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相談窓口

3月9日1次スト決行 従業員の生活軽視に抗議

3.22回答
両社とも有額回答せよ
不当回答なら23日半日スト

日本IBM、キンドリルジャパンは、23春闘要求への3月8日回答(1次回答)において、本給の10%引き上げを柱とする、物価高騰を上回る賃上げ要求に対し、両社とも有額回答を行いませんでした。
組合は、両社の1次回答を不服として、翌9日午前9時から1時間のストライキ(1次スト)を決行、従業員の生活軽視に抗議しました。
1次ストは、両社の箱崎本社前で、午前8時45分からの宣伝行動に続き、9時から1時間のストライキ行動(写真上)を決行。同時に在宅勤務の組合員も午前9時からの1時間、全ての業務を停止しメールも見ない在宅ストライキを決行しました。
組合は、2次回答指定日を3月22日として、両社に有額回答を要求しています。2次回答が不当回答の場合は、組合は翌23日に午後半日のストライキを実施します。

組合に加入しよう

日本IBM、キンドリルジャパン両社では、15年以上にわたり満足な賃上げが実施されていないところに、昨年9月の賃上げ無視で賃上げが1回分足りない状況(2020年から22年の3年間に2回)が加わり、賃上げが従業員の生活実態に追いついていません。そこに現在の物価高騰が直撃して従業員の生活を苦しめています。組合が提唱している年齢別本給下限額を下回る従業員は多数になり、生活設計そのものが狂ってしまっており、これでは安心して生活することができません。
従業員の皆さん、今からでも遅くありません。ぜひ、あなたも組合に加入してストライキ、賃上げ交渉に参加しましょう。組合加入申込書は、組合ホームページ「当支部の紹介」の「組合加入申込書」からPDFでダウンロードできます。必要事項を記入し組合メールアドレスに送付して下さい。

日本IBMでリストラ進行中

 組合に寄せられている情報によると、日本IBMで今年2月頃から退職勧奨が行われています。米IBMは2022年第4四半期の決算発表と同日の1月25日、従業員の1.5%にあたる約3900人の人員を削減する方針を明らかにしています。今回のリストラはこの人員削減の一環と見られます。より詳しい情報が入りましたら続報します。

23春闘 賃上げ回答

JMITU主要企業は昨年より高水準
IBM・キンドリルは有額回答無し

 JMITUの23春闘の情勢を、賃上げ要求に対する3月11日時点の回答を元に紹介します。
 左表のJMITU主要企業15社の賃上げ回答は、昨年を上回る高水準な成果を上げています。途中経過ではありますが、左下表の主要企業15社の賃上げ率回答の分布は、背景色で示したように、昨年同時期は2%台後半から3%台前半が9社だったのに対し、今年は3%代後半以上が9社と、主たる分布域が明確に上昇しています。ただ現在はまだ1次回答の段階であり、今後の団体交渉、ストライキによる回答額の上積みが期待されます。
 さらに、本給の引き上げとは別に物価高騰手当として一律年間36万円の特別手当や、再雇用者への月額5千円の生計手当の支給を回答した企業もあります。
 一方、日本IBM、キンドリルジャパンは賃上げ要求に対する有額回答をいまだに行っておらず、物価高騰のなか賃上げで従業員の生活への配慮を示しているJMITU主要企業との差が際立っています。

会社が個人PCを監視?

IBM BCGの驚くべき内容

 毎年、従業員に署名が義務付けられているBCG(Business ConductGuideline)は毎年少しずつ内容が変更されています。今年は以下の文言が追加されました。長くなりますが重要な部分のため以下にそのまま引用します。

 * * * * *
 IBMはいつでも以下のことを行う権利を留保します。(中略)・目的の如何を問わず、合法的な手段により、いついかなる場合でも、電子機器またはシステム(IBM資産かBYOデバイスかにかかわらず、コンピュータ、電話、その他のシステムを含むがこれらに限定されない)内の社員のコミュニケーション(電話による会話や送信、電子メール、テキスト、Slack メッセージやその他のコラボレーションプラットフォームのインスタントメッセージ、またはインターネットアクセスやインターネットの利用のすべてを含む)、記録、ファイル、およびその他のアイテムを、技術的またはその他の手段で検査、監視、傍受、復旧し、検証すること。
 * * * * *
 この中には「これらに限定されない」「すべてを含む」など検査や監視の対象を拡大する修飾語がこれでもかと重ねられています。
 この変更に不審を抱いた組合が検査や監視の対象について会社に書簡で説明を求めたところ、会社からの回答には「業務に使用しない(するべきでない)個人所有のデバイスも検査の対象となります」とあり、個人所有のデバイスやその上でのコミュニケーションが監視対象となることを認めました。
 会社の回答には「合理的な理由なく個人所有のデバイスの検査等は行いません」ともありましたが、BCGの本文にはそのような文言はなく、むしろ「目的の如何を問わず」「いついかなる場合でも」と会社の権利を無限定に認める内容となっています。
 つまりこの条項は会社が従業員のプライベートなインターネット発信や個人所有のPCやスマホを監視対象とできることを広範に認めさせようとする内容となります。これは、たとえ会社のいうように個別の手段が現行法に違反しないものであったとしても、重大なプライバシー侵害であり、会社と従業員の信頼関係を損なうもので、認めることはできません。
 組合はこの条項および他のいくつかの従業員の権利を損なうおそれのある条項については同意しない前提条件のもとでBCGへの署名を行うことを会社に通告しました。

日本IBM・キンドリルジャパンは賃上げ10%を実施せよ

3.8回答
 両社とも有額回答せよ
 不当回答なら9日早朝行動

 前号で紹介しました通り、23春闘アンケートの結果、日本IBMとキンドリルジャパンの従業員は、賃金に最も大きな不安・不満(66%の人が選択)を抱きながら、約8割の人が苦しい生活実感に耐えていることがわかりました。
 組合は従業員のこの厳しい生活実態を踏まえた23春闘要求を、統一回答指定日を3月8日として両社に提出、要求団交を行いました。今年は日程の都合で、日本IBMには2月22日(統一要求日)に要求提出、27日に要求団交、キンドリルジャパンには21日に要求提出、要求団交を行いました。

組合に加入して賃上げ交渉に参加しよう

 組合は春闘要求および要求団交の中で、物価高騰を上回る水準の賃上げを両社に迫りましたので、これに対する有額回答が3月8日に無い場合は、組合は翌9日早朝、両社の箱崎本社前で宣伝行動を実施します。また、宣伝行動といっしょにストライキを実施するため、当支部が掲げる項目についてスト権を確立するためのスト権投票を現在実施中です。
 さらに、組合は交渉状況に応じた数次の回答日と宣伝行動(ストライキ)を計画しています。
 従業員の皆さん、今からでも遅くありません。ぜひ、あなたも組合に加入して賃上げ交渉に参加しましょう。組合加入申込書は、組合ホームページ「当支部の紹介」の「組合加入申込書」からPDFでダウンロードできます。必要事項を記入し組合メールアドレスに送付して下さい。

賃上げ要求の内容

 23春闘要求の賃上げ要求は、足りない1回分の賃上げを2023年4月1日付で実施すること、さらに23年の賃上げを23年9月1日付で実施することを要求しています。
 その内容は次の3段階から成っています。
(1)全従業員(正社員、契約社員、プロフェッショナル・ブルー、シニア・プロフェショナル、シニア契約社員、臨時雇用者・派遣労働者を含む)の本給(本俸・月額賃金)を10%引き上げること。
(2)全従業員のPMRを現状値より引き上げること、特にPMRが1.0未満で3年以上とどまっている従業員についてはPMRを1.0以上に引き上げること。
(3)本給が左表の年齢別本給下限額(組合が独自に導入)を下回っている従業員について、本給を左表の年齢別本給下限額以上に引き上げること。

春闘重点要求の紹介

組合に加入して要求を勝ちとろう

 1面に続き春闘重点要求の中から主要な要求を以下に紹介します。
 以下で、冒頭の(IBM)というカッコ書きは日本IBM向けの要求、冒頭の(キンドリル)というカッコ書きはキンドリルジャパン向けの要求、冒頭のカッコ書き無しは両社向けの要求を意味しています。

争議解決の要求

 定年後再雇用賃金差別争議、AI不当労働行為争議を解決すること。
 シニア契約社員の賃金、労働条件を改善し、社内の賃金制度を透明化することが狙いです。

賃上げ要求(賞与部分)

(1)各人のリファレンスサラリーの引き上げにともない、賞与基準額についてもリファレンスサラリーと同率の引き上げを行うこと。
(2)(IBM)GDPは2019年支払い分を最後に20年支払い分から22年支払い分の3年分は支払われていません。GDPは元々リファレンスサラリーの6%を徴収したものであるので、GDPを支払うつもりが無いのであれば、この6%をリファレンスサラリーに戻すことを要求します。
(3)(キンドリル)24会計年度分(23年4月~24年3月)のGDPとして23会計年度の水準を上回る金額を支給することを要求します。

組合事務所、倉庫設置の要求

(キンドリル)本社内に組合事務所を速やかに設置すること。本社内への倉庫設置については、現在進んでいる組合との協議を継続し対応すること。

手当に関する要求

(1)現在の物価高騰で従業員の生活はさらに厳しくなっているため、本給(本俸・月額賃金)の引き上げとは別に物価高騰手当を支給することを要求します。
(2)(IBM)フレキシブル・ワークスタイルの下でも在宅勤務を選択し実施している従業員が多数います。本来、業務のための水道光熱費および通信費は会社が負担するべきであり、会社は速やかに在宅勤務手当として1ヶ月あたり8000円を支給することを要求します。なお、在宅勤務手当については20年3月に遡及して支払うことを要求します。
(3)(キンドリル)22年10月から支給が開始された1日200円の在宅勤務手当では不足です。1日400円に増額することを要求します。なお、22年9月分までの在宅勤務手当については1ヶ月あたり8000円を20年3月に遡及して支払うことを要求します。
(4)3年前にコロナ禍が始まった時から従業員が自己負担で支払った在宅勤務のための自宅環境整備費用およびその他費用を補填するため、一時金50000円を支給することを要求します。

働き方改善の要求

(1)(IBM)現在の世界の流れに従って、賃下げなしで1日の労働時間を午前9時から午後5時までの7時間、週35時間に短縮すること。これにともない稼働率の上限値を64.9%とすること。
(2)(キンドリル)22年秋闘要求での(1)と同じ要求に対する会社回答は実施しないというものでしたが、会社が標榜するグローバル化の観点ではキンドリルジャパンの所定労働時間を週35時間に合わせるのが自然な流れであるのに対し、なぜキンドリルジャパンは先進国の中で週38時間を維持するのか会社見解を回答することを要求します。
(3)以下の内容の勤務間インターバルの規定を就業規則に追加することを要求します。1)深夜勤務時の次の勤務開始までのインターバル(裁量労働制と年俸制勤務者を含む)を最低11時間とすること。2)1)の結果、次の勤務開始時刻が通常の勤務開始時刻(フレックスタイム制の場合はコアタイム開始時刻)よりも遅くなった場合は、その時間は、勤務したことにすること。

賃下げなしの65歳までの定年延長の要求

 特別支給の老齢厚生年金の段階的引き上げが完了することに伴い、「賃下げなしの定年引き上げ」は、職場の切実な要求となっています。賃下げなしで65歳までの定年延長を要求します。

組合に加入しよう

 組合員数の拡大は、賃上げ、労働条件改善を実現する交渉力、さらに雇用をまもり労働条件の不利益変更をさせない抑止力となります。
 従業員の皆さん、ぜひ、組合に加入して要求を勝ちとりましょう。組合加入申込書は、組合ホームページ「当支部の紹介」の「組合加入申込書」からPDFでダウンロードできます。必要事項を記入し組合メールアドレスに送付して下さい。

23春闘 生活「苦しい」いまだ8割

組合に加入し大幅賃上げを勝ち取ろう

 23春闘アンケートは、日本IBMグループ、キンドリルジャパン・グループの従業員の皆さんからの回答が日に日に増えています。今回は23春闘アンケートの項目ごとの集計結果を発表します。
 集計結果は、SE系、コンサル、営業系、事務系など幅広い職種の皆さんの、生活、職場に関する要求や思いの反映です。皆さんにご協力頂いた春闘アンケートの結果は、春闘要求書の賃上げ要求額などの具体的な要求づくりのベースとなります。

賃上げ要求平均額

 賃上げ要求平均額は、57,500円となり、直近5年間で最高となりました。
 また、在宅勤務手当(日額)要求平均額は402円となりました。
 15年以上にわたり満足 な賃上げが実施されていないところに、日本IBM、キンドリルジャパンともに昨年9月の賃上げを無視したことで賃上げが1回分足りない状況(2020年から2022年の3年間に2回)が加わり、賃上げが従業員の生活実態に追いついていません。そのため、大幅賃上げの要求が強くなっており、在宅勤務手当の要求もキンドリルジャパンの日額200円の2倍となっています。

生活「苦しい」78%

 賃上げ要求の背景にある生活実感は、「かなり苦しい」「やや苦しい」の合計が78.7%になり、2021年以来3年連続で約8割にのぼっています。
 賃上げが従業員の生活実態に追いついていないところに、現在の物価高騰が直撃して実質賃下げに拍車をかけ、従業員の生活を苦しめています。さらに雇用保険料率の引き上げが4月に実施されます。よって、足りない1回分の賃上げを含め、物価高騰からくらしをまもる大幅賃上げがどうしても必要です。

職場の不安・不満

 職場の不安・不満は、「賃金」が66.0%で昨年に続きトップ、続いて「雇用・リストラ」55.3%、「企業の将来」40.4%となりました。
 特に「賃金」は直近4年間で最高となり、昨年の56.9%を9ポイント以上も上回りました。

組合に加入し賃上げ交渉に参加しよう

 23春闘では、なんとしても、物価高騰を上回る大幅賃上げをストライキを構えた交渉で勝ち取らなければなりません。
 従業員の皆さん、今こそ組合に加入し、賃上げ交渉に参加しましょう。組合加入申込書は、組合ホームページ「当支部の紹介」の「組合加入申込書」からPDFでダウンロードできます。必要事項を記入し組合メールアドレスに送付して下さい。

JMITU第15回臨時大会開催

 ストライキで大幅賃上げを勝ち取ろう

 JMITUは1月28日、第15回臨時大会を南部労政会館(東京)で開催し、現地およびオンラインで全国から約70名が参加しました。先進国では20年来、日本だけが賃金が上がらない異常な国になっており、それに物価高騰が暮らしを直撃するというかつてない状況になっています。大幅賃上げ実現にむけストライキに総決起して春闘をたたかい抜くことを確認した熱い大会になりました。

たたかう春闘再生のための歴史的転換点

 三木陵一JMITU中央施行委員長が大会の冒頭であいさつを行い「今年の春闘は、40年来と言われる異常な物価高騰のもと、労働組合が石にかじりついてでも大幅賃上げを実現しなければならないという情勢だ」と組合員を鼓舞しました。「賃上げが物価上昇を下回り、実質賃金が下がったというようなことがあってはならない」と強調。「今春闘では、全国の労働組合がストライキでたたかおうと奮闘が始まっている。日本のたたかう春闘を再生させるための足掛かりを作ることができるかどうかの歴史的な転換点だ」と述べました。

ストライキが世界の流れ

 激励に駆けつけた全労連の黒澤幸一事務局長が来賓のあいさつで、世界中の労働者が賃上げを勝ち取るためストライキに立ち上がっている様子をパネルを使い説明しました。「イギリスの看護師10万人がストライキをしてたたかっている。アメリカのスターバックスは300の労働組合を結成し、ストライキに立ち上がっている。この世界の労働者の流れを日本でも進めていかなければならない」と決意を述べました。また全労連が進めている、たたかう労働組合のバージョンアップとして、①ストライキでたたかえる労働組合になろう②産業別や地域での統一闘争にしっかり結集することで前進を勝ち取ろう③仲間作りができる労働組合になろう、という3点を提起しました。
 集会の最後に早川中央執行委員が「23春闘・闘争宣言」を読み上げ、大幅賃上げを実現させるためには産別統一闘争を強化し、全国の組合員が総決起してたたかうことが必要。一歩も引かないかまえをつくりあげ、みんなが納得できる回答を引き出すまで絶対に妥結をしないで頑張り抜くことを確認しました。

IBM・キンドリル ついに最賃法違反

従業員軽視ここに極まる

 日本IBMとキンドリルジャパンの定年後再雇用制度となる「シニア契約社員」は月給17万円のみ。賞与も家族手当も住宅手当等、一切の手当はありません。
 一方、東京都の最低賃金は時給1041円です。これをシニア契約社員の1ヶ月の労働時間に当てはめてみましょう。就業時間は1日7.6時間です。この3月は労働日数22日ありますので、22日X7.6時間X1041円を計算すると、17万4千55円になります。つまり、3月の月給は最低賃金で計算した場合にくらべて4千55円不足することになります。これは最低賃金に満たない金額ということになり、最低賃金法違反になります。
 最低賃金制度によれば、会社が最低賃金未満の賃金しか支払わなかった場合には、最低賃金額との差額を支払わなくてはなりません。さらに、会社が地域別最低賃金額以上の賃金額を支払わない場合には、最低賃金法に罰則(50万円以下の罰金)が定められ、特定(産業別)最低賃金額以上の賃金額を支払わない場合には、労働基準法に罰則(30万円以下の罰金)が定められています。
 組合はこれまで再三にわたって、この3月には東京都の最低賃金を下回ることを会社に警告し、給与引き上げを要求してきました。そもそもシニア契約社員は単年度契約なので、今年1月の契約更新の時点で契約給与を引き上げる必要がありましたが、会社はこれを怠り、漫然と同じ契約内容を押し付けていました。
 会社はついに最賃法違反を犯しました。外資系と言えど日本社会の一員です。このようなCSR(社会的責任)を軽視する経営姿勢は直ちに改められるべきです。

【訂正記事】

 かいな第2402号(2022年3月22日発行)2面記事「IBM・キンドリルついに最賃法違反従業員軽視ここに極まる」において、2022年3月は、日本IBMとキンドリルジャパンのシニア契約社員の月給17万円を労働日数22日の労働時間(=7.6時間×22日=167.2時間)で割った時間額が、東京都の最低賃金1041円を下回るため、最低賃金法違反になる、という内容を報道しました。
 しかし、月給制の場合には、月給を年間労働時間の月平均で割った時間額が最低賃金以上であれば違反ではない、という法解釈(厚生労働省見解)が出されています。従って、上記の記事内容は、契約期間が1年の月給制である両社のシニア契約社員には該当しません。最低賃金法違反という報道は訂正させて頂きます。
 シニア契約社員の月給については、キンドリルジャパンは2023年1月から19万円に是正しましたが、日本IBMはいまだにまったく是正していません。いずれにしても両社のシニア契約社員の賃金は業務の内容に照らして低すぎる賃金であり、生活できるレベルではないため、引き続き是正を要求していきます。
 尚、上記の法解釈(厚生労働省見解)については、組合は、月給制であっても一月でも地域別最低賃金を下回れば最低賃金法違反とすべきであると考えます。

(かいな2420号[2023年2月20日発行]2面に掲載)

23春闘 物価高騰を上回る賃上げを実施せよ

 今こそ組合に加入し交渉を

 日本IBMグループ、キンドリルジャパン・グループの従業員の皆さん、23春闘アンケートへのご協力、誠にありがとうございました。頂いたご意見では、物価高騰と賃金・生活に関する切実な声と、足りない1回分の賃上げ(2020年から2022年の3年間に2回)に関する怒りの声を多く頂きました。
 23春闘では、なんとしても、物価高騰を上回る大幅賃上げをストライキを構えた交渉で勝ち取リ、くらしを守らなければなりません。
 従業員の皆さん、今こそ組合に加入し、賃上げ交渉に参加しましょう。組合加入申込書は、組合ホームページ「当支部の紹介」の「組合加入申込書」からPDFでダウンロードできます。必要事項を記入し組合メールアドレスに送付して下さい。
 では、春闘アンケートに頂いたご意見を以下に紹介します。

物価高騰と賃金・生活について

・物価上昇分に給与が負けている。(40代)
・賃上げがゼロだったのでこの物価高で結果的に生活が苦しい。( 50代)
・定期昇給が廃止された2006年以降の低水準の賃上げを補える、かつこの1年の諸物価高騰を十分に補える水準の賃上げとボーナス支給を要求する。( 50代)
・電気・ガス料金を含む物価高騰による手当を支給してほしい。( 50代)
・在宅勤務手当、インフレ手当、どちらも出ないのは、おかしい。(IBM40代)
・キャリア採用で入社し勤続6年目にもかかわらず、未だに新卒1年目の本給より、本給が安い。(30代)

足りない1回分の賃上げについて

・会社が簡単に就業規則を破ることはあり得ない。それも労働者にとって一番大切な賃金のところである。(50代)
・昨今の物価高騰を鑑み、回数・額とも当該規模の会社ではあり得ない。(中小のブラック・カンパニーの水準)( 50代)
・赤字でもないのに就業規則に違反して賃上げを1回実施していない。社員が就業規則違反をすれば懲戒・減給などあらゆる罰を科してくるのに、あまりにも理不尽な仕打ちだ。( 50代)
・従業員にコンプライアンスを強く求めながら、会社自身は就業規則を破って平然としているのは納得できない。従業員にコンプライアンスを求めるのであれば、会社自身も自らを厳しく律するべきである。(60才以上)

在宅勤務手当について

・(日本IBM)在宅期間中の光熱費、上下水道代、通信費等何の補償もしてもらっていない。( 50代)
・(キンドリルジャパン)在宅勤務手当は1日200円では足りない。(50代)

定年後の労働条件について

・65歳まで安心して働ける様になってほしい。( 50代)
・定年後の再雇用制度の先行きがまったく見通せない。将来設計ができない。( 50代)
・定年後も年収上昇が見込めるか。(50代)
・能力のあるシニア契約社員に軽便な仕事しかさせないハラスメントが横行している。( 60才以上)

雇用について

・会社は若い人や仕事ができる人はどんどんIBMから転職している。不明確な成果主義で不明確な昇給制度だとIBMから離れていく。( 50代)
・キンドリルのグローバルの決算はずっと赤字であり、株価は低迷している。人員削減が行われる懸念がある。( 50代)

人事評価・人事施策について

・(日本IBM)障害者登録した時点でPIPにされた。( 50代)
・日本は英語ができる能力不足の人が昇進し英語が不得意な優秀な人が虐げられている。人事評価を見直すべき。( 40代)
・会社は社内業務よりお金を稼ぐ仕事を評価している。社内業務も正当に評価してほしい。( 50代)

 

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