組合は2月16日に日本IBM支部中央委員会を開催し2013年春闘要求を決定し、21日会社に対して16項目の要求書を提出しました。特に10点を重点要求とし、これらに対する回答には必ずその根拠となる理由を記載することを求めています。
またすべての労働者の雇用を守り処遇改善を実現するため、①解雇、退職強要をやめさせよう②PIP・減給・降格をやめさせよう③すべての仲間の賃上げを実現させよう④組合に団結しよう、の四つのスローガンで要求の前進をはかることを採択しました。
2013年春闘の重点要求は次のとおりです。
①解雇や退職勧奨を行わないこと。
②労働条件変更は、組合と事前協議を行い労使合意のもとに実施すること。
③解雇を撤回すること。
④部門解散に伴う整理解雇を撤回すること。
⑤脅迫的な自己都合退職強要を禁止すること。
⑥PBC不当評価是正とPBC結果による賃金格差、差別を無くすこと。
⑦減給・降格を撤回をすること。
⑧バンド8以上の組合員を認めること。
⑨PBCによらず、全従業員に定期昇給を実施すること。全従業員にベースアップを行うこと。
⑩65歳までの定年延長をすること。定年延長実施を理由に定年前の賃金引下げ、賃金制度の見直しを行わないこと。
◆リストラ・人減らし「合理化」・パワーハラスメントに反対する要求◆
社内で雇用への不安が急速に広がっています。組合は雇用を守ることを強く要求します。
(以下要求から抜粋)
会社は、利益増大のために継続的に徹底した人員削減を進めるという雇用責任を放棄した経営姿勢をとっている。職場は殺伐とし、メンタル疾患患者を大量に発生させ、その人たちを退職に追い込むという人道的問題が続出している。さらには退職に応じない者を解雇するという暴挙に出ている。これらの人権侵害を直ちに止め、社会的責任を果たせる企業となるために、以下を要求する。
●恫喝、高圧的発言などによって労働者に対して退職強要を行なうことを直ちにやめ、退職を拒否した労働者に対してその後の退職勧奨は一切行わないこと。
●会社は解雇、退職強要に関わったライン、および、指導した経営層と人事担当をBCG、インテグリティーに則り処分すること。
●一切のリソースアクションプログラムの実施をしないこと。
●米IBMからのアサイニーに対し日本の労働に関わる法律、慣習等を教育し理解させ日本の法律を遵守させること。
●労働条件の一方的不利益変更に繋がる「業績改善プログラム」を直ちにやめること。(以上抜粋)
◆賃金に関する要求◆
日本IBMの人事施策は、全従業員に対し処遇を改善するという賃金制度すら存在しません。組合はPBC評価に関係なく全従業員の賃上げ実施を要求します。
(以下要求から抜粋)
賃上げは、生活を維持し向上させるために必要なものであり、2006年からの連続ゼロ昇給は断じて許されない。PBC重視ではなく、労働者の安定した生活設計を保証するためにも、以下の内容を要求する。
●一律6万4000円の本給あるいは月額本棒のベースアップを行なうこと。年収700万円のモデルケースで試算すると、政府が公言している今後2%のインフレ分、消費税や復興税などの増税負担分、2006年から定期昇給ゼロ分の家計赤字額を合計すると64000円となる。
●「昇給ゼロ」「減給」をなくし、PBC評価によらず、全社員の賃上げをすること。
●全ての臨時雇用者・派遣労働者も賃上げをすること。 (以上抜粋)
3月6日が春闘統一回答指定日になっています。会社に対し雇用を守り、全従業員の賃上げを行うように強く要求します。