実際に退職勧奨を受けた組合員から、体験談と抗議文が寄せられましたので、公開します。
私が体験したリストラ面談と、会社への抗議 上司の許されない暴力まがいの危険行為
従業員代表(ブロック)選挙 容認できない会社の不正が明るみに
ジオディス社への売却に伴う従業員代表(ブロック)選挙ですが、分割される組織や人数、会社規模も提示されないでいきなり選挙ありきというのは問題です。
会社は退職勧奨と同様になりふりかわまず会社ぐるみで選挙を闘っています。その実例をあげます。
(1)立候補にあたっては推薦人がいないと駄目です。と立候補届けをつきかえされました。『推薦人なんて必須ではないでしょう。』とコーディネータに詰め寄ると総務担当にいわれたとの事でした。蓋を開けてみたら、ある選挙区会社側の推薦人はすべてライン担当でした。無言の圧力以外のなにものでもありません。
(2)ほとんどの会社側の立候補者が組合がたったあとに立候補しています。後だしじゃんけんです。これだけ凄まじいリストラをしているのでその結果を会社が恐れている証拠です。
(3)コーディネータが郵便投票をするよう執拗に呼びかけています。わかった選挙区では抗議もしました。組合webにも投書がありましたが、(内容を次段に掲載)すべて秘書がチェックしているとのことでした。郵便投票で組合側候補に一票を投じることは勇気のいることです。というのが実態なのです。会社ぐるみの違法選挙、退職強要と同様反則です。分割される組織、会社規模などがわかってからやるべきです。会社に魂胆が見え隠れしています。
実際に、豊洲事業所からはこんな実態が寄せられました。
◆中央団体交渉報告(1・22) 物流部門売却「従業員代表選前には何も話せない」は問題発言 不当な低評価に対して追及
1月22日、会社と団体交渉を行いました。出席は、上部団体、組合中央役員のほかに、今回も、退職強要や不当な低評価通知を受けた新組合員を中心とした代理出席者7名が参加しました。
まずは、物流部門の売却に伴う従業員代表選出選挙にあたって、投票する従業員に対して、事前に対象業務や部門や規模などの情報公開を行えと要求しましたが、なんと従業員代表が決まってから話すから今話す必要はないといってきました。やましいことでもあるとしか考えられません。従業員代表選挙のあり方からして問題です。このことは、2回の団体交渉で執拗に抗議しました。引き続き、代理出席者を中心に、昨年からの退職強要の件や低評価について追及しました。
入社半年で退職勧奨 そして、評価“4”
今回初めて、参加したYさんは、昨年4月に中途入社し、11月に突然PBC3又は4の予告を受け、このまま残っても良いことはなく、降格、減俸になるといわれました。Mラインからは、「入社1年未満なので何のケアプログラムもないが、人事と交渉して月給3ヶ月分上乗せするように交渉した。私だけがあなたの味方だ。これはあなたにとってチャンスだ。僕が(ライン)退職したいくらいだ」と非常に不愉快な発言をされたようです。結局退職しなかったことにより、PBC評価”4”を通知してきました。入社して半年ちょっとの間に、ラインも変わり、そして退職勧奨とは、この会社は、人事、採用、育成についてどう考え、責任をとるのでしょうか。
退職勧奨を拒んだ人を集めた組織へ強制的に異動
Nさんの場合は、ラインから、退職勧奨に応じなかったため、PBC”3”又は”4”の予告通知をされ、12月に入って理事から「期待値を満たしていないので、今後解雇の可能性もある」と脅かされ、退職勧奨を拒んだ人を集めた組織へ強制的に異動させられました。不当評価、その上で職務変更や降格を迫ることを断じて行わないように抗議しました。ひどいのは、本人がPBC評価で戦々恐々としているというのに、ラインは、年明けにPBCの処理を1週間も放置しているという感覚に、いいままでまじめにやってたのかよという怒りがこみ上げていました。Nさんはスタッフ業務ですが、2~3年前から、人が減っていく中で、人員の補充のないまま、辞めた5人の仕事をまわされ、朝8:00から夜遅くまで働いていました。人の補充を頼んでも、あなたしかやれる人はいないでしょなどといって補充を考えてくれなかった挙句、突然評価”3”で、強制配転となりました。
外人に手を焼く!? 人事・労務
幕張の経理のIさんは、3rdの外人に面談でファイアー(解雇)を連呼され、心身の病気になったことに対して追及したところ、「将来の解雇の可能性について示唆しただけだと聞いている」とごまかしの調査回答でした。該当の外人がニュースペーパー(かいな)をもらいにきたところを見ると少しは気にしているようだから、ちゃんと指導するように、そして、ここはアメリカじゃなく、日本なんだから日本の法律に従うように申し入れました。アメリカ人には何もいえないんじゃないのかとの質問に、会社側は「私の立場で『はいそうです』とはいえません」と答え、伝えたかったら英語版のかいなを出したらどうですかと言う始末です。
納得いかない! と思ったら組合に加入を!
会社は、個人の業績評価方法を、ラインによる目標管理型にしているため、ラインの恣意が入ってしまうとはっきり言っています。組合員にはセーフテイーネットとして、団体交渉の場に参加して、問題を追及したり、申し入れという形で、不納得、不合理なことに対して、会社へ追及し、回答をもらうようにしています。ぜひみなさん、組合に入って納得できないことを会社に追及し、会社の仕組みを多くの人が、理解できるものに、納得性の高いものにしていきましょう。現在の会社では、自浄作用がはたらきません。
従業員代表選挙、組合推薦候補への投票を!
来る1/27(火)に実施される、会社法上の「会社分割」手法を使った IBM Global Logistics Operationsのジオディス社への売却に伴う従業員代表(ブロック)選挙に、箱崎・豊洲・横浜北・大和・大阪・大阪信濃橋・京都の各事業所において、以下の組合推薦候補が立候補しました。
組合は、相変わらず会社分割法制を利用し、労働契約承継法と組み合わせて、本人の同意なしに移籍させるかたちで部門売却を行おうとしていることにはもちろん反対です。その上、HDDや半導体、PC、プリンターといったものづくり部門の売却が一段落した結果、いよいよものづくり以外の業務を行っている部門に売却の対象が移ってきていることにも注目しています。これから次々と非採算と見られた部門が会社分割法制を用いて社員ごと売却されてしまうことを防ぐにあたり、会社に対して強いプレッシャーをかけるためにも、ぜひ組合推薦候補への投票をお願いいたします。
2009春闘アンケートにご協力をお願いいたします!
組合では毎年生活実感や要求をお聞きし改善につなげるため、このアンケートを実施しています。調査結果は全て匿名データとして統計的に処理したのち、組合ウェブサイトや「かいな」に掲載し、会社に要求します。皆様のご協力をよろしくお願いいたします!
組合に寄せられた声 役員・ラインはリストラで自分が行ったこと理解してますか
新年早々、組合ウエブサイトに多くのご意見をいただいております。ありがとうございます。そのうちの一部をここに公開いたします。
日本IBM・2009年新体制 アサイニー支配を強める
「アメリカ流」浸透を徹底し、外人主導でさらなるリストラも推進?
2008年12月30日に発表された大歳前社長から橋本新社長への交代。組合にも寄せられた「社長交代に関するコメントはないのか」という声に対し、2009年1月6日に発表された新体制(w3の「2009年日本IBMグループ方針について」を参照)に隠された意図を解説する、という形で組合からのお返事といたします。
昨年10月から約1,000人を退職に追い込んだ「特別セカンドキャリア支援プログラム」について、一部で社長交代を求める声が聞かれましたが、組合ではリストラ内容の分析を行った結果、執行役員がアサイニーである部門において、「パフォーマンスの悪い社員を集めた組織」を作ったり、組合の要職者を狙い撃ちして退職勧奨・低評価攻撃を仕掛けるなど、悪質なやり方が目立つことに注目してきました。
その観点からw3の方針記事を読むと、以下の内容が要注意事項として浮かび上がってきます。
「本年1月からは、営業&オペレーションズという新組織を設置~副社長執行役員としてAndy Monshawさんがリード(中略)Andyさんには、東上さん率いる営業(Sector Sales)、Hoon Mengさん率いる事業開発に加え、全てのブランド、ストラテジック・アライアンス、経営イノベーション、管理部門、およびマーケティング&コミュニケーションズがレポートします。」
これにより、社内の主要部門のほとんどがAndy副社長の支配下におかれることになり、橋本社長の支配権がきわめて限定的になりました。
IBM全体として、この1Qに16,000人規模のリストラ、という情報(リンク先英語記事)もあります。日本IBMとしても、今年も引き続き大規模リストラが行われる可能性を否定できない状況の中で、アサイニーによる支配を強めて営業やデリバリーだけでなく人事施策に関しても「アメリカ流」を徹底し、さらなるリストラをやりやすくする意図がはっきり現れた組織構造になっています。
このように、社長交代よりも、外人支配をいかに縮小し、最終的にやめさせるか、ということがむしろ日本IBM全体として非常に大きな課題になっている、というのが組合としての認識です。
中央団体交渉報告(12・24/1.9) 結局、トップは実質 業績不振の責任とらず
1000人以上の社員に責任押し付け
今年は、低評価が続けば解雇も検討
12月24日と1月9日の2回の会社との団体交渉は、上部団体、組合中央役員のほかに、退職強要や不当な低評価通知を受けた、新組合員を中心とした代理出席者が参加し行われました。2回に亘って13名が、自分が受けた、ラインによる退職を迫る恫喝や暴力まがいの行動について述べ、また、ラインによる卑劣な行為、言動によって、心身がいかにきずつけられ、体調を崩して、持病が悪化し、あわや死ぬ直前までいったことや、自殺もよぎった人など、必要な退職強要を受けてきたことの怒りと、抗議を会社にぶつけました。
一例を紹介すると、退職を拒否したことで、苛立ち、本人の眼前で、足を踏み鳴らしながら、ペットボトルを振り回したライン(会社は、口頭注意ですます)。
退職を断ったところ、PBCを2段階下げて”4”にするといって、フィアー(解雇)を連発した経理の外人(会社は、まともに調べようとせず、恫喝とは言えない、許される行為の範囲とかばう始末です。情けない)。 何の説明もなく、名取法務取締役の面談が一方的にセットされ、この面談を断ると解雇を含む処分があると言われ、直前になって理由もなしに取りやめになりました。これは、あきらかに恫喝であり、本人は、極度のストレスで体調を崩したが、いまだになんの説明も、謝罪もありません。
このようなことは、期間中、多くのところで行われたと思います。
現在、キャリア支援付リストラは昨年をもって終わりましたが、退職を拒否した人へのPBC低評価が行われています。この不当評価についても団交でおこないました。
2008年の目標を今になって書き直してくれといってきたライン(人事は、通常はあり得ないと発言)。
1STラインが、評価4を付けられた人に、「あなたの評価は僕もおかしいと思う。しかし、人事の指示だからどうすることもできない。」と責任逃れともとれる発言がありましたが、本社人事は、そのようなことは指示していないと発言していました。評価に限らず、この会社は、本社人事、部門人事、現場のラインでそれぞれが責任逃れをしていて、責任をもって応える立場の人がいないことを露呈しています。
代理参加した全員が、評価については、少しも納得する説明がされないため、納得しようがないことを具体的にせまり、本社人事に調査を約束させました。会社は、ラインの裁量による目標管理型の評価にしたといっていますが、ラインの恣意が当然入るといっておきながら、まともなセーフティーネットもつくらない制度で、今度は低評価が続けば解雇もありうるとは、自由闊達とは程遠い会社に成り下がったものです。
社長交代――自由闊達な企業文化? 仕事に誇り?
昨年12月30日という、多くの社員が休みに入っているさなかに、社長交代のレターが発信されました。なぜ29日以前じゃないんだというふうに思った人も多いのでは。うわさの米国人社長でなかったものの、巷ではアンディ副社長が実権を握るという話を聞きます。今年になって橋本新社長から、メモによる就任あいさつがありました。「自由闊達な企業文化の醸成」のパートの中で、「社員のみなさんが会社や自分たちの仕事に誇り、プライド、やりがいを感じ、活き活きと働くことが基本です。」と述べていますが、昨年の会社ぐるみの違法ともいえるリストラ行為は、ここで言っていることと明らかに反するのではないでしょうか。会社に残った人にも、この言葉を素直に受け入れられない人は、決して少なくないと思います。
新年のご挨拶:中央執行委員長より
「かいな」読者のみなさん、明けましておめでとうございます。
新年にあたり、組合への日頃からの物心両面にわたるご支援、ご協力に心から御礼申し上げます。
昨年10月日本IBMは大リストラを発表、人事が作成したガイドに従い対象者を個室に呼び出し多くの社員を雇用不安におとしいれました。それは単なる退職勧奨ではなく人権無視のパワハラによる退職強要、また解雇予告をちらつかせての恫喝まがいの指名解雇であり少なからぬ人が12月にIBMを退職せざるを得ませんでした。
このような会社のやり方に対し組合は厚労省での記者会見、その後のマスコミ取材、国会での答弁とありとあらゆる手段を講じ、大企業としての社会的責任をとらないIBMを広く世に知らしめ反撃に転じました。
日本IBMの経営状況は1000名以上の社員を退職に追いやるほど危機的なのでしょうか。米国発金融危機に端を発した経済不安の最中3Qの決算発表でパルミサーノ会長は「主要市場での生産性重視の経営、新興市場の成長のための投資を実施する戦略で厳しい経済環境にもかかわらず、力強く成長することができた。通期の見通しについても自信がある」と語っていました。日本IBMはわずかな減収減益で大規模な人員削減をする合理的な理由はまったく見出すことができません。
組合は今年結成50周年を迎えます。昨年の組合員の拡大の勢いを継続し今年も飛躍の年にしたいと思います。 「グローバリゼーション」と「経営資源の選択と集中」は今後もさらに加速され、より一層の人員削減が強いられることが予想されます。組合への支援をお願いするとともに、このような会社施策から雇用を確保するために組合に結集されることを熱く訴えます。
日本経団連前行動での「訴え」の内容を公開します
一部では報道もされたようですが、12/16の昼休み時間帯に行われた東京大手町・日本経団連前緊急行動において、JMIU日本アイビーエム支部からも「決意表明」を兼ねて「訴え」を行いました。その原稿を公開します。