業員の利益を代表して発言することが大切である」と思っているので、従業員代表に選ばれた方は、会社から指示された内容ではなく、従業員の利益を代表する意見を表明していただくよう、改めて要請するものです。
健保議員は
議事内容の公開を
健保互選議員は、原則毎月一回行われる理事会に出席し、その場で健康保険組合の施策の討議・決定にかかわることになります。しかし、この討議経過については議事録が一切公開されておらず、誰がどの程度出席し、どんな意見を述べているのか、どのような観点から、どういった資料を用いて討議されているのか、が一般の健康保険組合加入者にはまったく伝わってきません。
互選議員に選ばれた方は、ぜひ以上のような観点から議事内容についてのメモ書きで結構ですので公開され、健保運営の透明化に一役買っていただくことを要請いたします。
イメージ:従業員代表選挙
11月11日、中央労働委員会(以下中労委)にて第1回調査が実施されました。これは一連のロックアウト解雇において、会社に団体交渉(以下団交)を申し入れましたが、会社がロックアウト解雇を議題に追加することを拒否した事件です。すでに今年8月28日に東京都労働委員会(以下都労委)から「全部救済命令」が出されており、会社に対し命令の履行が求められています。しかし、会社はそれすら実施せず、都労委命令を不服として中労委に再審査申立を行っています。
驚き!議題追加認めた?
今回の調査の中で、会社が団交開始時点で議題追加を拒んだことには争いがないと、公益委員(中立的立場の委員。他に労働者委員と使用者委員がいます)によって確認されました。その上で組合側は次のように主張しました。
「申し入れた要求事項については団交をしなければならない。この解雇については解雇猶予期間が設定されており、解雇効力発生日前に交渉を行う必要があった。昨年9月21日に予定されていた団交で行うことが可能であり、その日に行わなかったことが不当労働行為である」
それに対し会社は、団交拒否にならないと主張しました。その理由として①9月21日は他の議題が予定されていたので、団交拒否にはあたらない。後日団交に応じると表明している②21日の団交にて、本件解雇について実質的に団交をしている。との主張です。
さらに会社は組合側の質問に対し「21日の団交の中で議題追加を認めた」と回答しました。
この主張には驚きを隠せません。なぜなら、都労委で会社は「議題追加を認めず団交を行わなかったことには正当な理由があった」と主張していたためです。すなわち会社は都労委と中労委で争点を変更した主張を始めたことになります。
団交拒否は明らか
組合は、昨年9月21日団交当日も都労委でも「会社は議題追加を拒んで団交を拒否した」と一貫して主張してきました。会社の主張変更は、はなはだ疑問です。これでは無用な時間を費やすだけであり、中央委が早期の救済命令を出すことが本筋であると思われます。
会社は社会的責任果たせ
いま会社に求められているの社会的責任を果たす企業になることです。それは都労委の命令を履行することです。
次回中労委期日 2014年1月17日(金)13時30分より
|
昇給の詳細は発表せず、 残業前提の稼働率測定 追及に答えない会社 |
11月6日、組合はIBMと団体交渉を行いました。今回は給与調整(以下、昇給)と稼働率の問題について追及しました。
▼全社発表されない昇給情報▼
組合は、今までweb上で発表されてきた全社平均(ただしBand7以下)の人数、平均年齢、平均勤続年数、平均昇給額、昇給前本給額、昇給後本給額、最高昇給額等がなぜ発表されないのかと問いただしましたが、会社は「今年は発表する予定はないです」と答えるだけで、発表しない理由も明らかにしませんでした。
また、昇給は対象者にだけ通知されるとのことなので、昇給対象者にならなければ、昇給があったかどうかもわかりません。
給与という従業員にとって大切な情報を会社が開示しないことは、そこに何か従業員にとって不都合なことがあるのではないかと疑いたくなる会社の対応です。
なお、今年はTCRの適用は無く、MBAの適用だけとのことでした。よって、給与が市場と比べて低く、かつPBC評価が2以上だった人だけが昇給の候補となります。しかしながら、この条件に当てはまる従業員でも、全員が昇給するわけではないようです。
▼稼働率100%は週40時間▼
箱崎事業所は週38時間勤務の事業所ですが、ILCで稼働率100%を達成するためには、週40時間の稼働を求められます。有給休暇、教育、部門会議等は稼働率に算入されませんので、必ず残業をしなければ稼働率100%の達成ができません。残業を前提とした制度設計がそもそもおかしいのではないかと問いただしても、「残業をしなければならなくなっても、違法行為ではないでしょう」と答えるだけでした。
また、会社は年間の残業時間の上限があるので、それを超えて残業させられている場合、調査をすると言っていますが、それに対して「現実的にはそのような調査依頼をしたらプロジェクトから外され、そうすると退職勧奨の対象になる」と抗議しましたが、会社は何も回答しませんでした。
▼GPS部門の売却については詳細未定▼
GPS部門の売却が行われることについて、売却先の就業規則や、GPS部門に所属している従業員は出向になるのか、転籍になるのかなどの条件を聞きましたが、まだ決まっていないとの会社回答でした。
来年1月に売却が実施される予定のため、年内には決まるだろうとのことでしたが、売却予定まで2ヶ月を切っており、対応が遅いといわざるを得ません。
▼納得できないことは組合に相談を▼
昇給の問題、稼働率の問題、生活を破壊するような残業の問題など、納得できないことがありましたら、是非組合に相談ください。組合は今後も会社施策の不合理な点を問いただしていきます。
「稼働率」算出方法とその不条理 | ||||||||||||||||||||||||||||
(2012年、GBSの例) | ||||||||||||||||||||||||||||
|