「かいな」6/1号で予告したとおり、5/19の中央団交に関して、6/15号掲載分を含めやりとりを掲載しますので、どうぞご覧ください。
《「見合わせる」という表現について》
組合:今年度の「給与調整」は実施しないのか? 「凍結」ではないのか?
会社:経済環境または会社の業績が良くなったときに検討をすると考えている。
組合:それなら「凍結」ではないのか? 会社の業績が悪いとは思えない。まして赤字でもない。周りの環境が悪いのはわかるが、昨年の業績で日本IBMは純利益950億円ある。アメリカにおいても売り上げが5%増 1036億ミリオン$、初めて1000億を超えた画期的な年である。 会長も強気な発言をしている。そういう状況において合理的な理由がわからない。
会社:エグゼクティブに関しては、全世界で昇給はしない。
組合:エグゼクティブが責任を取るのは当然のことである。なんで全員が昇給ゼロなのか全然わからない。社員、一人1万円昇給で年20万として、16000人で32億。950億の中から、32億出せば全社員にいきわたる。そういう考え方はないのか?
会社:会社の経営の考えとしてどこに投資するか、社員モラルを維持し社員パフォーマンスをあげていくかという投資が重要であることはわかる。今回の会社の判断は、そこではなく別に投資を行う。したがって、6月1日の給与調整は見合わせる。
組合:凍結ということか?
会社:そちら(組合)がどのように解釈されているかわからないが、6月昇給がいつか発生すると考えておられるのであればそうではない。
組合:昇給しないということか? どういう指標で好転を判断するのか公にしないで昇給しないといえる段階ではないとおもうが
会社:ですからコミットはしません。
組合:そこをはっきりしていただきたい。
《赤字企業と比較して昇給を決定》
組合:評価1と2+の人はTCRで昇給する制度があるが。
会社:TCRもMBAも行わない。
組合:そのような施策を行ってきて、それに対応できないマネージメントの考え方はおかしいのではないか? 世界の経済状況が悪いのはわかっているが、アメリカ人にお金を払うために稼いでいるのではない。昇給をしないことに納得できない。本当に黒字企業なのか?
組合:昨年11月にハイパフォマンスカルチャーを実践すると言って、1400名とも言われるリストラを行って、高い業績を行った人に報いると姿勢がどこにあるのか?
会社:賞与GDPの中で生かされている。
組合:賞与は賞与である。基本給が上がらないと何も変わらない。退職金とかすべてにかかってくる話である。こんなひどい会社だとは思わなかった。
会社:参考に新聞報道になされていますが、日本HPは役員以下役職に応じ一律にカットしている。
組合:HPの業績は?
会社:HPの業績は悪いと思います
組合:オラクル、SAPの業績は、日本IBMと比べてどうなのか?
会社:それは答えを控えさせていただく。
DELLとSONYに関しては、給与調整の1年間の延期を発表済。
NEC、日立、富士通に関しては給与調整の半年間の延期。
組合:これは今まで公表を拒否されてきたが、これらの企業は日本IBMと給与比較している企業なのか?
会社:この中に、比較対象企業が含まれている。
組合:2008年の決算の赤字企業と日本IBMを比較しても、従業員は納得できない。
会社:経営の判断としてどこととるかということだ。
組合:ハイパフォマンスカルチャーとは、ダメな社員を多くつくることなのか・・・。 やっとハイパフォマンスカルチャーの意味がわかりました。 頑張った人に対し、ひどい予算付けだ。
会社:人によって違うが、モラルに対しよくないことは理解している。賞与については、確保させていただいた。
《従業員に説明をしろ!》
組合:w3に発表されている以上の説明は社員にはしないのか? モチベーションの低下が考えられる上で、説明が数行で終わってしまっている。 もっと説明すれば、もっとモチベーションが下がるということか? 「現在の経済状況にかんがみ日本IBMも昇給を見合わせます」それは理由になってないから説明できないのではないか。
会社:給与水準は、市場との競争力ということでやってきた、その根本は変わっていない。
水準報酬と配分報酬という考え方があるが、水準という意味で 世間では赤字で昇給しているところもある黒字でも昇給しないとこともある 産業界との競争力を見て水準として投資する。
組合:社員に説明する必要があると思うが、それが現在の経済状況にかんがみ・・・」なのか?
会社:「経済状況にかんがみ・・・」とは、処遇の競争力ということである。
組合:これだと従業員はどれだけ頑張っても、ボーナスで調整するだけで会社のために使い捨てだ。その姿勢が見える。1と2+をとった人は全体に昇給があると思って期待していると思う。これだけがんばったのに昇給ないの・・・では、ますます日本IBM社員のモラルがさがる。
1と2+の人さえも相当ショックだと思う。
会社:業績に対する報い方は、処遇もあるし(賞与、昇給、仕事のアサイン・・・)
その中で、今回の賞与については高業績者に対しては高く評価する。昇給に対しては、原始の関係で制限を設ける。
組合:昨年の成績で1、2+を取った人は今年は昇給しない。今年の評価で1、2+をとった人は来年昇給する。それだったら、昨年頑張った人は、どうなるんですか?
現場では若手も含めて相当批判が出ると思いますよ。 若手で昇格して、給与レンジの下限に入っていない人は多いですよ。そういう人は、非常に不満をもっている。
ハイパフォーマンスは、組合として良く思っていないが(*組合の主張:全員昇給するべき)高い評価を上げた人は、最低でもあげるべきである。
会社:今回の昇給はハイパフォーマンスカルチャーの実現に至らなかった。
組合:単純に経営判断が間違っているだけでしょう。 なんで昇給しないんだ。 信じられない。 何のために利益をあげてるの? 格差はよくないが、昨年頑張った人が骨折り損である。 そういう報い方では、人材は離れていく結果になるので経営者は考え方を変えたほうが良い。 もしかして、人材が離れてほしいと願っているかもしれませんね・・・・。
会社:経営判断として、6月1日付けの(調整見合わせは)実施します。
組合:来年は2年間の評価でやるのか・・・?
《ライバル企業が昇給しなければ昇給しない。》
組合:他の企業と比べてあの企業が凍結しているから自分たちもやろうという単純な考え方は理由にならない。
日本IBMのビジネスは、売上は前年比5%減しているが、赤字じゃないでしょう。売上は労働者を減らしているのだから、売上が減るのは確かである。人事として経営に物を言う訳だが「昇給なし」を提案したのか?
会社:最終的な経営の結論ですから、そこに至る過程は話すことはできない。
坪田人事取締役が経営に入って話しているはずでしょう。
《事実上、全従業員の賃下げ》
組合:「6月の昇給を見合わせます」そのあと何も発表がないのは問題。何月の段階でチェックポイントを設けるとかいうべきである。 「今年は昇給しません」ならはっきりしているが。
会社:コミットしてないということだ。
組合:凍結というのは、新聞では実質賃下げと書いてある。「見合わせる」を勘ぐると、あとで昇給するとも読めてしまう。チェックポイントがないとうことは利ザヤだけを合わせていると思える。
会社:コミットする気はない。
組合:コミットじゃなくて、昇給するつもりがあるかどうかだ。
会社:コミットする気はない。
《日本IBMは蟹工船状態》
組合:日本IBMは物事を決定しアメリカに言えてるのか? 優秀な人が集まって、あなたたちのミッションは何ですかという感じですね。今度中に昇給しないと、従業員はばかばかしくてやってられない。このままでは、評価が下がっても仕事をやらない方がましでしょう。
昨年はこの評価でリストラしたのに、その評価で昇給しないとはおかしいでしょう。このトップダウンはアメリカからの指示か?
会社:日本IBMが単独で決めることはない。日本IBM経営判断はアメリカの意見を反映Sているのは事実。最終的に判断するのは、日本経営陣です。
組合:アメリカ顔色をみて、昇給をしないことで支出を減らして喜ばる報告をしているだけではいのか?
会社:それはありません。
《イコールオアベターを悪用していないか?》
組合:日本IBMは売上が減ったのは事実であるが、利益を出しているにも関わらず他の会社の動向をみて昇給しないのは悪用である。
会社:昇給停止をしている会社は、比較的給与水準が高い会社が多い。
外部動向がどうなのかは、重要な要素になる
組合:黒字と違う会社と比較しても・・・
組合:日本IBMは、馬鹿にされているのはないか? アメリカと闘える経営陣がいないのではないのか?